覚え書:「ウォッチ安保国会:法律家ら300人「違憲」」、『朝日新聞』2015年08月27日(木)付。

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ウォッチ安保国会:法律家ら300人「違憲
2015年08月27日

(写真キャプション)違憲、廃案と書かれたカードを掲げる出席者たち=26日午後、東京都千代田区霞が関1丁目、角野貴之撮影
 参院特別委で審議中の安全保障関連法案を巡って、元最高裁判事や元内閣法制局長官憲法学者など法律の専門家ら約300人が26日、弁護士会館(東京都千代田区)に集まり、法案を「違憲」と指摘した上で反対の意思を示した。▼1面参照

 日弁連が専門家らを一堂に集め、立場の違いを超えて訴えようと企画。出席者の一人、中野晃一・上智大教授(政治学)は「法曹、憲法学の最高権威が並んだ。こんな場は見たこともない」と評した。

 終戦時9歳だったと語り始めた元最高裁判事の浜田邦夫さんは「戦後民主主義教育の第一陣と自負する世代として容認できない」と安保法案の廃案を求めた。元最高裁判事那須弘平さんもメッセージを寄せた。

 内閣法制局長官経験者からは2人が登壇。大森政輔さんは、歴代内閣が集団的自衛権を「一貫して違憲と結論づけてきた」とした上で「(安倍政権は)閣議決定で覆し、法的安定性を自ら害した」と発言した。

 宮崎礼壹(れいいち)さんも「集団的自衛権は、自国が攻撃されていないのに他国間の紛争に介入する権利。憲法9条の容認するものであるはずがない」と指摘した。

 会見後には法曹以外の学者らも参加し、日比谷野外音楽堂で集会を開いた。石川健治・東大教授(憲法学)は「日本国憲法の体制の連続性、法的連続性が断たれるという事態は、革命もしくはクーデターだ」と話した。会場内外に約4千人(主催者発表)が集まり、集会後に国会まで行進した。

 (後藤遼太)

 ■108大学でも声明

 全国の大学で教員や卒業生らがつくる「有志の会」も26日、都内で共同記者会見を開いた。現時点で少なくとも108の大学が反対声明を出しており、うち80大学から教員ら250人が集まった。

 「有志の会」は7月ごろから各地の大学で立ち上がり始めた。それぞれが声明文を出し、署名を集めてきたが、共同で行動するのは初めて。声明をまとめた冊子を同日、全参院議員の事務所に渡し、廃案を要請した。
    −−「ウォッチ安保国会:法律家ら300人「違憲」」、『朝日新聞』2015年08月27日(木)付。

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http://digital.asahi.com/articles/DA3S11933677.html





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