覚え書:「ビジネス 新企画―渾身の企画と発想の手の内すべて見せます [著]鈴木おさむ [文]梶山寿子(ジャーナリスト)」、『朝日新聞』2016年05月08日(日)付。
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ビジネス
新企画―渾身の企画と発想の手の内すべて見せます [著]鈴木おさむ
[文]梶山寿子(ジャーナリスト) [掲載]2016年05月08日
■惜しげもなく語られる発想の極意
よくできた企画はコンセプトが一言で表現できる−−以前、ある大物プロデューサーからそんな話を聞いた。
本書をひとつの企画に見立てれば、そのコンセプトは明快だ。ずばり、サブタイトルにあるように、有名放送作家が育児休業中に思い付いたテレビ番組やゲームアプリの企画を公表し、ヒットする企画の作り方を指南する。
紹介される22本の企画のコンセプトもさすがにわかりやすい。「ギリギリを攻める」挑戦的なものも含め、目の付け所が秀逸で「こんな手があったか!」と刺激を受ける。
福神漬けにこだわるカレーライス(脇役を前面に打ち出す)や、お茶づけを出す高級フレンチ(親近感のあるものと遠いものを掛け合わせる)のように、人の興味を引く企画をいかにしてひねり出すか。惜しげもなく語られる企画術の極意は幅広い分野の商品企画に応用できそう。全員が賛同する案より、関係者の8割が難色を示す企画におもしろさの伸びしろがある、との指摘にも納得。リスクを恐れぬ情熱がヒットを生むのだ。
本書は公開プレゼンの役目も兼ねていて、企画の利用に関する連絡先も明記されている。どの案が実現するのか、大いに気になるところだ。
−−「ビジネス 新企画―渾身の企画と発想の手の内すべて見せます [著]鈴木おさむ [文]梶山寿子(ジャーナリスト)」、『朝日新聞』2016年05月08日(日)付。
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http://book.asahi.com/reviews/column/2016050800015.html