覚え書:「折々のことば:888 鷲田清一」、『朝日新聞』2017年09月29日(金)付。

        • -

折々のことば:888 鷲田清一
2017年9月29日

 ことばには、他人の言い方が誤用だと思ってしまうと、なぜかそれを黙って見過ごせないという、おかしな魔力がある

 (神永曉〈さとる〉)

    ◇

 国語は制度。用法にも規範がある。が、そこに慣習はあっても正解はない。用法を違えていても意が通じるなら、そうした意味の拡張には温かく接したほうがいいと、辞書編集者は言う。「忸怩たる思い」の忸怩も、自らの恥ずべき行いに顔を赤らめること。悔しい、もどかしいという意味は元々なかった。『さらに悩ましい国語辞典』から。
    −−「折々のことば:888 鷲田清一」、『朝日新聞』2017年09月29日(金)付。

        • -


折々のことば:888 鷲田清一:朝日新聞デジタル







さらに悩ましい国語辞典
神永 曉
時事通信社
売り上げランキング: 122,520