覚え書:「折々のことば:917 鷲田清一」、『朝日新聞』2017年10月29日(日)付。

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折々のことば:917 鷲田清一
2017年10月29日

 内面と外面のむすびつきのたががはずれているのが人間なのである。

 (野村雅一

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 犬たちとは違い(?)、人の感情とふるまいは直結していない。他人と同じ空間にいるとすぐさま同調や反撥(はんぱつ)が生じ、顔をつくろったり声色を整えたりしている。しかも身体のそうした所作には「暗黙で、しばしば無意識の、しかし精緻な」文化の癖がことのほか深く浸透している。人は自分が思っているほどに個性的ではない。文化人類学者の『身ぶりとしぐさの人類学』から。
    −−「折々のことば:917 鷲田清一」、『朝日新聞』2017年10月29日(日)付。

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折々のことば:917 鷲田清一:朝日新聞デジタル







身ぶりとしぐさの人類学