あんときのデジカメ:Canon IXY 50s あえて36mm広角からの10倍ズームを評価したい 2010年。

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■ IXY史上初の高倍率ズーム
このシリーズをはじめてから、コンパクトデジタルカメラの高倍率カメラを数多く使うようになりましたが、実は、筆者が初めて使ったこの手のカメラが、今回ご紹介するIXY 50Sになります。先日紹介したIXY 10Sと同時発売で、10sの撮像素子がCCDであるのに対して、高倍率の50sは、裏面照射型のCMOSセンサーになります。
購入した当時、飛んでいる飛行機とかが非常にクローズアップできることに「びっくり」したことを記憶しておりますが、当時の用途的な受容が広角で明るいレンズということだったので、つかいこなさいまま手放してしまいました。
当時のパンフレットを見ていて驚きましたが「IXY史上初の高倍率ズーム」とのことで、たしかにこの連載をはじめていくつかの古いIXYを触りましたが、IXYにはあまり高倍率がありませんでした。まあ、およそ7年ぶりぐらいの再会になりますが、果たしてどうでしょうか? 

■ 36mm広角からの10倍ズームを評価したい
 高倍率のズーム機になるとコンパクトデジタルカメラの場合でも、筐体が大きくなりがちですが、この50sは普通サイズのスリムボディに光学10倍ズームをおさめたところがセールスポイントではないでしょうか。ちょっと重いといえば重いのですが、筐体がスリムな分、軽すぎてしまうと、望遠端でブレやすくなるので、重いといってもぜんぜん軽いのですが、そのちょっとだけ重くなった分、ブレにくく、この絶妙さには驚きました。さすが日本を代表する老舗カメラメーカーだけのことはありますね。
 マイナスポイントとして指摘されるのが、広角側が36mm止まりなところでしょうか。広角28mmぐらいからスタートさせて欲しいと思わなくもありませんが、筆者自身、最近、あまり広角にこだわらなくなったことと、36mmから10倍ズームだと360mmで光学望遠できるのでこっちのアドバンテージに評価をいれてもいいのではないかと使いながら思った次第です。28mmから10倍ズームだと280mm止まりになりますので、360mmと280mmの違いというのはものすごくありますので、こちらを評価したいと思います。
使い方にもよりますが、広角が欲しいのであれば、いっそうのこと、GR Digital のような広角単焦点を一緒に使ったほうが便利かも知れません。

■ 日常生活をこれ1台で済ませたいという時に非常な便利なカメラ
でわ、簡単にスペックをおさらい。撮像素子は、1/2.3型有効1,000万画素の裏面照射型CMOSセンサー、映像エンジンはDIGIC 4が搭載されています。筆者は裏面照射型の色使いが正直いうとあまり好みではないのですが、映像エンジンのおかげでしょうか……、IXY50sは非常にナチュラルなキャノンらしい仕上がり。レンズは36mm−360mmの10倍ズームで、F3.4-F5.6。ISO100で使用したものの、レンズの暗さが撮影の邪魔になることはほとんどなく、こちらもびっくりです。全域で非常にクリアな仕上がりです。
本機は「光学10倍以上のズームレンズを搭載した製品として、世界最薄」(発表時)のスリムさが大きな特徴ですが、これを可能にさせたのが、光路上にプリズムを設け、収納時にはプリズムが待避してそのスペースへレンズが収納される「屈曲沈胴プリズム退避鏡筒」システム。複雑な構造の割にはまったくトラブルもなく、こちらもさすがキャノンという他ありません。
難点を1つだけ挙げると、バッテリーのもちが悪いということでしょうか。もちろん、100枚撮影したらアウトみたいなことはありませんが、ここはもう少し頑張ってほしかったところです。
ただ、総論として、スタイリッシュで高倍率なカメラを使いたい、日常生活をこれ1台で済ませたいという時に非常な便利なカメラであることは間違いありません。いやー、さすがキャノンですね。といっても、僕はキャノン党ではありませんが(笑

以下、作例です。プログラム撮影。ISO100、ホワイトバランスオート、露出補正なし。筐体はiphone6sで撮影。


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↑ 広角端36mmで撮影(A)。

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↑ (A)を光学望遠端360mmで撮影。

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↑ 広角端36mmで撮影(B)。

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↑ (B)を光学望遠端360mmで撮影。

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↑ 広角端36mmで撮影(C)。

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↑ (C)を光学望遠端360mmで撮影。

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↑ 広角端36mmで撮影(D)。

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↑ (D)を光学望遠端360mmで撮影。

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↑ (D)を光学望遠端360mmで撮影。

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