覚え書:「折々のことば:927 鷲田清一」、『朝日新聞』2017年11月08日(水)付。

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折々のことば:927 鷲田清一
2017年11月8日

 プロレスに惹(ひ)かれるということは、ひとつの思想であると思わなければ意味がない。

 (村松友み)

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 プロレスラーが肉体をカタに生きているなら、論じるほうも自らをカタにする覚悟が要る。言葉で遊ぶのではなく、まずは人が危ぶむまでにそれに耽(ふけ)ること、そして骨が透けて見えるまで身を削ぐ中でやっとつかみ取ったものを書き物の軸とすること。内でむずむずうごめいているものを、思考のアンテナにまで鍛え上げねば。直木賞作家の『私、プロレスの味方です』から。
    −−「折々のことば:927 鷲田清一」、『朝日新聞』2017年11月08日(水)付。

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折々のことば:927 鷲田清一:朝日新聞デジタル






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