日記:経済学という学問は人間社会の理解のために欠かせない。
人々を真に繁栄させるものはなにか。こうした疑問から経済学ははじまった=ナイアル・キシテイニー『若い読者のための経済学史』(すばる者)。古代ギリシアからゲーム理論まで俯瞰する本書は教養としての経済学を理解する上で最良の一冊。経済学という学問は人間社会の理解のために欠かせない。 pic.twitter.com/o2K84joERA
— 氏家法雄 (@ujikenorio) 2018年7月11日
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本書に登場した経済学者は、それぞれの時代の問題に応じたさまざまな理論を考え出している。経済学は数学とは異なり、問題に対して永遠に「正しい」答えがたったひとつあるわけではない。歴史上の思想家が示したさまざまな答えをよく理解することによって、わたしたちは触発され、極端な不平等、金融危機、地球温暖化といった、こんにちの経済問題に取り組むために必要な新しい考え方を導きだすことができるだろう。問題を正しく理解すれば、より多くの人が豊かな生活をおくるチャンスを手にし、正しく理解しなければ、多くの人が苦しむことになる。必要な食べ物や医薬品を手に入れられなくて、死ぬ人もいるかもしれない。これは、専門家である経済学者だけでなく、わたしたち全員の課題である。
−−ナイアル・キシテイニー(月沢李歌子訳)『若い読者のための経済学史』すばる舎、2018年、326−327頁。
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若い読者のための経済学史 (Yale University Press Little Histories)
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