覚え書:「折々のことば:957 鷲田清一」、『朝日新聞』2017年12月09日(土)付。


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折々のことば:957 鷲田清一
2017年12月9日

 経験というものはさまざまな風に煮えこぼれるもので、われわれに現在の方式をさまざまに修正させてゆくものである。

 (ウィリアム・ジェイムズ

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 どうにも動かせないかに見える習慣や仕組みも、かつて人が工夫して設けたもの。おびただしい経験を重ね、それを創りだした活動が休止しているにすぎない。経験の「煮えこぼれる」ような力がそれを動かすのであって、このやり方しかないと決め込んでしまえば道は開けない。米国の哲学者の『プラグマティズム』(桝田啓三郎訳)から。
    −−「折々のことば:957 鷲田清一」、『朝日新聞』2017年12月09日(土)付。

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