2018-01-05から1日間の記事一覧
- 折々のことば:831 鷲田清一 2017年8月2日 非常の際に臨んで、その人の真実が顕(あらわ)れる (森銑三〈せんぞう〉) ◇ 「徳川の遺臣」としてその生涯を全うしようとした成島柳北は、晩年、新聞社の社長など新聞人として活動する。明治政府による弾圧…
- 転生の魔―私立探偵飛鳥井の事件簿 [著]笠井潔 [評者]末國善己 (文芸評論家) [掲載]2017年11月12日 ■43年前の謎、戦後史問い直す 作家、評論家として活躍する笠井潔だが、最近は評論の仕事が中心になっていた。本書は6年ぶりのミステリーであり、14…
- 憲法と世論―戦後日本人は憲法とどう向き合ってきたのか [著]境家史郎 [評者]齋藤純一(早大教授) [掲載]2017年11月12日■改憲望む有権者、データで分析 先月行われた総選挙の結果、与党をはじめ改憲勢力が議席の圧倒的多数を占めるようになり、改憲の発議…
- メタヒストリー―一九世紀ヨーロッパにおける歴史的想像力 [著]ヘイドン・ホワイト [評者]柄谷行人(哲学者) [掲載]2017年11月12日 ■歴史を「言語」から見直す企て 著者ヘイドン・ホワイトは、歴史学を、「物語性をもった散文的言説という形式をとる言語的…
- 木村健康先生とリベラリズムの思想 私が旧制一高に入学したのは、1945年4月のことである。そのときには、東京はすでに何度か大空襲を受け、交通機関も大きな被害を受けていた。一高は全寮制だったので、入学は入寮を意味していたが、実際に入寮したの…