旨いもの・酒巡礼記:東京都・国分寺市編「串焼 芳一 国分寺店」

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 完全なものは、自由をもって表現される場合には、すぐに美しいものに変ずる。物の自然が、その技巧として一致して現れる場合には、すなわち、あたかも技巧が物自身から自発的に流れ出るかのように見える場合には、完全なものは自由をもって表現されます。いままで述べられたことは、簡単に次のようにも言われます。もし対象におけるすべての多様が、概念に綜合統一されるならば、その対象は完全である、もし対象の完全性が自然として現れるならば、対象は美しい、もし完全性がより複雑となって、自然がそのさい、なんらの傷害をも受けないならば、美は生長する、なぜなら自由の課題は、統合されるものの量が増加するに従って困難となり、その幸福な解決は、まさにそのゆえに、それだけひとを驚かすからである、と。
    −−シラー(草薙正夫訳)『美と芸術の理論 カリアス書簡』岩波文庫、1974年、62頁。

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月曜は授業が終わると、その後、幸いにも仕事へ行かなくてもいいので、だいたい軽く呑んで帰宅するのが常なので、最寄り駅の国分寺を降りると、前期は焼きとんの「四文屋」さんを重宝していたのですが、後期から授業時間が1コマ早くなり、立ち寄る時間の都合上、利用が難しくなりましたので……、

このところ……、

「さて、どこへ行くか」

……かなり悩みの種でした。

いつも同じような「お茶をにごしたようなパターン」(それが悪いわけではないのですが、工夫がないという意味で)では、オモシロくないし、ここはひとつどこか探してからいくか!

……ってことで、

(1)16:00開店、(2)立ち飲み……

こんな条件で調べてみると、ひとつ発見しましたので、早速訪問した次第です。

それがJR国分寺駅南口の「串焼きSTAND 芳一 国分寺」でございます。

駅を降りてから、そのまま吸い込まれましたが、開店と同時というタイミングで、お客さんは僕以外に2名程度。

短時間でしたが、ゆっくりと「本物」を味わってきた次第。

“ウリ”はレバー刺のようなのですが、僕の場合、残念なことに「レバー」がNGですから、それ以外でお願いした次第。

まずは季節モノということで、琥珀ヱビスの<生>大ジョッキをお願い。

「身」の部分は後日改めて……などと思いましたので、お願いしたのは、ビールによく合う「鳥皮」w

待つことしばしばですが、その焼き上がった姿をみてまずは驚き!!!

「皮」にしても「ハツ」にしても、大抵の場合、やっぱり焼き鶏っていうものは「小さい」というのが相場であり社会通念に似たものがあるのですが、ここで出してくれる一品一品は……

「デカっ!」

……って驚愕なんです。

はい、びっくりしました。

焼きたてをいただきつつ、

「いや〜ぁ、脂がのっているけれども、さっぱりしているなぁ〜」

……と思いきや、皮と皮の間には、玉葱を仕込んでいるのに「二度」驚きです。

それから次に驚かせていただいたのは「軟骨」。

軟骨といえば、こちらもドクサにしかすぎませんが、通例は「塩」でやるのがおきまりなのですが、「たれ」でお願いしたところ(我ながら「挑戦者」だと思う次第ですが、、、

頭を後ろからぶん殴られたような驚き。

確かに軟骨特有の「こりこり」感はいやまして有るわけですが、その身にたっぷりとかかったたれとの絶妙なバランスで、上等なハラミをいただくような具合でして……、はっきりいって「負け」ました。

「好評!売切御免」とのふれこみ通りです。

さて……。
このへんで「豚」もいただくかw

……って話しで、「芳一オリジナル串」というラインの「豚バラの塩胡椒」を頼んでみたのですが、世の中には「間違いのない」っていうものがあるんだな……とこれまた脱帽。

表面をうまくカリカリに焼き上げた「腕」のなせる技!
さくっと噛みしめると、ジューシーな味わいが拡散!

いやはや……というか、おそるべしといいますか。。。

お酒は、久しぶりでしたが「泡盛 久米仙」(35度)をロックでお願い。
これまたよくある話しだと、氷をがっつりいれたグラスにお酒少々というパターンが世の常ですが、こちらはきちんと1合徳利にお酒はいれてくださり、氷の入ったグラスとチェイサーを備えてくれるという念の入りよう。

またしてもいろんなものが「粉砕」された次第。

いやはや、ひさしぶりに……

「本格のおつとめ」

……というものを見せていただきました。

ありがとうございます。

ついでですが、「お通し」は100円で、生キャベツを供してくれますが、こちらは追加はフリー。

また「立ち飲みスタンド」というフレコミですが、店内はあかるく清潔で、この清げな雰囲気を維持していることに、「本気」で商売をしていることを実感。
またテイク・アウトもOKです。

また、寄せてもらいますw

「完全なものは、自由をもって表現される場合には、すぐに美しいものに変ずる」っていうのは、まさにこのことですよ!!!



■ 串焼 芳一 国分寺
住所   〒185-0021 東京都国分寺市南町3-19-6
電話   042-326-9401
営業時間 16:00−23:00(ラスト・オーダー 22:30)
定休日  日・祝
芳一 国分寺店(地図/写真/国分寺/焼き鳥) - ぐるなび







⇒ ココログ版 旨いもの・酒巡礼記:東京都・国分寺市編「串焼 芳一 国分寺店」: Essais d'herméneutique


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