日本で最も頻繁に使われる「しかたがない」という政治的な言葉を、あなたの辞書から追放すること




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……個人はすべて、少しだけなら自分の環境を変えることができる−−この点は、誰もが認めると思う。みなさんにも、そのような経験が少なくとも数回はあるはずだ。そこからもう一歩進んで認識すべきなのは、とても小さな努力の積み重ねが突如として大きな結果を生むことがあり、それがさらに重なれば重大な変化をもたらしうるということだ。言いかえれば、日本を変えるための小さな貢献が的を射たものであれば、しかも他の人びとの小さな貢献とうまく結びつけば、かなり有意義な結果が得られるかもしれないのだ。
 だが、そのためには、まず基本的かつ重大な一歩を踏みださなくてはならない。その最初の一歩については、すでに第一部で述べた。つまり、日本で最も頻繁に使われる「しかたがない」という政治的な言葉を、あなたの辞書から追放することである。これからは、決して「しかたがない」と思ってはいけないのだ。
 どうしようもないことが世にあるのは、私も充分にわかっている。まったく手のほどこしようのないこともあるものだ。だが、「しかたがない」という破滅につながる言葉を使っていると、何をしても無駄だと安易に結論づけるようになる。だからこそ、使わないようにすべきなのだ。「しかたがない」と思っていると、何か新しいことをやってみようという気が失せてしまう。
 「しかたがない」と思ったりすることは、市民としての立場を弱めることになる。市民とは何かについては第一部で述べたが、もう一度要約しておこう。まず、あなたは人間である。人間であるのは、意識した結果ではなく、人間に生まれたからだ。また、あなたは国民であり、その証拠に役人から国名を記したパスポートの発行を受けられる。これは市民であることと同じだと思う人が多いが、そうではない。市民になるためには、市民であるとはどういうことかを理解したうえで、市民として行動しなくてはならない。そうしないかぎり市民とは言えないと認識することが重要だ。
    −−カレル・ヴァン・ウォルフレン(鈴木主税訳)『人間を幸福にしない日本というシステム』新潮社、2000年。

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ううむ。
ありがたいことなのですが、わたしの近況を心配して、大分の学生が、お酒を贈って下さった。

ありがたいというか申し訳ないといいますか。

いや、ありがたいです。

ありがとうございます。
※真似してはいけませんよw

それから、最後のスクーリングとなってしまった大阪での受講生たちが、「氏家先生へ、仕方がないは禁句やで! ファイトぉ〜!!」っていうエールの写真を送ってきて下さいました。

ありがたいというか申し訳ないといいますか。

いや、ありがたいです。

2月に入ってから、現在、求職と拡大の挑戦中。
とはいえ、抱えている仕事もおろそかにできませんので、できるだけ丁寧に、そして迅速にを心がけながら、生きております。

そんなにひっぱっているわけでもありそうでもなく、ただ、進むしかないので、課題を片づけながら創造への模索をつづけているというところでしょうヵ。

割と元気ですよw

……というか、正直なところ、学事は殆ど終わったのですが、終わったからこそ、自分の研究も春先までに一つはやっつけなければならないタスクもあるので、結構、目の回る忙しさ。

ですから、割と元気です。

……というか、あれだけ学生諸氏に口酸っぱく「日本で最も頻繁に使われる『しかたがない』という政治的な言葉を、あなたの辞書から追放すること」を連呼しまくった張本人ですから『しかたがない』っていう閑がないようにチャレンジです。

……ってことで、頂いたのは、本格いも焼酎「松露」(松露酒造、宮崎県)、「開運 無濾過 純米 赤磐雄町 開運」(土井酒造、静岡県)。共に一升瓶。

今日は開けませんよ。

まだレポート添削も少し残っておりますし、応募書類の作成も途中ですので。

……ということで、割とといいますか、「しかたがない」と嘆く閑がないことがツライです(笑


以上。





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