覚え書:「ひと:シーナ・アイエンガーさん 『選択』講義が話題のコンビア大教授」、『毎日新聞』2012年8月7日(火)付。
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ひと シーナ・アイエンガーさん(42)
「選択」講義が話題のコンビア大教授
20年以上「選択」の研究を続けてきた。中でも反響を呼んだのが、大学院生時代の「ジャム研究」だ。高級スーパーの試食でジャムを24種類並べた時と6種類の時では6種類の方が売れた。「対象が多すぎると選べない」。その後、商品の種類を絞って売り上げを伸ばす企業が相次いだ。
選択を生涯のテーマに決めた背景には、選択が限られていた生い立ちがある。インドからの移民で厳格なシーク教徒の両親に、厳しくしつけられた。「学校で異性と話してはいけない」「しきたりだから髪は切るな」。高校に入るころ、新たな制約が加わる。3歳の時に見つかった目の病気が進み全盲になったのだ。
「光」を与えてくれたのは、教師や学友だった。
「人生は自らの選択でつかむもの。それが当然で、望ましいことだと教わりました」
研究の出発点は「制約の多い宗教は、人をみじめにするのでは」との疑問だった。だが、調査してみると、幸福感が高い人はむしろ信仰を持つ人たち。重要なのは、自己決定の意識だった。
7月に「選択日記」(文芸春秋)を出版した。過去の選択を記録し評価することで進むべき道が見えてくる、と言う。NHKの「コロンビア白熱教室」でも、最良の選択のための実践を説いた。
90年代の京都で行った研究などから、日本人は選択肢が少ないと感じていると見る。「困ってもあきらめず、できることはないか考えて」。アドバイスの声は温かかった。
文・長野宏美 写真・猪飼健史
Sheena Iyengar 米コロンビア大学ビジネススクール教授。カナダで生まれ、米国で育つ。家族は夫と息子。著書に「選択の科学」。
−−「ひと:シーナ・アイエンガーさん 『選択』講義が話題のコンビア大教授」、『毎日新聞』2012年8月7日(火)付。
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http://www.columbia.edu/~ss957/index.shtml
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