覚え書:「みんなの広場 橋下市長にそろそろ『NO』を」、「橋下発言は権力側の視点」、「橋下発言 男性も抗議すべき」、『毎日新聞』。

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みんなの広場
橋下市長にそろそろ「NO」を
無職 68(大阪市北区

 日本維新の会の共同代表を務める橋下徹大阪市長従軍慰安婦問題についての発言。そのあまりの下劣さに、強い憤りとともに深いかなしみさえ感じた。
 「命がけで戦い、精神的に高ぶっている集団に、ひとときの休息を与えてあげるのに慰安婦制度は必要だ」などと橋下氏は力説した。「休息」とは言うまでもなく、男性軍人が女性から性的満足を得ることであり、女性を性的対象としかみていないことを意味する。それだけでなく、男性をも侮蔑している。こういうことを大都市の市長であり、正当の代表者が公言したのだ。
 橋下氏はかねて教育問題に「熱心」だ。しかし、人間の「生」につながる「性」についてのこのような下劣な理解しかできない人物が目指す「政治主導の教育」とは、一体どんな教育なのか。考えるだけで、そら恐ろしい。
 大阪市民の皆さん。もう、そろそろ橋下市長に「NO」と言うべきではないでしょうか。
    −−「みんなの広場 橋下市長にそろそろ『NO』を」、『毎日新聞』2013年05月21日(火)付。

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みんなの広場
橋下発言は権力側の視点
カトリック司祭 52(徳島市

 日本維新の会橋下徹共同だいひょうは(大阪市長)の従軍慰安婦を巡る一連の発言に対するフリーライター井上理津子さんの「直言」を先日の本紙で読んだ。
 井上さんは大阪の旧遊郭街をルポした「さいごの色街 飛田」の著者。自由意思で入った女性など一人もいなかったという取材経験から、橋下氏の発言について、社会的弱者への差別や階層社会を肯定していると受け取らざるを得ないとして「支配階層」からの、極めて上から目線の言葉だと指摘されている。
 同書によると、橋下氏はかつてこの街の業者組合の顧問弁護士。同じ地域にかかわった井上さんとの「違い」はどこにあるのか。井上さんはそこで働く女性の側の視点に立ったのに対し、橋下氏は経営者側の視点に立ったことによるものではないかと思う。権力を持つ側と支配されている側、どちらの視点にたって考え、そして発言するのか。結局、今回の橋下氏の発言の問題は、そこに根があるのではないだろうか。
    −−「みんなの広場 橋下発言は権力側の視点」、『毎日新聞』2013年05月25日(土)付。

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みんなの広場
橋下発言 男性も抗議すべきだ
自営業 62(大阪市都島区
 ユニークかつ大胆な言動で、しばしば注目を集めてきた橋下徹氏ですが、今回の従軍慰安婦問題をめぐる一連の発言には大変驚かされました。
 女性の人権についての意識の問題や外交面でのさまざまな影響までも含めて、関係者や識者から既にたくさんの意見が寄せられていますが、男性としても看過できない発言だと思います。
 インタビューなどにける彼の発言を聞いていると、「男というものは性欲をコントロールできないものだから、そのはけ口が必要」という考えが根底にあるように感じられます。世の女性たちに誤解と無用な警戒心を持たれないためにも、良識ある男性も抗議の声を上げるべきだと考えます。
 橋下氏は大阪市長であり、日本維新の会の共同代表でもあります。その立場を踏まえ、熟慮のうえ猛省されることを強く望みます。世の半数は女性です。
    −−「みんなの広場 橋下発言 男性も抗議すべき」、『毎日新聞』2013年05月26日(日)付。

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