覚え書:「みんなの広場 ヘイトスピーチ撲滅の法を」、『毎日新聞』2013年07月08日(月)付。


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みんなの広場
ヘイトスピーチ撲滅の法を
農業 62(京都府木津川市

 本紙の報道で、ヘイトスピーチなるものを知った。特定の民族、集団の名を挙げて「殺せ」などと憎悪をかきたてる発言をする。ここでユネスコ憲章を考えてみたい。全文に、こうある。「戦争は人の心の中で生まれるものであるから、人の心の中に平和のとりでを築かなければならない」。さらに、無知と偏見によって人間・人種の不平等が広がっている危険性を指摘している。

 ヘイトスピーチは、言論・表現の自由とは全く異質の行為である。このようなことが許されるなら、その場は地獄だ。危害におびえ、息をひそめる。とうてい、文明国とはいえない。
 激化するヘイトスピーチについて、ある団体が国会議員を対象にアンケートしたところ、回答率は1割にも満たなかったという。ヘイトスピーチそのもの以上に暗たんたる思いがした。犯罪ととらえて撲滅するには、言うまでもなくそのための法律を早急に制定しなくてはならない。国会議員の責務を果たされることを強く望む。
    −−「みんなの広場 ヘイトスピーチ撲滅の法を」、『毎日新聞』2013年07月08日(月)付。

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