日記:表現の自由を隠れ蓑にする和製フライコール


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傷害:外国人排斥反対と勘違い、模造刀で切りつけ 川崎
毎日新聞 2014年03月04日 19時36分(最終更新 03月04日 20時55分)

 神奈川県警公安2課などは3日、模造刀で男性を切りつけ軽傷を負わせたとして、東京都台東区の無職の男(32)を傷害容疑で逮捕した。容疑を認めているという。

 逮捕容疑は2月2日午後2時前、川崎市川崎区のJR川崎駅の京浜東北線ホームにいた男性会社員(38)を刃渡り55センチの模造刀で切りつけ、左手に軽い切り傷を負わせたとしている。

 同課によると、男は事件当時、同駅近くで行われた、ヘイトスピーチ(憎悪表現)で外国人排斥を訴えるデモに参加した直後だった。男性はデモと無関係の買い物客で、デモに反対するグループが周辺で配っていたビラをホームのごみ箱に捨てた直後、男に切りつけられた。

 男は「(デモに)反対するグループの人間と思った」と供述している。

 ヘイトスピーチのデモは各地で社会問題化している一方、デモに反対するグループも出現し、双方が対立する事態も生じている。川崎市内では、インターネット上の呼びかけによるデモが不定期に行われているという。【河津啓介】
    −−「傷害:外国人排斥反対と勘違い、模造刀で切りつけ 川崎」、『毎日新聞』2014年03月04日(火)付。

http://mainichi.jp/select/news/20140305k0000m040064000c.html

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ヘイト・スピーチを垂れ流しても問題ないとする根拠の一つが「表現の自由」だが、「表現の自由」を盾取りながら、自ら「表現の自由」を破壊する事件が発生した。

小競り合いや、カウンターに対する直接的暴力はこれまでも散見されましたが、“誤解”に基づくものにせよ、いよいよ一般の人々に対して、「切りつけ」事件へと、その魔性は牙をむいたことに戦慄する。

ワイマール共和国において、ヒトラー政権成立前夜、民間の暴力組織といってよいフライコール(Freikorps)がその露払いを務めましたが、「模造」とはいえ人間に対して殺傷能力のある「刀」を彼らがいうところの“普通の”「デモ」に持ち込むようであれば、盾として掲げる「表現の自由」とは全く無関係どころか、「表現の自由」とはほど遠い主張を直接的暴力で持ってしても「かまいやしない」という意図が見え隠れするというものです。

彼らの主張がインチキなことは言うまでもありませんが、法令遵守ともほど遠い。
自らの主張を通すためなら何でもやる。暴力も辞さない。

これでは政治的主張でも正当な主張でもありません。

お話しにもなりません。


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