覚え書:「ひと:重江良樹さん 大阪・釜ケ崎の「こどもの里」を映画に撮った」、『朝日新聞』2016年06月03日(金)付。

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ひと:重江良樹さん 大阪・釜ケ崎の「こどもの里」を映画に撮った
2016年6月3日

重江良樹さん  
 日雇い労働者の町、大阪・釜ケ崎の民間児童館「こどもの里」は貧困や障害、虐待に直面する子どもたちの居場所だ。通い詰めて2年以上カメラを回し、100分のドキュメンタリー映画にまとめた。

 「里」との出会いは映像の専門学校生だった8年前。怒りや喜びを率直に表す子どもたちの前では自分も構えずにいられた。たログイン前の続きだ、撮りきる自信はなかった。撮影したいという気持ちを封印し、ボランティアで通い続けた。

 幼い時から勉強も運動も親の期待通りにできず、「中途半端な不良になった」。高校は1学期で中退。戦場のビデオジャーナリストに憧れて専門学校の夜間部に入ったが、海外で撮る度胸も、映像で身を立てる覚悟も持てなかった。

 転機は4年前、施設への補助金廃止の動きだった。自分を受け入れてくれた里の魅力をいま撮って伝えなければ一生後悔する、と荘保(しょうほ)共子代表(69)にかけ合った。

 アルバイトで食いつなぎながら完成させた初めての映画「さとにきたらええやん」。困難を抱えながら里や町の大人に包まれて成長する子どもたちが描かれている。親の側の苦しさや、親子が互いを思いやる姿にも迫った。

 試写の評判が良く、無名の監督としては異例の10都府県で上映が決まった。「映画で多くの人に里の良さを知ってもらって、里への初めてのプレゼントになればいいな」

 (文・写真 川村直子

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 しげえよしき(31歳)
    −−「ひと:重江良樹さん 大阪・釜ケ崎の「こどもの里」を映画に撮った」、『朝日新聞』2016年06月03日(金)付。

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http://www.asahi.com/articles/DA3S12390311.html





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