杉浦明平先生の見た一月の光景






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 あたかもよくすごした一日が安らかな眠りを与えるように、よく用いられた一生は安らかな死を与える。
    −−杉浦明平訳『レオナルド・ダ・ヴィンチの手記(上)』岩波文庫、1954年、72頁。

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地域のボスとの闘争、日本共産党のガチンコ、そして独学によるルネサンスダ・ヴィンチ(Leonardo da Vinci,1452−1519)研究、農に親しみながら作家、歌人、研究者、そして社会運動人として活躍した人物が杉浦明平(1913−2001)先生です。

生前に一度謦咳に接する奇遇を得ましたが、逝去からおよそ十年。
先生の全貌をとらえた「杉浦明平論」はまだ出ておりません。

さてその杉浦先生を産んだ大地が、愛知県の渥美半島
杉浦先生は、渡辺崋山(1798−1841)をスケッチしましたが(⇒『小説渡辺崋山朝日新聞社、1971年)、その渡辺崋山も同じく渥美半島田原藩

その渥美半島に住まう知人から、写メにて春の訪れを紹介してくれましたので、ひとつのせておきます。携帯電話のカメラでの撮影のため、粒子が粗くピンがわるくてスイマセンとのことですが・・・

十分に春の訪れを堪能させて戴きました。

そして杉浦先生と渡辺崋山をうんだ大地の匂いを感じさせて戴きました。

ありがとうございます。

しかし……

いやはや。

東京は本日最低気温ゼロ度。

今年一番の冷え込みです。

しかし、新幹線で1時間足らずのそこでは、もう菜の花が満開です。

いい酒の肴になりそうです。





⇒ 画像付版 杉浦明平先生の見た一月の光景: Essais d'herméneutique







小説渡辺崋山〈1〉失意 (1982年)
杉浦 明平
朝日新聞社
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