夏の下町の風情は大川から、夕風が上潮と一緒に押上げてくる
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夏の下町の風情は大川から、夕風が上潮と一緒に押上げてくる。洗髪、素足、盆提灯、涼台、桜湯−−お邸方や大店の歴々には味えない待ちつづきの、星空の下での懇親会だ。湯屋より、もちっとのびのびした自由の天地だ。
−−長谷川時雨『旧聞日本橋』岩波文庫、1983年、244頁。
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久しぶりに夏らしい一日。
東京の下町ではありませんが、からっとした陽気……でもそれは苦手ですが……ですが、少々湿度が低かった所為でしょうか。木陰を駆け抜ける風はさわやかで、ちょっとした涼に感動した一日。
東京気質というのは、粘着性というよりも少し「さっぱり」したところ。
それを「人情がない」という向きもありますが、僕は結構好きなんですよね。
夏の夕暮れに吹き込む一陣の涼風のように……。
⇒ ココログ版 夏の下町の風情は大川から、夕風が上潮と一緒に押上げてくる: Essais d'herméneutique