日記:シリーズ「あんときのデジカメ」第3回 Sony DSC-T1




弟からいくつか古いジャンクなデジタルカメラをもらったので、その一つをもって、琴電琴平駅を起点に土器川を遡上、炭所を経由地として満濃池を目的地にぶらぶらしてみました。

同伴したのは、2003年発売のSony Cyber-shot DSC-T1。

「薄さ17.3mm(最薄部)のスリムボディに、有効510万画素、光学3倍ズーム搭載。見やすい2.5型液晶採用の“いちばんスリムなサイバーショット”」というコピーで、同時代の汎用コンデジが300万画素前後を彷徨っている時に、「いきなり500万画素かよ」と衝撃を受けたことを記憶しております。

この年、子どもを授かりましたが、ある程度、「まともな」コンデジnikonのCOOLPIX3100を使い始めたところで、電池の持ちの悪さや、まさに汎用という意味では、まだまだ銀塩のほうが、自分的には使い勝手がよく、もっぱらライカで撮影していた時分でした。

それは、コンデジの萌芽期から一気に花咲く展開期という時代ではなかったかと後にして思えば、そう理解できる訳ですが、 DSC-T1の高画像とそのスタイリッシュなフォルムに、「これならイケるか!」などと思った訳ですが、当時の価格帯が店頭でだいたい6万円前後しましたので、「これだと、ライカ用のレンズを揃えたほうがよくね」みたいな感覚で敬遠して、結局、まともなコンデジを購入するのは、2005年のPanasonicの高級コンデジ「LX1」でデビューするまで、まあ、いわばお預けとなってしまいました。

横道にずれ込みまくりましたが、今から十数年まえのカメラですが、

はっきりいうと、まだまだ「使える」というのが正直なファーストインプレッションです。現在の感覚とすると手ぶれ補正もありませんし、ISOも400まで。画角は38mm−114mm(35フィルム換算)で、コンデジ市場で広角28mmが標準となっている現在からすれば、35mmより狭いのか!とか、望遠端も中途半端やないけ、みたいなツッコミどころ満載なのですが、それでも、スムーズな動作と、その絵作りには、とても10年以上前のデジタルカメラとは思えないと驚きです。
※2年後の2005年発売の同じくSonyのDSC-T5など後継機とも比較試し撮りしましたが「なかなかどうして」。こっちは後日比較版でupします

もちろん、当時のデジタル一眼や高級コンデジと比べるといけませんが、それでも当時のコンデジ汎用〜中級のコンデジのなかでは群を抜いており、それ以上に、軽量で薄型の「スタイリッシュさ」を持つこのカメラの出現こそ、以後のコンデジの方向性を定めたのではないかといっても過言ではないでしょうか。

例えば、発売された2003年当時、コンデジといえども、液晶とは別に光学ファインダーを備えていたのが「常識」でしたが、このカメラには光学ファインダーはなく、液晶での勝負。しかし、今から振り返ってみると、汎用コンデジに求められるのは、不正確な光学ファインダーではなく、正確な液晶表示。当時のコンデジの液晶がだいたい2型以下な訳ですから、この光学ファインダーを切り捨て超薄型ボディーに2.5型液晶で勝負に出た「思い切り」には感動すら覚えます。

さて、話が長くなりましたが、以下、作例をアップしておきます。
基本的にプログラム撮影。ISO100。WBオート、露出補正なし。2,592×1,944ピクセルで記録。広角端で8cm、望遠端で25cmまでマクロ撮影が可能な「拡大鏡モード」は使用。






↑ (A)広角38mmで撮影 


↑ (A)を望遠端114mmで撮影


↑ (A)をさらにデジタルズームをかけて6倍に。同時代の400万画素系コンデジの「にじんだ」デジタルズームより「まし」というのが理解できます。



↑ (B)広角38mmで撮影 


↑ (B)を望遠端114mmで撮影


↑ (B)をさらにデジタルズームをかけて6倍。



↑ マクロの拡大鏡モード


↑ マクロの拡大鏡モード


↑ マクロの拡大鏡モード


↑ 機械の質感はこんな感じ


↑ マクロの拡大鏡モード


↑ マクロの拡大鏡モード


↑ マクロの拡大鏡モード


↑ マクロの拡大鏡モード


↑ マクロの拡大鏡モード


↑ マクロの拡大鏡モード。何かわかりますか、コレ? 手水です。


↑ マクロの拡大鏡モード。竜頭にピントを合わせたかったのだけど、ベゼルに合ってしまいました(涙


↑ マクロの拡大鏡モード。


DSC-T1 | デジタルスチルカメラ Cyber-shot サイバーショット | ソニー




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