日記:智慧とは「人間をして、瞬間による支配から離脱せしめるもの」
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智慧というもののもつ最も重要な要素は、それこそが、人間をして、瞬間による支配から離脱せしめるものだ、ということである。それ故に、智慧は、時代に適うものではないのである。智慧の意図することは、人間をあらゆる運命の打撃に対して直ちに確乎たる姿勢をとらせ、あらゆる時代に対して武装させること、これである。それは、国民的色彩などほとんどないものである。
−−ニーチェ(渡辺二郎訳)『哲学者の書 ニーチェ全集3』ちくま学芸文庫、1994年、427頁。
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金曜日にて「哲学」の講義総て終わりました。
最後は、レヴィナスの「哲学とは醒めてあること」であり、それは「他者との出合い」によって到来されるもの、というお話しをしましたが、なにか出来合いの知をもって知とするのではなく、自身で「知」を新たにする毎日を送って欲しいと思います。
そのことによって世間様という重力からはじめて自由になれるのだと思います。
受講者の皆様、ありがとうございました。
ニーチェ全集〈3〉哲学者の書 (ちくま学芸文庫)
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歴史の不測―付論 自由と命令・超越と高さ (叢書・ウニベルシタス)
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