2014-09-05から1日間の記事一覧

覚え書:「書評:宮崎駿 夢と呪いの創造力 南波 克行 著」、『東京新聞』2014年08月31日(日)付。

- 宮崎駿 夢と呪いの創造力 南波 克行 著 2014年8月31日◆手仕事の描写に輝き [評者]中条省平=フランス文学者 宮崎駿を語る本は数多い。そのなかで本書独自の価値は、宮崎作品をネタに社会的なテーマを論じるのでなく、その映画的本質をいきいきと語る姿勢…

覚え書:「書評:知られざる文豪 直木三十五 山崎 國紀 著」、『東京新聞』2014年08月31日(日)付。

- 知られざる文豪 直木三十五 山崎 國紀 著 2014年8月31日◆メディアの先駆者の嗅覚 [評者]末國善己=文芸評論家 芥川賞に名を残す芥川龍之介の生涯や代表作は有名だが、直木賞の由来となった直木三十五の業績を知っている人は少ないのではないだろうか。本…

覚え書:「書評:大衆の幻像 竹内 洋 著」、『東京新聞』2014年08月31日(日)付。

- 大衆の幻像 竹内 洋 著 2014年8月31日 ◆「空気」につぶされぬために [評者]小浜逸郎=評論家 著者の竹内洋さんは、日本における知識社会学の泰斗で、よく調べることによって、印象論に基づく「常識のウソ」をひっくり返す名人です。『大衆の幻像』という…

日記:中村元先生の「ドイツ語」を介して

- 中村が、一高でペツォルトと出会ったのは、一九三〇年のことだから、ペツォルトが仏教の個人授業を受け始めて十三年経ったころである。ペツォルトの授業は、小学校の教科書をドイツ語に翻訳するという内容だった。その授業の中で、ペツォルトはよく仏教に…