日記:2013年度卒業式:最小限の変革共同体としての学友関係

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 「では、つぎにわれわれが探求して示さなければならないのは、思うに、現在もろもろの国において、われわれが述べたような統治のあり方を妨げている欠陥はそもそも何であるか、そして、ある国がそのような国制のあり方へと移行することを可能ならしめるような、最小限の変革は何かということだ。この変革は、できればただ一つの変革であることが望ましく、それがだめなら二つ、それも不可能なら、とにかく数においてできるだけ少なく、力の規模においてできるだけ小範囲にとどまるものであることが望ましい」
 「ええ、まったくおっしゃるとおりです」と彼。
 「そこで」とぼくは言った、「ある一つのことを変えるならば、それによって国全体のそのような変革が可能であるということを、われわれは示すことができるように思える。その一つのこととは、決して小さなことではなく、容易なことでもないが、しかし可能なことではあるのだ」
    −−プラトン(藤沢令夫訳)『国家 上』岩波文庫、1979年、404頁。

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昨日は、卒業式にて、終了後、卒業された方や仲間たちと祝宴にてずっぽりと呑んでしまいました。

しかし、つらつら思うに、この学問を軸とした人間の関わり合いこそ、自由で平等で水平な対等関係が空間であり、様々なレベルの人間共同体の基礎になるのではないかと思ったりです。


みなさま、貴重な時間をありがとうございました。






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