日記:「あんときのデジカメ」 CONTAX TVS DIGITAL 機械としてカメラを持つ喜び

15年前のデジタルカメラ
レビューが遅くなりましたが、5月にようやく手に入れたのがCONTAX TVS DIGITAL。発売は2003年ですから、今からおよそ15年前に発売されたデジタルカメラということになります。

この当時、TVSもいよいよデジタルか!と、デジタルでないTVSを使っていた私は驚いた訳ですけど、まあ、フィルムカメラTVSもよく写るし、当時の価格が12万オーバーでしたので、機能的なものを考えると「まだ手を出さなくてもよい」と思いながら、やがてはTVSを売却して、パナソニックLUMIX LX-1を購入し、その後、リコーのGR Digitalなど、いわゆる「高級コンデジ」を渡り歩いてきましたが、傍目で見るTVS DIGITALの価格はなかなか下がらず、そしてその下落しない価格と相反するようにコンパクトのデジタルカメラの機能が上昇していくという引き裂かれた状況のなか、気がつけば10年以上が過ぎてしまいました。

機械としてカメラを持つ喜び
ノスタルジアはさて横に置き、実際に使ってみると、まず、チタンでできたその筐体は、デジタルカメラというよりも、まさに銀塩時代の高級カメラという印象。デジタルながらシャッターが非常に軽く、レリーズボタンには人工多結晶サファイアが使用されているとか。レンズはTコーティングのCarl Zeiss Vario-Sonnar T*で、ゾナー神話キタコレみたいな話になりますが、まあ、コンタックスはI型から使っているので、神話はさておき、とにかくよく写るのは事実だし、とにかくカメラという「機械」をもつ「喜び」は、最新の多機能デジタルカメラの及びうるところではないのは否定し難い事実であります。

さて、このところ00年代前後の古いコンデジをいくつか使用するようになって感覚がだいぶん麻痺していることは否定できませんが、この当時のカメラとしては、画像を保存するタイムラグなど動作感覚に関しては、出来のいい方。もっとも現代のカメラからすると「モッサリ」「ゆったり」という話ですが、何かシャッターチャンスを四六時中狙うわけでもないのがアマチュアフォトグラファーの「実際」な訳なので、私としてはまずは許容範囲というところです。ただ一点、使いづらいなあと思うのは……そしてこれはTVSだけに限定される話ではなく2003年前後2年ぐらいのカメラに広く共有される問題ですが……液晶が小さくて見にくい(1.6インチ)というところ。老眼も入りつつあるので「辛ぽよー」という話ですが、その分、画像をあとで確認しないと始まらないというフィルムカメラ的リスクを背負いながら、明るい光学ファインダーで対応も出来るので、まあ、許してやるか(違 という話でもあったりします。

で……。写りに関しては、フォーカスのゆっくりリズムを承知の上でですが、コンデジとしては大きめの撮像素子(1/1.8型CCD)と広角35mmの開放F値(2.8)がスペック以上に明るく、まあ、よく写ります。

好みもあるとは思いますが、使い倒して……倒すと困るわけですが……いこかと思っております。

以下、作例。総本山善通寺へ立ち寄った際の試写を時系列でまとめ、最後に接写、機械、清水など別の条件で作例しました。

撮影はプログラム撮影、露出補正なし、ホワイトバランスオート。ISO100。
※カメラ筐体はiPhone6sで撮影。



↑広角端35mmで撮影(A)


↑(A)を望遠端105mmで撮影


↑(A)を4倍デジタルズームで撮影



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