日記:あんときのデジカメ FUJIFILM Finepix F300EXR 1台で全てこなせる広角にも強い15高倍率ズーム 2010年

■ 富士フィルムとの相性
「あんときの」といっても今回取りあげるのは、2010年製のデジタルカメラになりますので、そんなに古くはありません。が、それでも8年は経過していることを考えると、ついこないだ発売されたと思っていたのに、もう8年も経過するのかと、月日の流れることの速さには驚かされます。
ということで、今回は、富士フィルムFinepix F300EXR を取り上げます。この2010年前後の富士フィルムのコンパクトデジカメでは、ちょうど同じ年の春のモデルになるFinePix F80EXRを長く使っておりました。私としてはF80EXRが初めての富士フィルム製コンパクトデジタルカメラでして、正直「富士フィルムやるな!」という実感でしたが、その後買い替えたのがF300EXRの後継機であるF550EXR。これが初期不良の多いカメラでちょっと「がっかり」したことを記憶しておりますが、気がついてみれば、ミラーレス一眼カメラは富士フィルムのカメラを現在では、使っておりますので、富士フィルムとの相性?というのは割といいのかも知れません。この「あんときのデジカメ」シリーズでも、古い富士フィルムコンデジを使うためのxDピクチャーカードやスマートメディアまで揃えてしまう始末ですから、もう、立派な富士フィルムファンなのかも知れません。

■ 世界最小の光学式15倍ズームモデルは広角にも強い
F300EXRの売り込みは「世界最小の光学式15倍ズームモデル」というもの。35mmフィルムカメラ換算で24mm〜360mm相当の15倍ズームになりますので、広角にも強く、望遠にも強いコンデジと言えます。3−5倍ズーム程度のハイエンドコンデジや、高倍率ズームのコンデジでもだいたい広角端は28mmからはじまるので、「世界最小の光学式15倍ズームモデル」というフレコミの内実には、「広角にも強い」という意義を込めて評価する必要があると思います。実際、筐体を手にとって見ると、本体そのものは、コンパクトデジタルカメラのものすごいコンパクトなラインナップよりは正直大きいのですが、例えば、キャノンのパワーショットのGシリーズやニコンのPラインよりは小さく、当時の商品で言えば、パワーショットだとS90とか、ニコンのP300なんかとはだいたい同じサイズなので、高倍率でこのサイズに収めたことには拍手を送りたいと思います。
 ギミック的にも面白く、電源を入れると、(私は使わないのですが)ポップアップのストロボが自動的に立ち上がるなど工夫が凝らされています。

■ これ一台で勝負できるカメラ
でわ、簡単にスペックをおさらい。撮像素子は、1200万画素1/2型CCD(スーパーハニカムEXR)で小さくはないのですが、1/1.7型程度は頑張ってほしかったというのが正直なところです。が、色ののり具合は、……富士フィルムのカメラは、もともとがフィルムメーカーですので、ベルビアモードみたいにフィルムを交換するような設定変更が可能です……、デフォルトでまずまず原色をしっかりと再現する力があります。ちなみにこれがF○○EXRとしては最後のCCD搭載コンデジで、後継機のF550EXRからはCMOSにセンサーが変ります。俗にCCDは低感度で威力を発揮し、CMOSセンサーは高感度に強いと言われておりますが、僕自身は、基本的にISO100前後で使いますので、CCDの方が好きですかね。このカメラも派手ではないのですが、非常にくっきりときっちりと写します。
レンズは35mmフィルムカメラ換算で24mm〜360mm相当の15倍ズームのフジノンレンズ。f値は3.5ーF7.1で解放f値が暗めで、F550EXRを使っていた時もそうでしたが、これが割と撮影の足かせになってしまいます。もちろん、感度を上げて使ってやればよいのですが、私自身が古い人間なので、あまり高感度撮影をしたくないのという天の邪鬼という話かも知れません。
1ヶ月弱常用で使いましたが、やっぱり高倍率ズームのコンパクトデジタルカメラは「便利」のひとこと。確かに、ハイエンドコンデジやデフォルトの標準ズーム(28−75mm前後)を付けたデジイチには画質は劣りますが、それでも近づけないところを拡大する。中景に焦点を合わせて前後をぼかすというのは、高倍率の魅力で、それを手軽に持ち歩くことが出来るのは、ちょっと得した気分ですね。露出制御もプログラム撮影のほか、絞り優先、シャッター優先だけでなくマニュアル撮影も可能で(マニュアルはちょっと使いづらい)、まあ、これ一台で勝負できるカメラといって良いでしょう。
これまで、高倍率のコンデジは。オリンパスのSZ-10(2011年製、光学18倍・28-504mm相当)を常用していたのですが、どちらを使うか悩ましいところです。

でわ、以下、作例です。プログラム撮影、ISO100、ホワイトバランスオート、露出補正なし。画像はL(4000×3000)で保存。筐体はiPhone6sで撮影。






↑ 広角端24mmで撮影(A)。


↑ 光学望遠端360mmで(A)を撮影。


↑ 広角端24mmで撮影(B)。



↑ 光学望遠端360mmで(B)を撮影。




↑ 広角端24mmで撮影(C)。


↑ 光学望遠端360mmで(C)を撮影。



世界最小の光学式15倍ズームモデル。「瞬速フォーカス」でシャッターチャンスを逃さない!デジタルカメラ「FinePix F300EXR」新発売 : ニュースリリース | 富士フイルム

Playing old digital Camera FUJIFILM FinePix F300EXR 2010 | Flickr