日記:あんときのデジカメ:富士フイルム FinePix F810 2004年製 まさにこれぞ「ザ・ハイエンドコンパクトデジタルカメラ」

◇これぞ高級コンパクトカメラ
撮影が出来るという動作確認のみのほとんどジャンク扱い(*1)で手に入れたのが今回ご紹介する富士フィルムFinePix F810。前機種になるF710が欲しくて探してはいたのですが、なかなか程度のよいのがなく、まあ、ワンコインならその後継機でいいかという、あまり考えずに手に入れたデジタルカメラですが、まあ、手にとってから正直驚きました。
何に驚いたのかといえば、まあ、そのボディです。横長でレンズ中央、そして金属製ボディ、手に取るとその質感が、なんとも「カメラらしいカメラ」とでも言えばいいのでしょうか……。デジカメって割とそういう基本からズレたものが多いので、余計にそのフォルムが希少価値があるようで、さながら、フィルムカメラで言えば、CONTAXのT2やTVS富士フィルムで言えば、KLASSEシリーズを彷彿させるようで(*2)、とにかく「持って」「触って」「うれしい」カメラです。まあ、個人差があるとは思いますが、期待しいなかった分、その衝撃を大きくちょっと大げさに表現しましたが、「これぞ高級コンパクトカメラ」というのがF810のファーストインプレッションでございます。
(*1)たしかに実働品でしたが、たぶんCCDのトラブルで、撮影コンディションによっては画像に黒いモヤが写り込んでしまいます。
(*2)正確にいうと、F810は2004年製、KLASSEが2007年製なので、逆なんですがね。

◇まさにこれぞ「ザ・ハイエンドコンパクトデジタルカメラ
 この時代……00年代……の富士フィルムのCCDは「スーパーCCDハニカム」と呼ばれるもので、CCDの画素数の倍の画像サイズが得られるというシロモノで、F810の場合、CCDが630万画素で、出力画像がその倍という話。F810に限られた話ではありませんが、実際は、630万画素「以上」の実力ながら、倍ほどに出力されるものではありません。ただし、2004年製造のコンパクトデジタルカメラと比べれるとエントリー機だと300、400万画素クラス、ハイエンドで500万画素クラスなので、F810は一歩リードしており、マニュアル系の撮影機能も充実しており、絞り優先AEマニュアル露出もできればシーンモードも搭載されており、機能はてんこ盛り。冒頭でカメラの質感のよさを紹介しましたが、ジョグダイヤルやボタンの類いも非常にレスポンスがよく、カメラとしての完成度の高さを感じます。まさにこれぞ「ザ・ハイエンドコンパクトデジタルカメラ」と言っても過言ではありません。

◇ とにかくあらゆるスチュエーションで「ねばる」カメラ
でわ簡単にスペックをおさらい。撮像素子は、総画素数663万画素1/1.7型スーパーCCDハニカムHR(原色フィルター)、冒頭で、黒いシミが写り込んでしまうジャンクですと言及してますが(涙、写り込まないように撮影してしまうと、ダイナミックレンジも広く、なかなか白飛びしにくいことが象徴的ですが、とにかくあらゆるスチュエーションで「ねばる」カメラですね。レンズは、35mmフィルム換算で32.5mm−130mmの4倍光学ズーム(WIDE時:35.5mm−142mm相当)。当時のコンデジのワイド端が、リコーなどを除くと、だいたい35-38mm相当なので、28mmワイドではありませんが、非常にワイド撮影にも攻めやすい画角。筆者自身、最近、35mm−50mm中心に撮影することが多いので、32mmというのは非常に使いやすいワイド画角でした。唯一の欠点……そんなに欠点とは感じませんでしたが敢えてと言えば……は、最短撮影距離が60cmからという点。マクロモードにすれば、7.5cmまで寄れますが、ワイド端で固定されてしまいます。ここがちょっとアレかなというところです。
 起動のスムーズでレスポンスもよく、非常に粘るカメラでしたので、2ヶ月ほど使い込みましたが、「あんときのデジカメ」の中では、一番使ったカメラで、暫定的かも知れませんが、今現在のところ「ベスト オブ あんときのデジカメ」と言ってもよいでしょう。試写を済ませましたが、割と今でも常用中です。

では、以下作例。プログラム撮影。ISO100、WBA、露出補正なし。画像は4048×3040で保存、筐体はiPhone6sで撮影。いつもだと30−40枚程度の試写写真ですが、今回は60枚近くになりました(笑














↑ 右上の青空に映る「黒い影」がCCDのトラブル


↑ 広角端32.5mmで撮影(A)。


↑ (A)を光学望遠端130mmで撮影。




↑ 広角端32.5mmで撮影(B)。


↑ (B)を光学望遠端130mmで撮影。


↑ 広角端32.5mmで撮影(C)。


↑ (C)を光学望遠端130mmで撮影。


↑ 広角端32.5mmで撮影(D)。


↑ (D)を光学望遠端130mmで撮影。



↑ 16:9のワイド撮影での一コマ


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Playing old digital Camera Fujifilm FinePix F810 2004 | Flickr