日記:あんときのデジカメ:PENTAX Optio S10 2007年 名刺サイズに大型CCD搭載、今なお現役で使用可能なコンデジ



■Sシリーズ最後の真打ち
2003年に発売された初代「S」を嚆矢に、「スライディング・レンズ・システム」を搭載した薄型カメラが「PENTAX Optio S」シリーズです。この「あんときのデジカメ」の嚆矢となったのもOptio S4i(2004年発売)で、結局半年のうちに、S5z(2005年発売)、S7(2006年発売)と収集し、最後にシリーズ最後となる「Optio S10」を入手しました。

3倍光学ズームといったコンパクトデジタルカメラの基本要素を「薄型」「小型」の筐体に詰め込み、軽快に撮影できるカメラで、発売当時のフレコミは“有効1,000万画素モデルで世界最小・最軽量”。1カ月弱使用しましたが、たしかに小さく軽く動作も俊敏です。2007年の発売ですから、ちょうど今から10年前のカメラですが、S10程度の機能があれば、別に新しいカメラを買う必要が、よほどの理由がない限り、ファミリーユースでは必要ないのではないかと思ったりもします。

■ 大型CCDで非常にきっちりとうつる現役カメラ
さて、基本的な仕様をおさらい。前モデルの「Optio S7」と対比すると、撮像素子が1/2.5型有効700万画素から1/1.8型1,000万画素に変化しています。画素数アップとCCDの大型化になりますが、このクラス、このサイズ……だいたい名刺サイズですから……では非常に大型のCCDで、確かによく写ります。
レンズは35mmフィルムカメラ換算で38−114mm相当の3倍ズーム、f値は2.8−5.4。開放f値が比較的明るいこととCCDの組み合わせがよろしいのかしら? このクラスのカメラの場合、夕刻からガクンと使えなくなるカメラが多いのですが、比較的優秀に動作します。ただ2007年という過去を踏まえても、広角端が38mmというのは、広角レンズというにはほど遠く、ここがネックといえばネックでしょうか。28mmを搭載しろ!とは言わないまでも、35mmぐらいまではがんばってほしかったところであります。Sシリーズのお家芸といってよい「スーパーマクロ」も優秀で、広角がワイドではないこと、それから光学ズームが3倍しかないという「限界」を踏まえて使えば、全く問題のない、否、現在でも現役で使用できるカメラという印象です。


■ 久しぶりに1カ月以上使いこんだ「あんときのデジカメ」
このカメラのアドヴァンテージとは何かと振り返って見るならば、やはりシリーズ最大の「CCD」ではないでしょうか。僕の場合、試写は長くて1カ月といったところですが、このカメラは1カ月以上も使用してみました。になみに前モデルに引き続き「顔認識AF&AE」が搭載されており、このカメラから新機能として、認識した人物を中心にトリミングし、自動的に上半身アップの構図で撮影できる「ベストフレーミングモード」が備えられております。こちらは煩瑣なので使っておりませんが、2007年ぐらいからですかねえ、こういう「余計な機能」が目立つようになってきたのは。。。
個人的には、こういう本来のカメラには存在しないような「余計な機能」に力を注ぐよりもカメラ本来の機能に力を注ぐべきだなどと「堅い」ことを考えたりもしてみたり。ともあれよくできた「あんときのデジカメ」。これに「マニュアル撮影」機能なんてあったりしてみたら、おそろしいカメラであること間違いなし。

以下作例、プログラム撮影。ISO100 ホワイトバランスオート、露出補正なし。画像は10Mで保存。筐体はiPhone6sで撮影。




広角端38mmで撮影(A)。


(A)を光学望遠端114mmで撮影。


(A)をデジタルズームで16.3倍で撮影。


広角端38mmで撮影(B)。


(B)を光学望遠端114mmで撮影。


(B)をデジタルズームで16.3倍で撮影。


↑ 上記夜景はISO400で撮影。手持ち撮影ギリギリ。f2.8 1/4 AWB 0EV








Optio S10|コンパクトデジタルカメラ | RICOH IMAGING

Playing old digital camera Pentax Optio S10 2007 | Flickr



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