2017-03-01から1ヶ月間の記事一覧

覚え書:「終わりと始まり:内地から見る沖縄問題 「植民地の叛乱」の構図 池澤夏樹」、『朝日新聞』2016年11月02日(水)付夕刊。

- 終わりと始まり:内地から見る沖縄問題 「植民地の叛乱」の構図 池澤夏樹 2016年11月2日夕刊 (以下に書いたことは十月三十一日の琉球新報に載せたコラムとほぼ同じ内容である。なぜ沖縄の地方紙と朝日新聞に同じことを書くか、お読みいただけばわかると思…

覚え書:「ブルマーの謎―〈女子の身体〉と戦後日本 [著]山本雄二 [評者]武田徹(評論家・ジャーナリスト)」、『朝日新聞』2017年02月19日(日)付。

- ブルマーの謎―〈女子の身体〉と戦後日本 [著]山本雄二 [評者]武田徹(評論家・ジャーナリスト) [掲載]2017年02月19日 [ジャンル]人文 ■女子の感情無視した妙な「共犯」 筆者の世代で女子の体操着といえば体にぴったりフィットするブルマーが定番だった。だ…

覚え書:「引揚げ文学論序説―新たなポストコロニアルへ [著]朴裕河 [評者]斎藤美奈子(文芸評論家)」、『朝日新聞』2017年02月19日(日)付。

- 引揚げ文学論序説―新たなポストコロニアルへ [著]朴裕河 [評者]斎藤美奈子(文芸評論家) [掲載]2017年02月19日 [ジャンル]文芸 ■戦後史の再考迫る植民地の記憶 戦後の文学史に一石を投じる(と同時に戦後社会への発見に満ちた)目が覚めるような文学論であ…

覚え書:「竜は動かず―奥羽越列藩同盟顛末(上・下) [著]上田秀人 [評者]市田隆(本社編集委員)」、『朝日新聞』2017年02月19日(日)付。

- 竜は動かず―奥羽越列藩同盟顛末(上・下) [著]上田秀人 [評者]市田隆(本社編集委員) [掲載]2017年02月19日 [ジャンル]歴史 文芸 人気時代小説家が、幕末の動乱の中で非業の死を遂げた仙台藩士玉虫左太夫に光を当てた。坂本龍馬ら幕末のスターたちに比べて…

覚え書き:「憲法を考える 語り、歩んだ70年 小山内美江子さん、大澤聡さん」、『朝日新聞』2016年11月03日(木)付。

- 憲法を考える 語り、歩んだ70年 小山内美江子さん、大澤聡さん 2016年11月3日 敗戦を経て、社会が根底から問い直されていた70年前のきょう、日本国憲法が公布された。一人ひとりを「お国のため」の存在ではなく主役と位置づけ、戦争放棄を掲げたメッセ…

覚え書:「日本国憲法、70年の議論」、『朝日新聞』2016年11月03日(木)付。

- 日本国憲法、70年の議論 2016年11月3日グラフィック・甲斐規裕 1946年11月3日、日本国憲法は公布された。改正を自らの政治目標に掲げる首相・安倍晋三の登場で、憲法を取り巻く状況は新たな局面を迎えている。この70年間の議論を振り返り、憲法…

覚え書:「ぼくのミステリ・クロニクル [著]戸川安宣 [編]空犬太郎 [評者]末國善己(文芸評論家)」、『朝日新聞』2017年02月19日(日)付。

- ぼくのミステリ・クロニクル [著]戸川安宣 [編]空犬太郎 [評者]末國善己(文芸評論家) [掲載]2017年02月19日 [ジャンル]文芸 ミステリーファンなら、東京創元社の編集者として数多くの名作を世に出した戸川安宣の名を知らない人はいないのではないか。 本書…

覚え書:「ロッキング・オンの時代 [著]橘川幸夫 [評者]宮沢章夫(劇作家・演出家)」、『朝日新聞』2017年02月19日(日)付。

- ロッキング・オンの時代 [著]橘川幸夫 [評者]宮沢章夫(劇作家・演出家) [掲載]2017年02月19日 [ジャンル]文芸 ■才能が交錯した「音楽と私」誌 すぐれた個性が偶然、集結し、「ロッキング・オン」のような雑誌が生まれた。本書を読んで渋谷陽一の特別さを…

覚え書:「自生の夢 [著]飛浩隆 [評者]円城塔  (作家)」、『朝日新聞』2017年02月19日(日)付。

- 自生の夢 [著]飛浩隆 [評者]円城塔 (作家) [掲載]2017年02月19日 [ジャンル]文芸 ■「すこし・ふしぎ」な思弁的小説 飛浩隆、十年ぶりの作品集である。七編を収録し、これで二〇〇二年以降に発表された短編、中編のうち、書籍に未収録のもの全てとなる。 寡…

日記:戸田城聖の「宗教界の王者なり」という認識は、国家に認められることによって、それが本物の宗教であることと理解するエセ国教主義とはほど遠い認識ではなかったか

fbからの転載に若干加筆しましましたが「記録」として残しておきます。3月16日は創価学会にとって忘れ得ぬ記念日で、第2代戸田会長が、(「かつて」でも冠したほうがいいとは思いますが)富士宮の大石寺で、「広宣流布の模擬試験※」として青年を集め、…

覚え書:「天声人語 戦記作家の貫いたもの」、『朝日新聞』2016年11月03日(木)付。

- 天声人語 戦記作家の貫いたもの 2016年11月3日 中国の戦地を舟で移動中、居眠りをして川に転げ落ち、不器用で気弱な小隊長に奇妙な友情を抱く「ぼく」――。先週、99歳で亡くなった作家伊藤桂一さんの直木賞受賞作「蛍の河」を初めて開いた。兵士たちの日…

覚え書:「【東京エンタメ堂書店】<小林深雪の10代に贈る本>雪のように降り積む言葉」、『東京新聞』2017年02月27日(月)付。

- 【東京エンタメ堂書店】<小林深雪の10代に贈る本>雪のように降り積む言葉 2017年2月27日 「朝、目覚めた時、世界中が白い雪でおおわれていたら、どんなに楽しいだろう。」。キーツの絵本『ゆきのひ』の一節です。冬のハイライトはやっぱり雪。雪の本を…

覚え書:「【書く人】全てを認め、愛になる 『そのままのキミがすき』『あなたなんてだいきらい』絵本作家・きむらゆういちさん(68)」、『東京新聞』2017年02月19日(日)付。

- 【書く人】全てを認め、愛になる 『そのままのキミがすき』『あなたなんてだいきらい』絵本作家・きむらゆういちさん(68) 2017年2月19日 「ごあいさつあそび」など赤ちゃん向けのシリーズや「あらしのよるに」などの作品で知られるきむらゆういちさん…

覚え書:「書評:徳川家康 笠谷和比古 著」、『東京新聞』2017年02月19日(日)付。

- 徳川家康 笠谷和比古 著 2017年2月19日 ◆腹黒イメージを拭う指摘 [評者]渡邊大門=歴史学者 重厚な研究史がある徳川家康の生涯に果敢に挑んだ一冊である。著者は近世史研究の泰斗で、とりわけ家康の問題では、家康の源氏改姓問題、関ケ原合戦、大坂の陣…

覚え書:「押しつけ憲法論は現実逃避 きょう公布70年 編集委員・大野博人」、『朝日新聞』2016年11月03日(木)付。

- 押しつけ憲法論は現実逃避 きょう公布70年 編集委員・大野博人 2016年11月3日 日本国憲法は3日、公布から70年を迎えた。短くはない年月にもかかわらず、それが「押しつけ」だったと問題視する動きが再び出ている。まもなく始まる衆院憲法審査会でも「…

覚え書:「和綿栽培、国内復活の動き 「大地から生まれる衣類」」、『朝日新聞』2016年11月02日(水)付。

- 和綿栽培、国内復活の動き 「大地から生まれる衣類」 山田理恵2016年11月2日 小さな畑で綿花を育てる島田三和子さん。今は綿の収穫期だ=鳥取県境港市 国内ではほとんど生産されなくなった「和綿(わめん)」を守り、復活させる動きが若い人たちの間で起き…

覚え書:「書評:怪獣少年の<復讐> 70年代怪獣ブームの光と影 切通理作 著」、『東京新聞』2017年02月19日(日)付。

- 怪獣少年の<復讐> 70年代怪獣ブームの光と影 切通理作 著 2017年2月19日 ◆子どもの複雑な心を投影 [評者]佐藤利明=娯楽映画研究家 一九七一年、三年ぶりのシリーズ「帰ってきたウルトラマン」が始まった。著者も評者も小学二年生。同年夏『ゴジラ対…

覚え書:「書評:大岡昇平 文学の軌跡 川西政明 著」、『東京新聞』2017年02月19日(日)付。

- 大岡昇平 文学の軌跡 川西政明 著 2017年2月19日◆女性造形背景に迫る [評者]正津勉=詩人 川西政明さんは昨夏、逝去された。享年七十五。代表的著作に『新・日本文壇史』全十巻(岩波書店)があるが、おそらくこの後、これだけの文壇史なるものを独力で…

覚え書:「書評:稀代の本屋 蔦屋重三郎 増田晶文 著」、『東京新聞』2017年02月19日(日)付。

- 稀代の本屋 蔦屋重三郎 増田晶文 著 2017年2月19日◆写楽誕生に至る騒動 [評者]森彰英=ジャーナリスト 優れた時代小説はタイムマシンの役割を果たす。読者はたちまち安永二(一七七三)年の江戸に連れ去られ、寛政九(一七九七)年までを蔦屋重三郎(つ…

日記:独裁体制のもとでの個人の責任

- 「独裁体制のもとでの個人の責任」 「独裁体制のもとでの個人の責任」のなかで、アーレントは「公的な生活に参加し、命令に服従した」アイヒマンのような人びとに提起すべき問いは、「なぜ服従したのか」ではなく「なぜ支持したのか」という問いであると述…

覚え書:「インタビュー 中国との向き合い方 アジア開発銀行総裁・中尾武彦さん」、『朝日新聞』2016年11月01日(火)付。

- インタビュー 中国との向き合い方 アジア開発銀行総裁・中尾武彦さん 2016年11月1日「イタリアのネクタイは周りの国の所得増で価値が高まった。同じ効果は日本でも」=マニラ、都留悦史撮影 アジアの途上国支援を50年来支えてきた、アジア開発銀行(AD…

覚え書:「悩んで読むか、読んで悩むか 作品愛する人の力借り、仲良しに 穂村弘さん [文]穂村弘」、『朝日新聞』2017年02月12日(日)付。

- 悩んで読むか、読んで悩むか 作品愛する人の力借り、仲良しに 穂村弘さん [文]穂村弘 [掲載]2017年02月12日 62年生まれ。歌人。近著に『野良猫を尊敬した日』『穂村弘の、こんなところで。』など。 ■相談 本をすぐに投げ出してしまいます お恥ずかしい質…

覚え書:「ひもとく 民俗芸能と震災 立ち上がり生きる人々の願い 山内明美 [文]山内明美(大正大学准教授、歴史社会学)」、『朝日新聞』2017年03月05日(日)付。

- ひもとく 民俗芸能と震災 立ち上がり生きる人々の願い 山内明美 [文]山内明美(大正大学准教授、歴史社会学) [掲載]2017年03月05日 三陸国際芸術祭で披露された岩手県大船渡市の永浜鹿踊り=2016年8月、青森県八戸市 信じ難いが、もう七回忌を迎える…

覚え書:「ひもとく 科学で見る人間の歴史 壮大な視野で「20万年」見直す 渡辺政隆 [文]渡辺政隆(筑波大学教授、同大サイエンスコミュニケーター)」、『朝日新聞』2017年02月26日(日)付。

- ひもとく 科学で見る人間の歴史 壮大な視野で「20万年」見直す 渡辺政隆 [文]渡辺政隆(筑波大学教授、同大サイエンスコミュニケーター) [掲載]2017年02月26日 スイス・ジュネーブ郊外にある世界最大の粒子加速器LHC。宇宙の謎に迫る=欧州合同原子…

覚え書:「耕論 配偶者控除の壁 中村シュフさん、大石亜希子さん、荻原博子さん」、『朝日新聞』2016年11月02日(水)付。

- 耕論 配偶者控除の壁 中村シュフさん、大石亜希子さん、荻原博子さん 2016年11月2日 歴代政権の配偶者控除見直しへの主な言及/配偶者の働き方で生じる世帯の負担<グラフィック・野口哲平> 永田町と霞が関で、毎年のように見直しが議論される所得税の配…

覚え書:「リレーおぴにおん 本と生きる:13 個性出る白黒だけの世界 三上貴恵さん」、『朝日新聞』2016年11月1日(火)付。

- リレーおぴにおん 本と生きる:13 個性出る白黒だけの世界 三上貴恵さん 2016年11月1日 三上貴恵さん 本や雑誌、ポスターからスマートフォンまで。さまざまな場所で目にふれる文字の書体をデザインしています。いま取り組んでいるのは、マンガの吹き出し…

覚え書:「ひもとく 共謀罪 自由と安全のバランス目指せ 海渡雄一 [文]海渡雄一(弁護士)」、『朝日新聞』2017年02月12日(日)付。

- ひもとく 共謀罪 自由と安全のバランス目指せ 海渡雄一 [文]海渡雄一(弁護士) [掲載]2017年02月12日 「共謀罪」をめぐり、衆院予算委員会で答弁する金田勝年法相(左)。右端は安倍晋三首相=2日 政府は、今、開会中の国会に、過去3度廃案となった共謀…

覚え書:「ひもとく 都市と大火 変わるリスクに応じた防災を 磯田道史 [文]磯田道史(歴史学者)」、『朝日新聞』2017年02月05日(日)付。

- ひもとく 都市と大火 変わるリスクに応じた防災を 磯田道史 [文]磯田道史(歴史学者) [掲載]2017年02月05日 燃える市街地。手前は北陸新幹線糸魚川駅=2016年12月22日午後3時21分 江戸は世界に類例がないほど火災が多発した。昨年12月、糸魚…

覚え書:「ひもとく キューバ革命の理想 人生を捧げた名もない人たち 山岡加奈子 [文]山岡加奈子(アジア経済研究所主任研究員)」、『朝日新聞』2017年01月29日(日)付。

- ひもとく キューバ革命の理想 人生を捧げた名もない人たち 山岡加奈子 [文]山岡加奈子(アジア経済研究所主任研究員) [掲載]2017年01月29日 カストロ前国家評議会議長の追悼集会で、肖像画を掲げる人たち=昨年11月29日、キューバ・ハバナ キューバ革…

日記:どうすれば基本的人権のレベルを超えて、文化的相違を分析、評価して、そこから学ぶことができるのだろう?

- しかし、空白地帯に立っているような気がすることがあっても、共通の土台はたしかに存在する。最も一般的には、人生の基本的価値観や自由、幸福の追求が、万人共通だということは、疑いようがない。実際前講で見たように、わたしたちは選択権と自己決定権…