2012-04-25から1日間の記事一覧

覚え書:「今週の本棚:養老孟司・評 『生物多様性を考える』=池田清彦・著」、『毎日新聞』2012年04月22日(日)付。

- 今週の本棚:養老孟司・評 『生物多様性を考える』=池田清彦・著 (中公選書・1365円) ◇きわめて論理的な科学者の手になる「保全」論 一昨年は国連の定める国際生物多様性年ということで、さまざまな社会的な動きがあった。要するに政府から関連予算…

書評:黒岩比佐子『パンとペン 社会主義者・堺利彦と「売文社」の闘い』講談社、2010年。

苦境を笑いとばし、文で闘う堺利彦の抵抗の精神黒岩比佐子『パンとペン 社会主義者・堺利彦と「売文社」の闘い』講談社、2010年。 大逆事件以降、社会主義運動は「冬の時代」を迎える。その時期に、翻訳・編集会社「売文社」を興し、運動の資金稼ぎを行った…

「私の存在する権利に関わる問いとは、すでに他者の死に対する私の有責性のこと」。親父が死んで13年目に考えたこと

- 私の存在する権利に関わる問いとは、すでに他者の死に対する私の有責性のことであり、その問いは私の無反省的な存在固執の自然発生性を不意に断ち切るのである。存在する権利とこの権利の正当性は、最終的には、法という普遍的規範という抽象概念を権原と…