2012-12-01から1日間の記事一覧

覚え書:「一揆の原理―日本中世の一揆から現代のSNSまで [著]呉座勇一 [評者]中島岳志」、『朝日新聞』2012年11月25日(日)付。

- 一揆の原理―日本中世の一揆から現代のSNSまで [著]呉座勇一 [評者]中島岳志(北海道大学准教授・南アジア地域研究、政治思想史) ■現代に通じる 人と人のつながり 一揆というと、農民が竹槍(たけやり)を持って武装蜂起する革命的イメージが共有されてい…

覚え書:「万引きの文化史 [著]レイチェル・シュタイア [評者]出久根達郎」、『朝日新聞』2012年11月25日(日)付。

- 万引きの文化史 [著]レイチェル・シュタイア [評者]出久根達郎(作家)■れっきとした犯罪なのに 古書店の店員になった直後、万引きを目撃した。あの時の衝撃を、今も忘れない。三つ揃(ぞろ)いの紳士が当たり前のように、雑誌を背広の内側に忍ばせたのだ。…

書評:吉原毅『信用金庫の力 人をつなぐ、地域を守る』岩波ブックレット、2012年。

脱原発宣言で注目を集める城南信用金庫・理事長によるお金の話。人を生かし殺すお金。その弊害にどう対抗するか−−。信用金庫は「小さな銀行」ではない。社会協同という崇高な理念が存在する。本書は副題の通り「人をつなぐ、地域を守る」歩みの回顧と展望の…