経済学

覚え書:「今週の本棚:松原隆一郎・評 『ケインズとケンブリッジに対抗して』=F・A・ハイエク著」、『毎日新聞』2013年01月13日(日)付。

- 今週の本棚:松原隆一郎・評 『ケインズとケンブリッジに対抗して』=F・A・ハイエク著 (春秋社・3675円) ◇俗説を打破する経済政策論争の真実 「ケインズかハイエクか」という対比を、しばしばマスコミで目にするようになった。もっぱら「大きな政…

書評:吉原毅『信用金庫の力 人をつなぐ、地域を守る』岩波ブックレット、2012年。

脱原発宣言で注目を集める城南信用金庫・理事長によるお金の話。人を生かし殺すお金。その弊害にどう対抗するか−−。信用金庫は「小さな銀行」ではない。社会協同という崇高な理念が存在する。本書は副題の通り「人をつなぐ、地域を守る」歩みの回顧と展望の…

覚え書:「今週の本棚:伊東光晴・評 『ノーベル経済学賞の40年 上・下』=トーマス・カリアー著」、『毎日新聞』2012年11月25日(日)付。

- 今週の本棚:伊東光晴・評 『ノーベル経済学賞の40年 上・下』=トーマス・カリアー著 (筑摩選書・各1890円) ◇歴代受賞者64人の業績、逸話を率直に 受賞第一回(一九六九年)から二〇〇九年までの受賞者六四名の、受賞業績、簡単な経歴のほか率直…

覚え書:「今週の本棚:伊東光晴・評 『ガルブレイスを読む』=中村達也・著」、『毎日新聞』2012年10月28日(日)付。

- 今週の本棚:伊東光晴・評 『ガルブレイスを読む』=中村達也・著 (岩波現代文庫・1491円) ◇現代資本主義の特質を知る手引書 二〇世紀の経済の歴史をふりかえると、先進国での巨大企業体の出現が浮びあがってくる。それは電機、化学、石油、自動車な…

覚え書:「今週の本棚:伊東光晴・評 『ピグー 富と厚生』=A・C・ピグー著」、『毎日新聞』2012年09月16日(日)付。

- 今週の本棚:伊東光晴・評 『ピグー 富と厚生』=A・C・ピグー著 (名古屋大学出版会・7140円) ◇信念と思想の全体像をコンパクトに 一九世紀末から二〇世紀にかけて、世界の経済理論の中心はイギリスであり、ケンブリッジ大学のマーシャルの『経済学…

書評:V・バナジー、E・デュフロ(山形浩生訳)『貧乏人の経済学』みすず書房、2012年。

- 自分の健康についての正しい決断を責任もって下せるほどに賢く、忍耐強く、知識のある人など、だれもいないということを認識すべきです。豊かな国に住む者は目に見えない後押しに囲まれて生活しています。 −−V・バナジー、E・デュフロ(山形浩生訳)『貧…