病院日記:ゆっくりと静かに時間が経過する精神科(閉鎖病棟)


twのまとめに少々手をいれたものですが、いちおう、「病院日記」として残しておきます。

4/1付で、看護助手の業務、神経内科から精神科(閉鎖病棟)へ移動しました。その初日の印象です。

OJT無しのいきなり独り勤務なので「お客さん」状態だとは思うのですけど、1日とにかく仕事して思ったのは、とにかく静かで病棟内の時間がゆっくりすぎることが印象的でした。

パーキンソンやミオパチー系の難病を主とする前の病棟は……裸の大将的表現ですけど……海兵隊の如き職場で、とにかく時間との戦いと体力勝負でした。一日で病棟の1/5が入れ替わることもあり、「汗だく」的なところで、とにかく「言われる前に準備しろ」的な文化!

それに対するとほんと今日から勤務する病棟は字義通り平穏でした。

シャウトや拘束は神経内科の方が多かったですし(先の平穏というのはまさに字義どおり、病棟の中でも最もセキュリティレベルの高い所だし、保護室には看護師の指示なくば基本的にノータッチなのだけど、とにかく時間の進行がゆっくりしている。

だから神経内科を裸の大将的に「海兵隊」と表現しましたが、精神科は在る意味で「近衛兵」といったところでしょうか……。

仕事もスピードより丁寧さが求められるといいますか、焦ってやったり、煽られるというのはないので、時間的タスクはこなさなければならいのですけど、丁寧に間違いなくやることが大切なのだなあ、と実感しました。

丁寧に間違いなくやることのその象徴とすれば、まさに閉鎖病棟ならではなのですけど、ロッカー、倉庫からスタッフステーションや病棟の出入り口に至るまで基本的に「施錠」するというのがその特徴で、鍵をかけ忘れたらいけないんです(ほんと、なので時間がかかる。

この所動が神経内科とは違う文化をつくっているのだと思いました。

笑い話風ですけど、前の病棟だと、扉を足で蹴飛ばすような不作法までもしても、スピードを優先するようなところでしただけに……それでもERから転職した看護師さんは、まだマシですとはいっていましたし、ERのナースエイドの時給はもっと跳ね上がりますが……それが在る意味ではカルチャーショック!

僕的には近衛より海兵隊的気質なのだけど、精神医療の現場には興味があるので……そして精神医療の現場については批判が多くありますが現実には医療行政と薬品業界の方に問題の比重は多く、現場のヘロヘロさをこれ見よがしに責めても詮無いことだと思いますが……まあ、まずは看護師の顔と名前、それから患者さんの顔と名前を覚えなけば仕事にならないので愚直にがんばろうとは思います。

移動したばかりで、先に言及した通り「まだお客さん」的な扱いですが、ひとついえるのは、いくつかある民間信仰的なもののひとつに「精神科に勤務すると、おまえも精神病になるよ」つうのはウソですね。


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