日記:あんときのデジカメ SONY Cyber-shot DSC-P100 2004年 完成度の高い「遊び」カメラ

Cyber-shotのイメージを作り上げたPシリーズ
ものの本によれば、SONYのコンパクトデジタルカメラCyber-shot」を「巷で話題のカメラ」というイメージとして決定づけたのが2000年に始まるPシリーズだそうな。
横長ボディで端よりのレンズという筐体は、「機械」としてのカメラをカジュアルなアクセサリーへと変貌させ、最初に手に取ったカメラがSONYのPシリーズという人も多いのではないかと思う。それぐらい2000年代前半を印象づけたのがこのカメラである。

Pシリーズは2000年に発売されたDSC-P1から始まり、2005年ソニースタイル限定で発売されたDSC-P200をもって終焉する。シリーズに冠される「P」とは、「Play」「Pocket」の意味。ポケットに入れて持ち歩き、どこでも自由に撮影する。そんなカメラ遊びというSONYの提案は、予想以上のヒットとなり、「Cyber-shot」のブランド力を高めることになった。

シリーズ「あんときのデジカメ」で今回取り上げるのは、2004年4月に発売されたDSC-P100。2003年に発売されたフラッグシップ機DSC-P10の後継機で、P100以降の後継機は、画素数アップなどマイナーチェンジのみ、P100の実質的な後継機であるP200はソニースタイル限定なので、コンシューマー機としては、P100を最期のPシリーズ「フラッグシップ」と言っても良いだろう。


■完成度の高い「遊び」カメラ
個人史を振り返れば、Pシリーズとの出会いが、最初のSONYのコンパクトデジタルカメラとの出会いでもある。すでに廃盤になった2006年、パナソニックLX-1のサブカメラとしてUSEDで購入したのが2002年発売のDSC-P9だったと思う。光学3倍ズームで400万画素。当時としても既に時代遅れの仕様ながら、日常生活の記録としては十分なカメラだったという印象が強い。

今回手に入れたP100はその2年後に発売されたカメラだが、もちろん、現在の技術水準からすればもちろん「時代遅れ」のカメラながら、初めて手にとって見ると、その軽快さに驚いた。絵作りは作例を参考にして欲しいが、1.8型液晶が小さいことが2000年代前半のカメラの「限界」を決定づけるが、その難点を除けば、500万画素もあるので、十分使用に耐えられる。そして驚くのはバッテリーの「スタミナ具合」だ。送料込み750円動作未確認(本体+純正バッテリー)で入手したカメラだが、バッテリーを充電すると200枚ぐらい余裕で撮影できた。バッテリーのヘタリ具合によって変わると思うが、当時もこの「スタミナバッテリー」(約360枚/約180分のスタミナ性能)を売りにしていたというが、このスタミナ具合は、現在でも有力なアドバンテージとなろう。そしてもうひとつ驚いたのは、遊び(Play)カメラながら、マニュアル撮影ができることだ。

■極めてナチュラルな色彩再現力
さて仕様。撮像素子は、1/1.8型CCDと大型510万画素。レンズは35mmフィルムカメラ換算で38mm−114mmの光学3倍ズーム。広角端が38mmと狭いが、2000年代前半の普及機に28mmを求めるのも酷な話なのでスルーする。記憶によればLX1がドギツイ色使いだったのに対して……なのでパナソニックのデジカメから遠ざかるようにもありましたが……極めてナチュラルな印象で、これは変わらない。私はどちらかといえば、Pシリーズの色彩再現力は嫌いではない。動作も十分キビキビしている。

以下、作例。ISO100、プログラム撮影、ホワイトバランスオートで撮影。画像は2592×1944で保存。筐体はiPhone6sで撮影。




↑広角端38mmで撮影(A)


↑(A)を光学3倍ズーム望遠端114mmで撮影










Playing old digital camera SONY Cyber-shot DSC-P100 2004 | Flickr

価格.com - SONY サイバーショット DSC-P100 スペック・仕様



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