2013-01-30から1日間の記事一覧

覚え書:「書評:『のめりこませる技術 ―誰が物語を操るのか』 フランク・ローズ著 評・開沼博」、『読売新聞』2013年01月20日(日)付。

- 『のめりこませる技術 ―誰が物語を操るのか』 フランク・ローズ著評・開沼 博(社会学者・福島大特任研究員) インターネット上には、例えば2ちゃんねるなら排外主義的言辞を、ツイッターなら放射線被曝 ひばく の危険性を自主的に四六時中繰り返し書き続…

覚え書:「書評:『ホロコースト後のユダヤ人』 野村真理著 評・星野博美」、『読売新聞』2013年01月20日(日)付。

- 『ホロコースト後のユダヤ人』 野村真理著評・星野博美(ノンフィクション作家・写真家) 欧州を去った真の理由 ナチによってユダヤ人が虐殺されたホロコーストについて知らない人はほとんどいないだろう。生き残った多くの人が「約束の地」を求めてパレス…

覚え書:「今週の本棚:伊東光晴・評 『大正という時代』=毎日新聞社・編」、『毎日新聞』2013年01月27日(日)付。

- 今週の本棚:伊東光晴・評 『大正という時代』=毎日新聞社・編 (毎日新聞社・2520円) ◇不穏な日々“やわらかな社会”に憧れた人々 昭和のはじめに生まれ、戦時中に小中学校時代、戦後に大学教育を受けた私には、「大正」という時代は、父や中学の教師…

書評:三浦瑠麗『シビリアンの戦争 デモクラシーが攻撃的になるとき』岩波書店、2012年。

戦争を始めるのは軍人だ……「軍の暴走」に対する懸念は、歴史に対する反省からの知恵であり、デモクラシーの政軍関係の基本である。しかし本書によれば、どうやら実態は必ずしもそうとは限らない。軍人よりも文民が戦争を欲している。本書はクリミア戦争から…