第二次世界大戦

「いちばん足りなかったと思うのは、原爆体験の思想化ですね。わたし自身がスレスレの限界にいた原爆体験者であるにもかかわらず」ということについて

- 爆破直後には、市民がワーッと司令部の構内に逃げ込んできましたから、塔の前の広場がまたたくまに、被爆者で埋まってしまった。足の踏み場もないくらいだった。背中の皮なんかベローッとむけちゃった人なんかザラです。女の人は半裸体で、毛布かなんかで…

書評:藤原辰史『ナチスのキッチン 「食べること」の環境史』水声社、2012年。

藤原辰史『ナチスのキッチン 「食べること」の環境史』水声社、読了。ナチス時代の台所を材料に、20世紀の社会構造を分析する大著。「私的な」「個人的な」作業場は、最新の技術や学問(家政学、栄養学、建築学)などを駆使することで、機能的かつ衛生的な…

覚え書:「今週の本棚:加藤陽子・評 『イワンの戦争?赤軍兵士の記録1939−45』=キャサリン・メリデール著」、『毎日新聞』2012年07月08日(日)付。

- 今週の本棚:加藤陽子・評 『イワンの戦争?赤軍兵士の記録1939−45』=キャサリン・メリデール著 (白水社・4620円) ◇対独戦史料にソ連軍崩壊のさまを読む 戦争の全体像を俯瞰(ふかん)的に述べるのは難しく、それが第二次世界大戦であれば、な…