ポスト・コロニアル

日記:議論の土台崩しという巨悪に共謀しとる前科モノだけに何でもありですな(゚∀゚)

人類の歴史とは、特定の人だけが「生きるに値する価値」があると考える発想との戦いの歴史。すべての人が「生きるに値する価値」があると考えた方が、より一人一人の人間が幸せに生きることができるからだ。それを社会の土台・共通認識にしていこうというの…

日記:靖國神社で創価学会の三色旗で溢れる日も近いのかな

真珠湾から帰ってきて靖国へ行くの。ふ〜〜ん。稲田防衛相 きょう靖国神社に参拝へ | NHKニュース https://t.co/MFfGUqVoGb— 中沢けい (@kei_nakazawa) 2016年12月28日素で驚きました。ハワイからとんぼ返りしてこれかよ、と。周りが止めろよ(ご本人の知性…

覚え書:「インタビュー:アフガン復興を支える NGO「ペシャワール会」現地代表・中村哲さん」、『朝日新聞』2016年01月30日(土)付。

- インタビュー:アフガン復興を支える NGO「ペシャワール会」現地代表・中村哲さん 2016年1月30日 (写真キャプション)中村哲医師。福岡県太宰府市の九州国立博物館で開かれた現地活動写真展で=久松弘樹撮影 米軍などが「対テロ戦」を掲げ、タリバーン…

日記:関東大震災時の朝鮮人虐殺のトリガーとなった要因

- 関東大震災時の虐殺 二三(大正一二)年九月一日、関東地方を襲った大地震とそれによる大火災の中で、数多くの朝鮮人が日本の軍隊・警察、さらには日本人自警団などによって虐殺される事態が生じた。「朝鮮人が井戸に毒を投げ込んだ」「爆弾を持って襲撃し…

覚え書:「マララさんのノーベル平和賞受賞演説<要旨>」、『朝日新聞』2014年12月11日(木)付。

- マララさんのノーベル平和賞受賞演説<要旨> 2014年12月11日 (写真キャプション)ノルウェー・オスロで10日、ノーベル平和賞のメダルを掲げるマララ・ユスフザイさん=AP 今年のノーベル平和賞に選ばれたパキスタンのマララ・ユスフザイさん(17)…

書評:ミシェル・ワルシャウスキー(脇浜義明訳)『国境にて イスラエル/パレスチナの共生を求めて』つげ書房新社、2014年。

ミシェル・ワルシャウスキー(脇浜義明訳)『国境にて イスラエル/パレスチナの共生を求めて』つげ書房新社、読了。「越えてはならない国境もあれば、むしろ破るべき国境もある」。本書はマツペンを経てAICで反シオニズム闘争を続ける「国境をアイデンテ…

覚え書:修復的正義論の観点

- わたしは、民主主義を、じっさいには平等でも自由でもない諸個人が、それでも平等に扱われることを求めたさいに、一つひとつ制度を精査し、批判的に現状を捉え、改革していく政治システムだと考えている。その意味において、軍事的性奴隷制という人道に対…

日記:ポストコロニアル批評の嚆矢サイードが普遍的価値にこだわること

- 真実を語るという目標は、わたしたちの社会のように管理された大衆社会では、おもに、よりよい状況を構築すること、そして既知の事実に適用されておかしくない一連の道徳的原則−−平和、和解、苦悩の軽減−−といえるようなものを構想することである。 −−エド…

覚え書:「Listening:<朝日新聞>慰安婦・吉田調書問題 新聞への信頼回復、外国人記者に聞く」、『朝日新聞』2014年10月06日(月)付。

- Listening:<朝日新聞>慰安婦・吉田調書問題 新聞への信頼回復、外国人記者に聞く 2014年10月06日 従軍慰安婦や東京電力福島第1原発の報道をめぐって朝日新聞が謝罪した後も、報道機関の在り方を問う議論がやまない。こうした嵐のような状況は…

覚え書:「排外主義の悪循環を超えて テッサ・モーリス=スズキ『日本を再発明する』」、『朝日新聞』2014年9月30日(火)付夕刊。

- 排外主義の悪循環を超えて テッサ・モーリス=スズキ「日本を再発明する」 2014年9月30日 日本や東北アジアの近現代史研究で知られる、オーストラリア国立大学のテッサ・モーリス=スズキ教授。今年邦訳が出た『日本を再発明する』では、個々人が国境とい…

拙文:「読書 宗教とグローバル市民社会 ロバート・N・ベラー、島薗進、奥村隆編・岩波書店」、『聖教新聞』2014年09月27日(土)付。

- 読書 宗教とグローバル市民社会 ロバート・N・ベラー、島薗進、奥村隆編偏狭な国家主義への憂慮 一昨年秋、宗教社会学の巨人ロバート・ベラーは85歳の恒例にもかかわらず来日し、立教大学などで精力的に講演した。本書は、その講演・シンポジウムの内容…

書評:ベネディクト・アンダーソン(加藤剛訳)『ヤシガラ椀の外へ』NTT出版、2009年。

ベネディクト・アンダーソン(加藤剛訳)『ヤシガラ椀の外へ』NTT出版、読了。『想像の共同体』の著者が、その地域研究の軌跡を振り返りながら、学問とは何か縦横に論じた一冊。抜群に面白い。学問で重要なのは、大学の制度や母国といった「ヤシガラ椀」…

書評:トリン・T・ミンハ(小林富久子訳)『ここのなかの何処かへ 移住・難民・境界的出来事』平凡社、2014年。

トリン・T・ミンハ『ここのなかの何処かへ 移住・難民・境界的出来事』平凡社、読了。ポストコロニアリズムとフェミニズムの代表的映像作家・思想家の手による20年ぶりの評論集。グローバリズムの歓声はその理念と裏腹に領域を分断しつつあるのがその実情…

拙文:「書評 『アジア主義 その先の近代へ』 中島岳志著 潮出版社」、『第三文明』9月、第三文明社、2014年、98頁。

- 書評 『アジア主義 その先の近代へ』 中島岳志著 潮出版社 定価1900円+税「思想としてのアジア主義」の可能性 アジア主義とは国家を超えたアジアの連帯を模索する戦前日本の思想的営みと実践のことだが、日本思想史においては、これほど罵倒にみまれ…

書評:ボリス・シリュルニク(林昌宏訳)『憎むのでもなく、許すのでもなく ユダヤ人一斉検挙の夜』吉田書店、2014年。

ボリス・シリュルニク(林昌宏訳)『憎むのでもなく、許すのでもなく ユダヤ人一斉検挙の夜』吉田書店、読了。6歳の時、占領下のフランスでナチに逮捕されたが、逃亡し、後に苦労して精神科医となった著者が自らの人生から導き出した教訓が本書の邦題だ。こ…

書評:波多野澄雄『国家と歴史 戦後日本の歴史問題』中公新書、2011年。

波多野澄雄『国家と歴史 戦後日本の歴史問題』中公新書、読了。戦後日本は、先の大戦をどのように検証し、国民に説明し、負の遺産にどのように向き合ってきたのか。一億層懺悔から戦争記念館まで−−。「脱帝国化」に失敗した戦後日本の歩みを概観し、未来への…

書評:宮島喬『多文化であることとは 新しい市民社会の条件』岩波書店、2014年。

宮島喬『多文化であることとは 新しい市民社会の条件』岩波書店、読了。グローバル化と人口減少社会の到来は、異なる人々との共存を必然する。違いを認め対等な関係を構築し、相手の立場で考えることが必要になる。本書は欧州の移民問題を研究する社会学者の…

覚え書:「『ナショナリズムとの連動懸念』 集団的自衛権でナイ氏」、「(集団的自衛権 行方を問う)日本が進むべき道は 賛否や論点を聞く」、『朝日新聞』2014年03月16日(日)付。

- 「ナショナリズムとの連動懸念」 集団的自衛権でナイ氏 ワシントン=大島隆2014年3月16日03時12分 ジョセフ・ナイ・ハーバード大学教授 オバマ米政権に近い米国の知日派の代表格として知られる米国のジョセフ・ナイ・ハーバード大学教授(元米国防次官補)…

書評:エドウィージ・ダンティカ(佐川愛子訳)『地震以前の私たち、地震以後の私たち それぞれの記憶よ、語れ』作品社、2013年。

- 危険を冒して創作する、危険を冒して読む人びとのために。これが、作家であることの意味だと私が常々思ってきたことだ。自分の言葉がたとえどんなに取るに足らないものに思えても、いつか、どこかで、だれかが命を賭けて読んでくれるかもしれないと頭のど…

日記:有機的知識人としての吉野作造

- 知ることから理解することへの移行 知ることから理解すること、感じることへの移行、あるいはその逆に感じることから理解すること、知ることへの移行。民衆的分子は「感じる」ことはあっても、つねに理解し、知るとはかぎらない。また知識人分子は「知る」…

書評:駒井洋監修、小林真生編『移民・ディアスポラ研究3 レイシズムと外国人嫌悪』明石書店、2013年。

駒井洋監修、小林真生編『移民・ディアスポラ研究3 レイシズムと外国人嫌悪』明石書店、読了。官民あげて高まる拝外主義とヘイトスピーチだが、その台頭に対する日本社会の認識も対応も著しく遅れている。本書は「レイシズムと外国人嫌悪」の実態を露わにし…

書評:ロバート・イーグルストン(田尻芳樹、太田晋訳)『ホロコーストとポストモダン 歴史・文学・哲学はどう応答したか』みすず書房、2013年。

ロバート・イーグルストン『ホロコーストとポストモダン 歴史・文学・哲学はどう応答したか』みすず書房、読了。アドルノを引くまでもなくホロコーストは歴史・文学・哲学」を一変させた。その証言やテクストと論争、それをどのように「読む」のか。本書は、…

書評:安田敏朗『かれらの日本語 台湾「残留」日本語論』人文書院、2011年。

安田敏朗『かれらの日本語 台湾「残留」日本語論』人文書院、読了。植民地支配下の台湾における国語政策(日本語教育)の実態を明らかにすることで、しばしば郷愁を持って語られる“親日”国台湾の日本語受容の歪んだ歴史を本書は厳格に指摘する。「同化」「皇…

書評:吉見俊哉『アメリカの越え方 和子・俊輔・良行の抵抗と越境』弘文堂、2012年。

吉見俊哉『アメリカの越え方 和子・俊輔・良行の抵抗と越境』弘文堂、読了。東アジア史とは植民地支配に軸を置く「戦時」の歴史だから、米国の覇権(戦前日本も同じ)とのねじれと真正面から格闘するほかない。本書は、アメリカと関わった鶴見「和子・俊輔・…

書評:スラヴォイ・ジジェク(長原豊訳)『2011 危うく夢みた一年』航思社、2013年。

スラヴォイ・ジジェク(長原豊訳)『2011 危うく夢みた一年』航思社、読了。この年に何が起きたのか? アラブの春からウォール街占拠運動まで。変革の燎原の火は今や勢いを失ったが、保守の巻き返しと断じてよいのか。本書は運動に携わったジジェク自身が2…

書評:瀧口夕美『民族衣装を着なかったアイヌ』編集グループSURE、2013年。

瀧口夕美『民族衣装を着なかったアイヌ』編集グループSURE、読了。本書は、1971年生まれのアイヌの女性が、戸惑いながらも、母親をはじめアイヌの人たちに過去を尋ねて歩く記録だ。「今はもう日本人なんでしょう?」から始まる旅は、(善意はあって…

書評:ヴィジャイ・プラシャド(粟飯原文子訳)『褐色の世界史 第三世界とはなにか』水声社、2013年。

ヴィジャイ・プラシャド『褐色の世界史 第三世界とはなにか』水声社。第三世界とは地理的・歴史的に限定された場所ではない。帝国主義と植民地主義に規定される現代を超克する思想運動という著者は位置づける。トータルな支配とその暴力に対峙する運動だから…

書評:R・E・ルーベンスタイン『殺す理由 なぜアメリカ人は戦争を選ぶのか』紀伊國屋書店、2013年。

- 別の言い方をするなら、戦争は通常アメリカ国民に対して、この市民宗教の諸原理によって−−要求されないまでも−−正当化されるものとして売りこまれるということだ。社会学者のロバート・N・ベラー〔一九二三生〕によれば、市民宗教とはものの見方や信念や…

覚え書:「記者の目:アイヌ遺骨返還問題」、『毎日新聞』2013年05月21日(火)付。

- 記者の目:アイヌ遺骨返還問題北海道報道部 千々部一好研究者のモラル確立を 北海道大や東京大、京都大など全国11大学が、「人類学の研究」と称して明治時代から戦後までの期間に墓地から集めたアイヌの遺骨が1633体に上ることが4月、文部科学省の…

書評:飯倉章『黄禍論と日本人 欧米は何を嘲笑し、恐れたのか』中公新書、2013年。

- 他に西洋列強諸国が勝利の要因として注目したのは、日本の愛国主義である。そのお様子を如実に示しているのが『パンチ』に載った「愛国心のレッスン」〔図6−19〕だ。日本の軍事的成功に、ジョンブルが「あなたの軍制度はみごとに機能しているように思われ…