2013-05-10から1日間の記事一覧

覚え書:「書評:ドクトル・ジヴァゴ ボリース・パステルナーク著」、『東京新聞』2013年5月5日(日)付。

- ドクトル・ジヴァゴ ボリース・パステルナーク 著 2013年5月5日 [評者] 辺見庸 作家。著書『たんば色の覚書』『水の透視画法』など。 ◆目くるめく風景、人の運命 すぐれた物語は「永遠の貌」をもたず、読まれる時によって、面貌がおどろくほど変幻する。…

覚え書:「書評:自然災害と民俗 野本寛一著」、『東京新聞』2013年5月5日(日)付。

- 自然災害と民俗 野本寛一 著 2013年5月5日 [評者] 金田久璋 民俗学者・詩人。著書『森の神々と民俗』など。 ◆入念な聞き書き基に考察 たとえば、著者はその重厚な論考の中で、聞き書きした相手の実名と生年を必ず書き記す。それが野本民俗学の調査研究の…

書評:井上寿一『政友会と民政党 戦前の二大政党制に何を学ぶか』中公新書、2012年。

- 歴史の教訓 以上の戦前政党政治の歴史から何を学ぶべきか、三点にまとめ直してみる。 第一に、二大政党制よりも連立政権の重要性である。戦前の日本政治は、二大政党制の限界を克服するために、新しい政党間提携を模索した。同様に今の日本政治も、二大政…