2017-04-01から1ヶ月間の記事一覧

日記:バタイユの人間論

- 自分を人間と定義づける、ひいては、人間であると判定する時の、人間の判断のありかたは、まったくあてにならないものなのである。ある時には、問題は内容−−いわば人間であるという事実の宿命性や内実−−にあり、ある時には、その事実の肉体的な形や外在的…

覚え書:「論壇時評 脱ポピュリズム 「昭和の社会」と決別を 歴史社会学者・小熊英二」、『朝日新聞』2016年12月22日(日)付。

- 論壇時評 脱ポピュリズム 「昭和の社会」と決別を 歴史社会学者・小熊英二 2016年12月22日小熊英二さん=早坂元興撮影 ポピュリズムの支持者は誰か。遠藤乾はEU離脱支持が多い英国の町を訪ねた〈1〉。そこでは移民の急増で病院予約がとれず、公営住宅が…

覚え書:「職人の近代―道具鍛冶千代鶴是秀の変容 [著]土田昇 [評者]中村和恵(詩人・明治大学教授・比較文学)」、『朝日新聞』2017年03月19日(日)付。

- 職人の近代―道具鍛冶千代鶴是秀の変容 [著]土田昇 [評者]中村和恵(詩人・明治大学教授・比較文学) [掲載]2017年03月19日 [ジャンル]アート・ファッション・芸能 やわらかにして鋭い。独特の文体は、刃物店の3代目店主として父から聞き知った逸話の下地…

覚え書:「トランプがはじめた21世紀の南北戦争 [著]渡辺由佳里 [評者]加藤出 (東短リサーチチーフエコノミスト)」、『朝日新聞』2017年03月19日(日)付。

- トランプがはじめた21世紀の南北戦争 [著]渡辺由佳里 [評者]加藤出 (東短リサーチチーフエコノミスト) [掲載]2017年03月19日 [ジャンル]政治 国際 米タイム誌は昨年12月、「今年の人物」にドナルド・トランプを選び、「The Divided Sta…

覚え書:「クラウド時代の思考術―Googleが教えてくれないただひとつのこと [著]ウィリアム・パウンドストーン [評者]佐倉統(東京大学大学院情報学環長・科学技術社会論)」、『朝日新聞』2017年03月19日(日)付。

- クラウド時代の思考術―Googleが教えてくれないただひとつのこと [著]ウィリアム・パウンドストーン [評者]佐倉統(東京大学大学院情報学環長・科学技術社会論) [掲載]2017年03月19日 [ジャンル]経済 IT・コンピューター■適切な「検索」、知識・能力…

覚え書:「原発『神が与えた人間の位置、逸脱』 日本のカトリック教会」、『朝日新聞』2016年12月19日(月)付。

- 原発「神が与えた人間の位置、逸脱」 日本のカトリック教会 2016年12月19日被災した福島県富岡町を視察する司教ら=14年12月、「カトリック新聞」提供 日本のカトリック教会が原発をめぐる思索を深めている。5年前にも即時廃止を呼びかけたが、11月…

覚え書:「第43回大佛次郎賞 短編小説集『帰郷』――浅田次郎氏」、『朝日新聞』2016年12月18日(日)付。

- 第43回大佛次郎賞 短編小説集『帰郷』――浅田次郎氏 2016年12月18日浅田次郎氏=恵原弘太郎撮影 優れた散文作品に贈られる第43回大佛(おさらぎ)次郎賞は、作家の浅田次郎さんが戦争をテーマに描いた短編小説集『帰郷』(集英社)に決まった。一般推薦…

覚え書:「建築史とは何か [著]アンドリュー・リーチ [評者]五十嵐太郎(建築批評家・東北大学教授)」、『朝日新聞』2017年03月19日(日)付。

- 建築史とは何か [著]アンドリュー・リーチ [評者]五十嵐太郎(建築批評家・東北大学教授) [掲載]2017年03月19日 [ジャンル]歴史 ■あらゆる事象つなぐ知の交差点 20世紀の半ば、日本の建築家にとって古建築を学ぶことは、伝統を意識し、モダニズムに指針…

覚え書:「田中正造と足尾鉱毒問題―土から生まれたリベラル・デモクラシー [著]三浦顕一郎 [評者]諸富徹(京都大学教授・経済学)」、『朝日新聞』2017年03月19日(日)付。

- 田中正造と足尾鉱毒問題―土から生まれたリベラル・デモクラシー [著]三浦顕一郎 [評者]諸富徹(京都大学教授・経済学) [掲載]2017年03月19日 ■闘争支えた国家構想、明晰に 本書は、足尾銅山で起きた鉱毒問題をめぐり、その解決に一生を捧げた田中正造の思…

覚え書:「春に散る(上・下) [著]沢木耕太郎/大鮃 [著]藤原新也 [評者]武田徹(評論家・ジャーナリスト)」、『朝日新聞』2017年03月19日(日)付。

- 春に散る(上・下) [著]沢木耕太郎/大鮃 [著]藤原新也 [評者]武田徹(評論家・ジャーナリスト) [掲載]2017年03月19日 [ジャンル]文芸 ■小説で問う「世代交代」の意味 日本のノンフィクション界を代表する二人が相前後して新作を刊行した。 『春に散る…

日記:シリーズ「あんときのデジカメ」第2回 京セラ Finecam SL400R 葛原正八幡神社の桜

かつてはcontax一眼レフカメラを製造販売し、デジタルに乗り遅れたとはいえ、個性的なカメラをcontaxブランドで販売してきた京セラ。カメラ事業から撤退して10余年過ぎましたが、瀕死のバッテリーが付属した状態で、名機Finecam SL400Rを500円で手に入れ…

覚え書:「政治断簡 領土交渉、アイヌ民族の問い 編集委員・松下秀雄」、『朝日新聞』2016年12月18日(日)付。

- 政治断簡 領土交渉、アイヌ民族の問い 編集委員・松下秀雄 2016年12月18日 10年前に亡くなった萱野茂さんは、アイヌ民族でただ一人、国会議員を務めた人だ。参議院の会議録を開くと、日本とロシアの北方領土交渉をこう評していた。 「北方領土はアイヌの…

覚え書:「【東京エンタメ堂書店】映画「人生フルーツ」 「修一さんと英子さん」の物語」、『朝日新聞』2017年03月20日(月)付。

- 【東京エンタメ堂書店】映画「人生フルーツ」 「修一さんと英子さん」の物語 2017年3月20日 こんな年の取り方、死に方をしたい−。そう思わせる映画が、東京都の小さな映画館「ポレポレ東中野」など各地で公開されています。90歳と87歳の夫婦の物語「人…

覚え書:「【書く人】次世代へ意思のバトン 『言葉はこうして生き残った』編集者・河野通和さん(63)」、『朝日新聞』2017年03月12日(日)付。

- 【書く人】次世代へ意思のバトン 『言葉はこうして生き残った』編集者・河野通和さん(63) 2017年3月12日 河野さんは新旧の中央公論社に三十年、一貫して編集畑を歩み、『婦人公論』『中央公論』の編集長を歴任した。思うところあり、五十四歳で退社。…

覚え書:「書評:血と肉 中山咲 著」、『朝日新聞』2017年03月19日(日)付。

- 血と肉 中山咲 著 2017年3月19日 ◆関わるほど傷も深く [評者]伊藤氏貴=文芸評論家 ホテルとホスピタルは同じ語から派生したものだが、ホスティリティー(敵意)もまた同根である。客と敵とは裏で繋(つな)がっている。他者同士が、上っ面でなく、互い…

覚え書:「世界で人々がおびえている ノーベル賞作家・アレクシエービッチさん」、『朝日新聞』2016年12月16日(金)付。

- 世界で人々がおびえている ノーベル賞作家・アレクシエービッチさん 2016年12月16日スベトラーナ・アレクシエービッチさん=杉本康弘撮影 戦争経験者や原発事故の被災者ら、困難な状況に生きた庶民の声をすくい取ってきた作家・ジャーナリストのスベトラー…

覚え書:「大学の知、軍事研究に流入 日本学術会議、線引き議論中」、『朝日新聞』2016年12月15日(木)付。

- 大学の知、軍事研究に流入 日本学術会議、線引き議論中 2016年12月15日 大学などが行う学術研究と、防衛省や防衛産業による軍事研究をめぐる議論が日本学術会議で続いている。両者は戦後、研究費の出どころを区別するなどして「すみ分け」をしてきた。だが…

覚え書:「書評:夏目漱石 佐々木英昭 著」、『東京新聞』2017年03月19日(日)付。

- 夏目漱石 佐々木英昭 著 2017年3月19日 ◆金之助の心を周密に解明 [評者]平川祐弘=東京大名誉教授 「漱石全集は日本人の経典で、漱石は日本人の先生」(内田百〓)だが、その漱石の没後百年、新鮮な漱石像が一つものの見事に構築された。前に漱石の『そ…

覚え書:「書評:フンボルトの冒険 アンドレア・ウルフ 著」、『東京新聞』2017年03月19日(日)付。

- フンボルトの冒険 アンドレア・ウルフ 著 2017年3月19日 ◆総体としての自然の発見 [評者]春名徹=ノンフィクション作家 アレクサンダー・フォン・フンボルト(一七六九〜一八五九年)はプロシアの貴族の家に生まれた。植物学や鉱山学を学び、鉱山監督の…

覚え書:「書評:ルポ 思想としての朝鮮籍 中村一成 著」、『東京新聞』2017年03月19日(日)付。

- ルポ 思想としての朝鮮籍 中村一成 著 2017年3月19日 ◆プライドからの叫び [評者]青木理=ジャーナリスト 書名に痺(しび)れた。「思想としての朝鮮籍」。ここに本書の意味が凝縮されている。朝鮮籍にこだわる作家の金石範(キムソクポム)氏も本書でこ…

日記:内村鑑三における「近代の超克」

- 近代人 彼に多少の智識はある(主に狭き専門的智識である)、多少の理想はある、彼は芸術を愛し、現世を尊ぶ、彼は所謂「尊むべき紳士」である、然し彼の中心は自己である、近代人は自己中心の人である、自己の発達、自己の修養、自己の実現と、自己、自己…

覚え書:「インタビュー 過労死の四半世紀 弁護士・川人博さん」、『朝日新聞』2016年12月14日(水)付。

- インタビュー 過労死の四半世紀 弁護士・川人博さん 2016年12月14日「電通が変わることは十分可能だ。新しい働き方をつくっていく決意さえすれば」=東京都文京区、金居達朗撮影 写真・図版 新入社員の女性が過労自殺した広告大手の電通。25年前にも、入…

覚え書:「ビジネス 新たな“プロ”の育て方―なぜ左官屋で若者と女性が活躍できるのか [著]原田宗亮」、『朝日新聞』2017年04月09日(日)付。

- ビジネス 新たな“プロ”の育て方―なぜ左官屋で若者と女性が活躍できるのか [著]原田宗亮 2017年04月09日■IT機器使って名人を真似してく 建物の壁はビニールクロスやパネル壁が主流だった。それが最近は自然素材のよさが見直され、左官による塗り壁の需…

覚え書:「ビジネス ごめんなさい、もしあなたがちょっとでも行き詰まりを感じているなら、不便をとり入れてみてはどうですか?―不便益という発想 [著]川上浩司」、『朝日新聞』2017年04月02日(日)付。

- ビジネス ごめんなさい、もしあなたがちょっとでも行き詰まりを感じているなら、不便をとり入れてみてはどうですか?―不便益という発想 [著]川上浩司 2017年04月02日 ■不便さゆえの魅力、事例あげて説く 宅配ビジネスがサービスの見直しを迫られるなど、…

覚え書:「著者に会いたい いのちの車窓から 星野源さん」、『朝日新聞』2017年04月02日(日)付。

- 著者に会いたい いのちの車窓から 星野源さんいのちの車窓から 星野源さん 2017年04月02日星野源さん=川村直子撮影■ひとりではない瞬間の、大切さ 出演したドラマ「逃げるは恥だが役に立つ」は、主題歌「恋」とそのダンスも含め社会現象に。いまや「時の…

覚え書:「『日米安保が憲法より上にあるようだ』 沖縄・高江を南野教授と歩く」、『朝日新聞』2016年12月14日(水)付。

- 「日米安保が憲法より上にあるようだ」 沖縄・高江を南野教授と歩く 2016年12月14日 ヘリパッド移設反対の座り込み現場を訪れた南野森教授(右)。機動隊車両が警戒していた=12日午後2時42分、沖縄県東村高江、岡田玄撮影 写真・図版 沖縄本島北部に…

覚え書:「漱石 没後100年 文豪の生涯、彩る出会い」、『朝日新聞』2016年12月11日(日)付。

- 漱石 没後100年 文豪の生涯、彩る出会い 2016年12月11日写真・図版 修善寺大患の翌年(1911)4月、早稲田の漱石自宅。後列右から3人目が漱石。前列左から次女恒子、鏡子、長男純一、四女愛子、長女筆子、三女栄子、小宮豊隆。右の円内が森田草平…

覚え書:「著者に会いたい 家族最後の日 植本一子さん」、『朝日新聞』2017年03月19日(日)付。

- 著者に会いたい 家族最後の日 植本一子さん家族最後の日 植本一子さん 2017年03月19日「家族最後の日」の著者で写真家の植本一子さん=西田裕樹撮影■日常も感情も瞬間で切り取る 本業が写真家であることも文体に影響を与えているのか。目にした出来事や、…

覚え書:「シリア難民―人類に突きつけられた21世紀最悪の難問 [著]パトリック・キングズレー [評者]立野純二(本社論説主幹代理)」、『朝日新聞』2017年03月12日(日)付。

- シリア難民―人類に突きつけられた21世紀最悪の難問 [著]パトリック・キングズレー [評者]立野純二(本社論説主幹代理) [掲載]2017年03月12日 [ジャンル]政治 社会 「人道の危機」が「政治の危機」にすり替えられていないか。大戦後最大の難民問題がいつ…