2010-12-04から1日間の記事一覧

「そうあるべきであるのに」というこの要望のみが、現状のままというあの他の要望を呼び起こした

- 三三二(671) あるべき人間、これは「あるべき樹木」ということと同じく、私たちの耳にはいとわしく響く。 三三三(865) 倫理学、すなわち「願望の哲学」。−−「異なったものであるべきであるのに」、「異なったものとなるべきであるのに」、それゆえ不満…

トインビー『交遊録』(オックスフォード大学出版局、1968年) 人間であるということをどのように学ぶのか

- 私の経験では、伝統的な偏見を徐々になくしてゆくのは、個人的なつきあいであった。どんな宗教、国籍、あるいは人種の人とでも、その人と個人的に付き合えば、かならずその人が自分と同じ人間であることがわかる。 −−トインビー(長谷川松治訳)『交遊録』…

トインビー「一歴史家の宗教観」 宗教間対話基礎論 

- 今日われわれをとりまいている世界においては、異なった現存宗教の帰依者は相手の宗教的遺産を容認し、尊重し、敬意を表するだけの用意を、従来にもましてもたねばならない。 −−トインビー(深瀬基寛訳)「一歴史家の宗教観」、『トインビー著作集4』社会…

現代神学(アメリカ)の関係図式 その1

(大島かおり訳)『世俗都市の宗教 −−ポストモダン神学へ向かって』(新教出版社、1986)の著者としてして知られるハーバードの神学者ハービー・コックス(Harvey Gallagher Cox, Jr. ,1929−)の学問の師匠がつぎのふたり。ジェームズ・L・アダムズ(James …