現代神学

覚え書:「ローマ法王:原発は『バベルの塔』懸念 文明のひずみ指摘」、『毎日新聞』2015年03月22日(日)付。

- ローマ法王:原発は「バベルの塔」懸念 文明のひずみ指摘 毎日新聞 2015年03月22日 東京朝刊 【ローマ福島良典】フランシスコ・ローマ法王は20日、バチカン(ローマ法王庁)を公式訪問した日本の司教団と会見。東日本大震災の福島第1原発事故に関連し、…

日記:英語のネイティブスピーカーはなぜ白人だけに限定されなければならないのか。

よく思うのだけど、どこまで白人に対する愛憎まみれた卑屈さを持ち、その鬱憤を返す刀の如き形で、アジア蔑視へと注ぎ込む。人間は相互に平等ではなかったのか(今更だけど。卑屈と蔑視であたかも中庸に位置する如き錯覚として自己を序列化する発想は卒業し…

拙文:「読書 宗教とグローバル市民社会 ロバート・N・ベラー、島薗進、奥村隆編・岩波書店」、『聖教新聞』2014年09月27日(土)付。

- 読書 宗教とグローバル市民社会 ロバート・N・ベラー、島薗進、奥村隆編偏狭な国家主義への憂慮 一昨年秋、宗教社会学の巨人ロバート・ベラーは85歳の恒例にもかかわらず来日し、立教大学などで精力的に講演した。本書は、その講演・シンポジウムの内容…

日記:トマス・アクィナスをよむ意義

月に一度、コロンビア大学コアカリキュラムの教材を取り上げ、雄志で勉強会をしているのですが、5月がアウグスティヌスで、今月がトマス・アクィナス。キリスト教思想史における二大巨人の著作を概観して思うのは、二人とも「紋切り型」のフレーズで、究極…

書評:岡田温司『黙示録 イメージの源泉』岩波新書、2014年。

岡田温司『黙示録 イメージの源泉』岩波新書、読了。禍々しいイメージがつきまとう黙示録だが、本来の意味は「秘密のヴェールが剥がれること」。一体、どのような書物なのか。そしてその思想やイメージはどう育まれてきたのか。本書はテクストに忠実に寄り添…

書評:長谷川修一『旧約聖書の謎 隠されたメッセージ』中公新書、2014年。

長谷川修一『旧約聖書の謎 隠されたメッセージ』中公新書、読了。旧約聖書に記された物語は神話として扱われるものもあれば、史実のそれも混在する。本書は7つの物語を取り上げ、その史実性を学問的に検証する。語られるメッセージを読み解き、聖書の豊かな…

覚え書:「発言 海外から 『南の法王』の影響力=ピエロ・スキアバッツィ」、『毎日新聞』2014年04月16日(水)付。

- 発言 海外から 「南の法王」の影響力 ピエロ・スキアバッツィ ハフィントン・ポスト・バチカン専門記者 ローマ法王が率いるキリスト教カトリックのバチカンは世界的なソフトパワーであり、それが地政学的な力となっている。中国が経済力というハードパワー…

書評:「山形孝夫著『黒い海の記憶』(岩波書店)」、『第三文明』2013年10月、86頁。

- 書評『黒い海の記憶 いま、死者の語りを聞くこと』 山形孝夫・著 岩波書店・2,100円死者を記憶し、死者に向き合う「新しい霊性」 「泣くこと」も「死者と語り合うこと」も現代人にとっては禁忌(きんき)の対象であろう。バラエティー番組のオカルト趣味は…

研究ノート:反ユダヤ主義の反ナチズム闘争のヒーローという問題

- 問題はこのようなキリスト教揺籃期の受難物語の元説が、ヨーロッパ中のすべてのキリスト教徒を途方もないユダヤ人憎悪に追い込んでいったという事実にあるのですが、それがユダヤ人問題として急速に加速されたのは、イベリア半島におけるレコンキスタ(八…

「キリスト者は、あらゆる形での冷戦を拒否すべきであり、そしてもはや正義と自由のうちに平和に役立つことのない戦争には関わりを持つべきではない」

- バルメン宣言を現実化したフランクフルト神学宣言は、バルメン第五項を集団殺戮兵器の問題に適用したものであり、そこから導き出された結論を示している、国家にとって正当化されうる緊急防衛という限界状況であっても、集団殺戮兵器による核戦争には適用…

現代神学(アメリカ)の関係図式 その1

(大島かおり訳)『世俗都市の宗教 −−ポストモダン神学へ向かって』(新教出版社、1986)の著者としてして知られるハーバードの神学者ハービー・コックス(Harvey Gallagher Cox, Jr. ,1929−)の学問の師匠がつぎのふたり。ジェームズ・L・アダムズ(James …