人権とは何か

書評:ニーアル・ファーガソン(仙名紀訳)『文明 西洋が覇権をとれた6つの真因』勁草書房、2012年。

- 「いったいどのようにして……ヨーロッパはこれほど強大になり得たのだろうか。ヨーロッパ人は交易や征服のためにアジアやアフリカをたやすく訪れることができるのに、アジア人やアフリカ人がなぜヨーロッパの沿岸や港湾を侵略して植民地を築けないのだろう…

覚え書:「今週の本棚:加藤陽子・評 『治安維持法』=中澤俊輔・著」、『毎日新聞』2012年11月25日(日)付。

- 今週の本棚:加藤陽子・評 『治安維持法』=中澤俊輔・著 (中公新書・903円) ◇「稀代の悪法」をめぐる人々、全体像をつぶさに 治安維持法といわれてすぐに思い出されるのは、1933年2月、築地警察署で拷問死したプロレタリア作家小林多喜二と、翌…

憲法は国家権力側を制限して国民の自由を守るもの

- さて、国家権力によって統治していくわけですが、好き勝手にやられたのでは、それはたまったものではありません。ケース(引用者注……*)にある新治安維持法というような法律が勝手に作られて、「政府を批判できなくなってしまう」なんてことになったら、…

覚え書:「『ダウンロード罰則』成立へ 衆院通過 簡略審議に批判も」、『毎日新聞』2012年6月16日(土)付。

- 「ダウンロード罰則」成立へ 衆院通過 簡略審議に批判も 音楽や映像を違法に複製した海賊版をインターネットを通じてダウンロードする行為に罰則を科す著作権法の改正案が15日、衆院本会議で可決され、参院に送られた。来週にも成立する。衆院本会議に先立…

書評:荻野昌弘編『文化・メディアが生み出す排除と解放 差別と排除のいま』明石書店、2011年。

メディアの排除と解放の両方に注目し、新しい排除と差別の多様さをあぶり出す荻野昌弘編『文化・メディアが生み出す排除と解放 差別と排除のいま』明石書店、2011年。「安易に『良い文化』と『悪い文化』に文化を色分けし、良い文化だけを増やせばいいという…

書評:リン・ハント(松浦義弘訳)『人権を創造する』岩波書店、2011年。

リン・ハント(松浦義弘訳)『人権を創造する』岩波書店、2011年 「人権という力強い考えの誕生と発展を描いた、すばらしい歴史書」 「人権という力強い考えの誕生と発展を描いた、すばらしい歴史書」。 この言葉は、本書に推薦の辞を寄せたアマルティア・セ…