2012-12-28から1日間の記事一覧

覚え書:「今週の本棚:沼野充義・評 『ビルバオ−ニューヨーク−ビルバオ』=キルメン・ウリベ著」、『毎日新聞』2012年12月23日(日)付。

- 今週の本棚:沼野充義・評 『ビルバオ−ニューヨーク−ビルバオ』=キルメン・ウリベ著 (白水社・2520円) ◇時間・空間を自由に旅するバスク語の物語 現代バスク文学の新鋭による長編の邦訳である。訳者もバスク語の世界に分け入ろうとする若手研究者で…

覚え書:「今週の本棚:富山太佳夫・評 『完訳 日本奥地紀行 1〜3』=イザベラ・バード著」、『毎日新聞』2012年12月23日(日)付。

- 今週の本棚:富山太佳夫・評 『完訳 日本奥地紀行 1〜3』=イザベラ・バード著 (平凡社東洋文庫・3150?3360円) ◇英国女性が見た明治の地方文化史 年末から年の初めにかけての温泉旅行というのも悪くはないにしても、さしあたり今年は無理。その…

「全体の未来を守るという責任性」という観点から

- 責任性の感覚というのはどういうことかといいますと、人間がみずからの命を守っていくことと同時に人間以外のすべての生あるものの未来、たとえば動物種、植物種の未来、音楽や芸術や映画といった非身体的な価値の未来、あるいは時間に対する人間の関係の…