2017-09-01から1ヶ月間の記事一覧

覚え書:「折々のことば:770 鷲田清一」、『朝日新聞』2017年05月31日(水)付。

- 折々のことば:770 鷲田清一 2017年5月31日 二次的なものを見ずして、一次的なるものを見よ。 (湯川秀樹) ◇ 1934年、大阪帝国大学講師時代の物理学者の日録「湯川秀樹日記」(小沼通二編)から。この年、のちにノーベル賞の対象となる中間子論と…

覚え書:「セレンゲティ・ルール―生命はいかに調節されるか [著]ショーン・B・キャロル [評者]山室恭子(東工大教授)」、『朝日新聞』2017年08月13日(日)付。

- セレンゲティ・ルール―生命はいかに調節されるか [著]ショーン・B・キャロル [評者]山室恭子(東工大教授) [掲載]2017年08月13日 [ジャンル]科学・生物 ■あの秘密知らないと絶滅するぞ どうぶつ村は大さわぎ。 「ついにニンゲンが⊥の秘密に気づき始めた…

覚え書:「シュレーディンガーの猫を追って [著]フィリップ・フォレスト/原理―ハイゼンベルクの軌跡 [著]ジェローム・フェラーリ [評者]佐伯一麦 (作家)」、『朝日新聞』2017年08月13日(日)付。

- シュレーディンガーの猫を追って [著]フィリップ・フォレスト/原理―ハイゼンベルクの軌跡 [著]ジェローム・フェラーリ [評者]佐伯一麦 (作家) [掲載]2017年08月13日 [ジャンル]文芸 ■量子力学が生んだ文学的想像力 量子力学をテーマとした仏小説の翻…

覚え書:「死後の世界―東アジア宗教の回廊をゆく [著]立川武蔵 [評者]横尾忠則(美術家)」、『朝日新聞』2017年08月13日(日)付。

- 死後の世界―東アジア宗教の回廊をゆく [著]立川武蔵 [評者]横尾忠則(美術家) [掲載]2017年08月13日 [ジャンル]歴史 人文 ■私はどうなる? 知りたくて 死者を身近に感じながらの生活や創作は僕にとっては必須条件です。ここが自分の終(つい)の棲家(す…

日記:「声 核禁止に対し公明姿勢問う」、『東京新聞』2017年09月22日(金)付。

- 声 核禁止に対し公明姿勢問う 会社員 78(川崎市高津区) 私は創価学会入会五十五年になる高齢者だが、自公政権の創価学会理念の冒瀆には我慢できない。 国連で七月七日、「核兵器禁止条約」が百二十二カ国の賛成で採択された。自公政権は、事実上これに反…

覚え書:「憲法を考える 自衛隊追記、その先に危うさ 9条改正論 集団的自衛権、新条文で拡大も」、『朝日新聞』2017年05月30日(火)付。

- 憲法を考える 自衛隊追記、その先に危うさ 9条改正論 集団的自衛権、新条文で拡大も 2017年5月30日憲法9条をめぐる動き ■憲法を考える 視点・論点・注目点 安倍晋三首相が打ち出した憲法9条改正論は、9条1項と2項は残しつつ、自衛隊の存在を新たに書…

覚え書:「【東京エンタメ堂書店】<江上剛のこの本良かった!>東芝不正会計事件を追う」、『朝日新聞』2017年09月04日(日)付。

- 【東京エンタメ堂書店】<江上剛のこの本良かった!>東芝不正会計事件を追う 2017年9月4日 私は東芝ほどのグローバル企業が相も変わらぬサラリーマン村の論理に縛られていることなどに大きな衝撃を受け、東芝の不正会計事件をモデルにした小説『病巣−巨大…

覚え書:「【書く人】句から小説、小説から句 『虚子散文の世界へ』 俳人・本井英さん(72)」、『朝日新聞』2017年08月20日(日)付。

- 【書く人】句から小説、小説から句 『虚子散文の世界へ』 俳人・本井英さん(72) 2017年8月20日 正岡子規の俳句革新を継承し、明治・大正・昭和の三代にわたって数々の名句を詠んだ高浜虚子(一八七四〜一九五九年)。一方で彼は小説や写生文など一千編…

覚え書:「書評:戦禍に生きた演劇人たち 堀川惠子 著」、『朝日新聞』2017年08月13日(日)付。

- 戦禍に生きた演劇人たち 堀川惠子 著 2017年8月13日 ◆移動劇団に待ち受けた悲劇 [評者]成田龍一=日本女子大教授 「新劇」という演劇ジャンルも、アングラの芝居、若手の小劇団が出てきたいまは老舗となっているが、明治後半期に旗揚げしたときには、歌…

覚え書:「神道と政治:上 現場編 神社界、実は多様な意見」、『朝日新聞』2017年05月29日(月)付。

- 神道と政治:上 現場編 神社界、実は多様な意見 2017年5月29日 神政連が昨年秋に作ったリーフレット。「協力:神社本庁」とある。憲法に緊急事態条項を設けることなどを唱えている 写真・図版 このところ、神社界の政治的な動きが盛んに見える。一部では憲…

覚え書:「政治断簡 恋々としてますが、なにか? 政治部次長・高橋純子」、『朝日新聞』2017年05月29日(月)付。

- 政治断簡 恋々としてますが、なにか? 政治部次長・高橋純子 2017年5月29日 小学3、4年生の頃だったか。母にしばしば、古本市に連れて行かれた。お目当ては、百科事典。働き者で倹約家、本などめったに読まないのに、品定めする横顔はなんだかうれしそう…

覚え書:「書評:ヘンリー・スティムソン 回顧録(上)(下) ヘンリー・L・スティムソン&マックジョージ・バンディ 著」、『東京新聞』2017年08月13日(日)付。

- ヘンリー・スティムソン 回顧録(上)(下) ヘンリー・L・スティムソン&マックジョージ・バンディ 著 2017年8月13日 ◆核兵器管理を戦後の軸に [評者]越智道雄=明治大名誉教授 トランプが大統領に躍り出てきたのは「戦後の世界統治パラダイム」の磨耗…

覚え書:「書評:死後の世界 立川武蔵 著」、『東京新聞』2017年08月13日(日)付。

- 死後の世界 立川武蔵 著 2017年8月13日 ◆輪廻離脱に導く仏教 [評者]岸本葉子=エッセイスト 仏教における尊厳について、キリスト教関係者に問われたのが執筆のきっかけだ。尊厳という問題を仏教が扱うことは少ない。そこで死に際して仏教がどのような態…

覚え書:「書評:田中陽造著作集 人外魔境篇」、『東京新聞』2017年08月13日(日)付。

- 田中陽造著作集 人外魔境篇 2017年8月13日 ◆異能の映画人に迫る [評者]浦崎浩實=映画評論家 周到に編集・造本された脚本家の著書である。四センチもあるツカ(厚み)の背表紙には書名が右寄りにいびつに記され、書店の棚で埋没するのは覚悟の上? 白い…

日記:シリーズ「あんときのデジカメ」Panasonic DMC-LX2 2006年 広角ワイド撮影を気楽に楽しめるカメラ

■ 初代を使い、使わなったかった後継機との邂逅 このところ、使っていた初代をサルベージするのではなく、その後継機を手に入れてレビューする「あんときのデジカメ」を掲載しましたが、今回紹介するPanasonic DMC-LX2もその系譜に属する投稿で申し訳ござい…

覚え書:「折々のことば:766 鷲田清一」、『朝日新聞』2017年05月27日(土)付。

- 折々のことば:766 鷲田清一 2017年5月27日 野に雑草という名の草がないように、工場には雑用という名の仕事はない (小関智弘) ◇ 雑草という名の草はない、との趣旨の昭和天皇の言葉はよく知られているが、長く旋盤工として働いた作家は、機械に油を…

覚え書:「コミック 五佰年BOX(1) [作]宮尾行巳」、『朝日新聞』2017年09月03日(日)付。

- コミック 五佰年BOX(1) [作]宮尾行巳コミック 五佰年BOX(1) [作]宮尾行巳 2017年09月03日 ■箱のフタをあけると中世の人々が 織田信長似の高校生やフレンチのシェフが戦国時代へ、脳外科医が幕末へ……など、タイムスリップ頻発の昨今。本作…

覚え書:「コミック 昴とスーさん(1) [作]高橋那津子」、『朝日新聞』2017年08月20日(日)付。

- コミック 昴とスーさん(1) [作]高橋那津子コミック 昴とスーさん(1) [作]高橋那津子 2017年08月20日 ■秘密を持つカップルの愛と強さ しっかり者の昴(すばる)とちょっぴりそそっかしい澪(みお)。一見、姉弟に見える年の離れた同棲(どうせい…

覚え書:「コミック へんなものみっけ!(1) [作]早良朋」、『朝日新聞』2017年08月13日(日)付。

- コミック へんなものみっけ!(1) [作]早良朋コミック へんなものみっけ!(1) [作]早良朋 2017年08月13日 ■“好き”を極める、研究者の奇妙な生態 ベストセラー『鳥類学者だからって、鳥が好きだと思うなよ。』(川上和人/新潮社)を読んだ人には…

覚え書:「時事小言 トランプ氏を信じるのは誰か 偏見を正当化した連帯 藤原帰一」、『朝日新聞』2017年05月24日(木)付夕刊。

- 時事小言 トランプ氏を信じるのは誰か 偏見を正当化した連帯 藤原帰一 2017年5月24日 トランプ大統領の特技は、事実に反する発言をすることだ。地球温暖化はアメリカの製造業の競争力を弱めるために中国のつくった観念だとか、同時多発テロ事件で世界貿易…

覚え書:「ニッポンの宿題 靖国と戦没者追悼 古賀誠さん、三土修平さん」、『朝日新聞』2017年05月27日(土)付。

- ニッポンの宿題 靖国と戦没者追悼 古賀誠さん、三土修平さん 2017年5月27日 古賀誠さん 写真・図版 国の戦没者追悼施設については、戦後、様々な議論が行われてきました。戦前は国の施設だった靖国神社は、戦後、民間の宗教法人になり、位置づけを巡る論争…

覚え書:「コミック 凪のお暇(1) [作]コナリミサト」、『朝日新聞』2017年08月06日(木)付。

- コミック 凪のお暇(1) [作]コナリミサトコミック 凪のお暇(1) [作]コナリミサト 2017年08月06日 ■断捨離しきれないもの、軽妙に ストレスの多い職場。うまく立ち回れない自分。すっぱりと辞めてしまったら、どんなに気持ちがいいだろう。 窒息し…

覚え書:「子どもの本棚 自分はキウイ?悩む姿に共感」、『朝日新聞』2017年08月26日(木)付。

- 子どもの本棚 自分はキウイ?悩む姿に共感子どもの本棚 自分はキウイ?悩む姿に共感 2017年08月26日 ■「かわをむきかけたサトモちゃん」 サトモちゃんは里芋。そう自分を信じていました、こんな怪文書(?)が届くまでは。「じつは、あなたは キウイです」…

覚え書:「子どもの本棚 「ファニー 13歳の指揮官」」、『朝日新聞』2017年08月26日(木)付。

- 子どもの本棚 「ファニー 13歳の指揮官」子どもの本棚 「ファニー 13歳の指揮官」 2017年08月26日 ユダヤ人の少女ファニーは2人の妹とともに施設で暮らしていたが、ナチスの手から逃れるために子どもたちだけでフランスからスイスへと向かう危険な旅…

日記:塩が味を失って、あまいものとなれば、外にすてられて人にふまれるだけである。

- 日本の社会とキリスト教との間に距離が、いいかえれば、断絶があっということが、キリスト教を社会のなかに定着させなかった、というマイナスを生み出したことは否定できないが、マイナスだけではなかった。というのは、距離があったからこそキリスト教は…

覚え書:

- 折々のことば:759 鷲田清一 2017年5月20日05時00分 シェア 29 ツイート list ブックマーク 0 メール印刷 面一覧[PR] 「うらやむ」と「ねたむ」の違いを知っていますか (現代文の先生) ◇ 自分より上の人を「うらやむ」のは「自分をその人の位置まで高…

覚え書:「子どもの本棚 「この本をかくして」」、『朝日新聞』2017年08月26日(木)付。

- 子どもの本棚 「この本をかくして」子どもの本棚 「この本をかくして」 2017年08月26日 戦火を生き延びた少年がすべてを捨てて守ったのは、自分たちのルーツが刻まれた一冊の本。歴史や文化は尊い宝だ。町は再建できても、それらは伝えなければ途絶えてし…

覚え書:「男尊女子 [著]酒井順子 [評者]斎藤美奈子 (文芸評論家)」、『朝日新聞』2017年08月06日(日)付。

- 男尊女子 [著]酒井順子 [評者]斎藤美奈子 (文芸評論家) [掲載]2017年08月06日 [ジャンル]人文 社会 14年前、『負け犬の遠吠(とおぼ)え』で30代独身女性の生態を活写した酒井順子さんのジェンダー論である。 男尊女子とは〈女は男を立てるもの。女…

覚え書:「囚われの島 [著]谷崎由依 [評者]原武史(放送大学教授・政治思想史)」、『朝日新聞』2017年08月06日(日)付。

- 囚われの島 [著]谷崎由依 [評者]原武史(放送大学教授・政治思想史) [掲載]2017年08月06日 [ジャンル]文芸 謎めいた小説だ。第一部と第三部は現在の東京が、第二部は昭和初期の京都府丹後地方にあるとおぼしき村が主な舞台となっている。第一部、第三部と…

覚え書:「魂の秘境から:2 流浪の唄声 粟もろて、石もろて一生 石牟礼道子」、『朝日新聞』2017年05月25日(木)付。

- 魂の秘境から:2 流浪の唄声 粟もろて、石もろて一生 石牟礼道子 2017年5月25日 先月、熊本市の療養先に、三味線、尺八をたずさえた一座が見えた。わたしの新作能「不知火(しらぬい)」を以前手がけてくださった演出家の笠井賢一さんと、お仲間の方々で…