2013-09-01から1ヶ月間の記事一覧

覚え書:「今週の本棚・新刊:『戦後史の中の英語と私』=鳥飼玖美子・著」、『毎日新聞』2013年09月08日(日)付。

- 今週の本棚・新刊:『戦後史の中の英語と私』=鳥飼玖美子・著 毎日新聞 2013年09月08日 東京朝刊 (みすず書房・2940円) 同時通訳者から大学教育の現場へ身を投じた女性の自伝的随想に、日本が国際社会へ出て行った、輝かしい時代の歴史が刻印されて…

覚え書:「今週の本棚:中村桂子・評 『医療大転換−日本のプライマリ・ケア革命』『医師は最善を尽くしているか』」、『毎日新聞』2013年09月08日(日)付。

- 今週の本棚:中村桂子・評 『医療大転換−日本のプライマリ・ケア革命』『医師は最善を尽くしているか』 毎日新聞 2013年09月08日 東京朝刊 ◆『医療大転換−日本のプライマリ・ケア革命』=葛西龍樹・著(ちくま新書・777円) ◆『医師は最善を尽くしている…

覚え書:「みんなの広場 『集団的自衛権』理解できず」、『毎日新聞』2013年09月05日(日)付。

- みんなの広場 「集団的自衛権」理解できず 無職 82(北九州市) 「集団的自衛権」の表現を理解できず抵抗を感じている。自国の防衛でもないのに何故、自衛権と呼ぶのか。今の定義では「自国が直接攻撃されなくても、自国と密接な関係にある国への武力攻撃…

覚え書:「今週の本棚:加藤陽子・評 『柳宗悦−「複合の美」の思想』=中見真理・著」、『毎日新聞』2013年09月08日(日)付。

- 今週の本棚:加藤陽子・評 『柳宗悦−「複合の美」の思想』=中見真理・著 毎日新聞 2013年09月08日 東京朝刊 (岩波新書・840円) ◇民藝の思想家に学ぶ「力強い平和論」への思考 柳宗悦(やなぎむねよし)(1889−1961)と聞いてすぐに反応できる…

覚え書:「今週の本棚・新刊:『明治国家をつくった人びと』=瀧井一博・著」、『毎日新聞』2013年09月08日(日)付。

- 今週の本棚・新刊:『明治国家をつくった人びと』=瀧井一博・著 毎日新聞 2013年09月08日 東京朝刊 (講談社現代新書・945円) 憲法は英語で「constitution」だが、これは、もともと「制定」「構造」などの意味を持つ。著者はこの「本来的…

書評:ジャン・ブリクモン(菊地昌実訳)『人道的帝国主義 民主国家アメリカの偽善と反戦平和運動の実像』新評論、2011年。

ジャン・ブリクモン『人道的帝国主義 民主国家アメリカの偽善と反戦平和運動の実像』新評論、読了。戦争の歴史とはあらゆる美徳を動員する正当化の歴史といってよいが、その急先鋒を邁進するのが米国の人道的帝国主義。人道的と帝国主義とはそもそも相反する…

覚え書:「書淫日記 万葉と現代をつないで [著]上野誠 [評者]鷲田清一」、『朝日新聞』2013年09月01日(日)付。

- 書淫日記 万葉と現代をつないで [著]上野誠 [評者]鷲田清一(大谷大学教授・哲学) [掲載]2013年09月01日 [ジャンル]人文 ■研究の話で笑わせる語り芸 「書淫(しょいん)」は、著者によれば、本を読むこと、買うことに過度に傾くことで、オタクと似て内向き…

覚え書:「ドレのロンドン巡礼 天才画家が描いた世紀末 [著]谷口江里也 [絵]ギュスターヴ・ドレ [評者] 田中優子」、『東京新聞』2013年09月01日(日)付。

- ドレのロンドン巡礼 天才画家が描いた世紀末 [著]谷口江里也 [絵]ギュスターヴ・ドレ [評者] 田中優子(法政大学教授) [掲載]2013年09月01日 [ジャンル]アート・ファッション・芸能 ノンフィクション・評伝 ■近代資本主義社会へのいざない ギュスターヴ・ド…

覚え書:「みんなの広場 翼賛体制化を懸念する」、『毎日新聞』2013年09月05日(木)付。

- みんなの広場 翼賛体制化を懸念する 僧侶 98(富山県高岡市) 参院選で圧勝した自民党は念願の改憲実現に積極的に取り組んでいる。政府で憲法解釈の公式見解を示す内閣法制局の長官を集団的自衛権の行使を容認する人物に代え、事態を一挙に前進させようと…

覚え書:「民族衣装を着なかったアイヌ―北の女たちから伝えられたこと [著]瀧口夕美 [評者]三浦しをん」、『朝日新聞』2013年09月01日(日)付。

- 民族衣装を着なかったアイヌ―北の女たちから伝えられたこと [著]瀧口夕美 [評者]三浦しをん(作家) [掲載]2013年09月01日 [ジャンル]文芸 ■それぞれの語りに耳を傾ける 本書は、アイヌの母と日本人の父とのあいだに生まれ、阿寒湖のお土産屋さんで育った四…

覚え書:「雑誌の王様 評伝・清水達夫と平凡出版とマガジンハウス [著]塩澤幸登 [評者]いとうせいこう」、『朝日新聞』2013年09月01日(日)付。

- 雑誌の王様 評伝・清水達夫と平凡出版とマガジンハウス [著]塩澤幸登 [評者]いとうせいこう(作家・クリエーター) [掲載]2013年09月01日 [ジャンル]政治 社会 ■天才的な編集者の時代の証言 『平凡』『平凡パンチ』『アンアン』『ポパイ』『ブルータス』など…

覚え書:「くらしの明日 私の社会保障論 人材育つ環境、対極的に=湯浅誠」、『毎日新聞』2013年09月04日(水)付。

- くらしの明日 私の社会保障論 人材育つ環境、対極的に 「世界一企業活動しやすい国」に危うさ 湯浅誠 社会活動家 派遣労働に関する厚生労働省の研究会の報告書が出た。規制の対象をこれまでの「業務」単位から「人」単位に切り替えて、人を入れ替えれば半…

覚え書:「世界が認めたニッポンの居眠り 通勤電車のウトウトにも意味があった! [著]ブリギッテ・シテーガ [評者]萱野稔人」、『朝日新聞』2013年09月01日(日)付。

- 世界が認めたニッポンの居眠り 通勤電車のウトウトにも意味があった! [著]ブリギッテ・シテーガ [評者]萱野稔人(津田塾大学准教授・哲学) [掲載]2013年09月01日 [ジャンル]社会 ■会議でも目をつぶる仮眠の国 パリに留学中、私はよく地下鉄の車内で居眠り…

覚え書:「特派員ルポ―サンダルで歩いたアフリカ大陸 [著]高尾具成 [評者]小野正嗣」、『朝日新聞』2013年09月01日(日)付。

- 特派員ルポ―サンダルで歩いたアフリカ大陸 [著]高尾具成 [評者]小野正嗣(作家・明治学院大学准教授) [掲載]2013年09月01日 [ジャンル]ノンフィクション・評伝 ■ひとつながりの希望と絶望 2008年3月、毎日新聞記者の著者は、南アフリカのヨハネスブル…

日記:他人はみなそれぞれかけがえのないものですけれども、私たちは全員の死ををひとしく哀悼することができません

- ポワリエ 他人はみなそれぞれかけがえのないものですけれども、私たちは全員をひとしく愛することができません…… レヴィナス まさしく、それゆえに、私たちは、私が倫理的秩序あるいは聖性の秩序あるいは慈悲の秩序あるいは愛の秩序あるいは慈愛の秩序と呼…

覚え書:「民族衣装を着なかったアイヌ―北の女たちから伝えられたこと [著]瀧口夕美 [評者]三浦しをん」、『朝日新聞』2013年09月01日(日)付。

- 民族衣装を着なかったアイヌ―北の女たちから伝えられたこと [著]瀧口夕美 [評者]三浦しをん(作家) [掲載]2013年09月01日 [ジャンル]文芸 ■それぞれの語りに耳を傾ける 本書は、アイヌの母と日本人の父とのあいだに生まれ、阿寒湖のお土産屋さんで育った四…

覚え書:「雑誌の王様 評伝・清水達夫と平凡出版とマガジンハウス [著]塩澤幸登 [評者]いとうせいこう」、『朝日新聞』2013年09月01日(日)付。

- 雑誌の王様 評伝・清水達夫と平凡出版とマガジンハウス [著]塩澤幸登 [評者]いとうせいこう(作家・クリエーター) [掲載]2013年09月01日 [ジャンル]政治 社会 ■天才的な編集者の時代の証言 『平凡』『平凡パンチ』『アンアン』『ポパイ』『ブルータス』など…

覚え書:「くらしの明日 私の社会保障論 人材育つ環境、大局的に=湯浅誠」、『毎日新聞』2013年09月04日(水)付。

- くらしの明日 私の社会保障論 人材育つ環境、大局的に 「世界一企業活動しやすい国」に危うさ 湯浅誠 社会活動家 派遣労働に関する厚生労働省の研究会の報告書が出た。規制の対象をこれまでの「業務」単位から「人」単位に切り替えて、人を入れ替えれば半…

覚え書:「書評:文学のことば 荒川 洋治 著」、『東京新聞』2013年9月1日(日)付。

- 文学のことば 荒川 洋治 著 2013年9月1日◆くもりない目で見る [評者]渡邊十絲子(としこ)=詩人 いいまわしに凝っていて、情緒的。感覚の繊細さをほこるように、こまやかな描写がつづく…。世間的に、<詩人の書く文章>といえば、そんなイメージだろう…

覚え書:「書評:思想課題としての現代中国 革命・帝国・党 丸川 哲史 著」、『東京新聞』2013年9月1日(日)付。

- 思想課題としての現代中国 革命・帝国・党 丸川 哲史 著 2013年9月1日◆近代化への欲望 読み解く [評者]羽根次郎=愛知大助教 領土問題とは恐ろしいもので、自国領有権への無条件承認という厳しい踏み絵を国民に迫る。子どもの頃に大人から言われた「喧嘩…

日記:精神主義の反対物への転化は、一方、形式主義に転化し、他方では物質主義に転化する

- 丸山 精神主義の反対物への転化は、一方、形式主義に転化し、他方では物質主義に転化するわけです。というのは、例えば入営するといろいろ備品があてがわれる。靴なんかは大中小、三つぐらいしか種類がない。しかも中が一番多いので、あとから配給になると…

覚え書:「今週の本棚:伊東光晴・評 『里山資本主義』=藻谷浩介、NHK広島取材班・著」、『毎日新聞』2013年09月01日(日)付。

- 今週の本棚:伊東光晴・評 『里山資本主義』=藻谷浩介、NHK広島取材班・著 毎日新聞 2013年09月01日 東京朝刊 (角川oneテーマ21・820円) ◇バイオマス発電にみる林業再生への光 多くの人に読んでもらいたい本である。ひとつの中心は、第一章と…

覚え書:「今週の本棚:沼野充義・評 『言語学の教室−哲学者と学ぶ認知言語学』=西村義樹、野矢茂樹・著」、『毎日新聞』2013年09月01日(日)付。

- − 今週の本棚:沼野充義・評 『言語学の教室−哲学者と学ぶ認知言語学』=西村義樹、野矢茂樹・著 毎日新聞 2013年09月01日 東京朝刊 (中公新書・882円) ◇心の仕組みが生む「言葉」を見つめ直す 世の中には、言葉に興味を持つ人は多くても、言語学と聞…

日記:Go to the people

Go to the people live among them love them learn from them start with what they know build on what they have But of the best leader when the task is accomplished the work is done people all remark we have done it ourselves 晏陽初(Yen Yang…

覚え書:「今週の本棚・本と人:『安部公房とわたし』 著者・山口果林さん」、『毎日新聞』2013年09月01日(日)付。

- 今週の本棚・本と人:『安部公房とわたし』 著者・山口果林さん 毎日新聞 2013年09月01日 東京朝刊 (講談社・1575円) ◇自分史で照らす作家の素顔−−著者・山口果林(やまぐち・かりん)さん 20年前に68歳で死去した安部公房。三島由紀夫や大江健三…

覚え書:「今週の本棚・情報:生誕90年 池波正太郎展」、『毎日新聞』2013年09月01日(日)付。

- 今週の本棚・情報:生誕90年 池波正太郎展 毎日新聞 2013年09月01日 東京朝刊 東京・銀座の百貨店「松屋銀座」8階で、「生誕90年 池波正太郎展−鬼平犯科帳、剣客商売、仕掛人・藤枝梅安を創った男」が開催されている。9日まで。 多くの時代小説を世に…

覚え書:「風知草:小泉純一郎の「原発ゼロ」=山田孝男」、『毎日新聞』2013年08月26日(月)付。

- 風知草:小泉純一郎の「原発ゼロ」=山田孝男 毎日新聞 2013年08月26日 東京朝刊 脱原発、行って納得、見て確信−−。今月中旬、脱原発のドイツと原発推進のフィンランドを視察した小泉純一郎元首相(71)の感想はそれに尽きる。 三菱重工業、東芝、日立製…

覚え書:「ミレナへの手紙 [著]フランツ・カフカ [評者]小野正嗣」、『朝日新聞』2013年08月25日(日)付。

- ミレナへの手紙 [著]フランツ・カフカ [評者]小野正嗣(作家・明治学院大学准教授) [掲載]2013年08月25日 [ジャンル]文芸 ■返事が待てない、障害だらけの恋 カフカの魅力は小説に尽きない。『ボヴァリー夫人』を書いたフローベールの『書簡』と並び、カフカ…

覚え書:「最後のクレイジー 犬塚弘 [著]犬塚弘・佐藤利明 [評者]いとうせいこう」、『朝日新聞』2013年08月25日(日)付。

- 最後のクレイジー 犬塚弘 [著]犬塚弘・佐藤利明 [評者]いとうせいこう(作家・クリエーター) [掲載]2013年08月25日 [ジャンル]アート・ファッション・芸能 ■教養と矜持と、底抜けの悪戯心 戦後の日本が焼け跡から復興していくとき、人々の傍らには音楽と笑…

書評:「山形孝夫著『黒い海の記憶』(岩波書店)」、『第三文明』2013年10月、86頁。

- 書評『黒い海の記憶 いま、死者の語りを聞くこと』 山形孝夫・著 岩波書店・2,100円死者を記憶し、死者に向き合う「新しい霊性」 「泣くこと」も「死者と語り合うこと」も現代人にとっては禁忌(きんき)の対象であろう。バラエティー番組のオカルト趣味は…