宗教間対話基礎論

「……だからあいつらは〜なんだ」という図式で全てを判断する噴飯さについて

- 平田 ただ当然そうは言っても是々非々の関係です。例えば、僕の考える外交政策と前原(誠司)さんのものは、まったく違います。でも、前原さんはプロの政治家であり、僕は演劇人なので、その部分で違うから嫌だと言ってもあまり意味がない。一方、文化政策…

覚え書:「書評:『思想としての法華経』植木雅俊著」、『中外日報』2012年10月23日(火)付。

- 『思想としての法華経』 植木雅俊・著 (岩波書店・3150円)平等や寛容 現代に意義 女性差別批判の再考なども 著者は独学で仏教学の広大な宇宙に踏み込み、中村元博士との出会いに励まされて地道な研究を継続し、8年がかりで『法華経』のサンスクリッ…

書評:山浦玄嗣『イエスの言葉 ケセン語訳』文藝春秋、2012年。

※twitterまとめですいません。山浦玄嗣『イエスの言葉 ケセン語訳』文藝春秋、読了。著者は岩手県気仙沼地方で開業するカトリックの医師。四福音書をギリシア語から日本各地の方言で翻訳(『ケセン語訳新約聖書』イー・ピックス)。本書は、聖書の翻訳で考え…

書評:テリー・イーグルトン(大橋洋一)『テロリズム 聖なる恐怖』岩波書店、2011年。

人間の本質に内在する聖なるものの二面性に注目テリー・イーグルトン(大橋洋一)『テロリズム 聖なる恐怖』岩波書店、2011年。「いかなる支配形式も理性形式も、みずからの核心にある非理性の要素にしかるべき敬意を払う」。2001年の9・11以降、テロの連…

他の文化が滑稽に映る様子と同じように、もし自身の文化を異邦人の視点から捉えたらどうか?

- 次に多文化主義を語るうえでの、ヨーロッパの宗教的・イデオロギー的遺産に含まれる貴重な側面があります。私にとって守り抜く甲斐のあるヨーロッパ的価値とは何か? 近代哲学の初期段階においてはすでに……デカルト『方法序説』を読めば、彼が思想の追究を…

資料:石川県金沢市「モスク計画に住人反対」の諸紙報道

- 金沢にモスク建設 射水の宗教法人金沢市若松町でモスク建設を進めている富山モスクの礼拝堂=射水市内 金沢市若松町に、石川県内で初めてのイスラム教礼拝施設「モスク」が建設されること が、27日までに分かった。宗教法人富山モスク(射水市)が金沢支…

【覚え書】アマルティア・センのハンチントン文明観批判

- サミュエル・ハンチントン〔アメリカの政治学者。『文明の衝突』の著者〕は、インドを「ヒンドゥー文明」として描きました。これはインドネシアとパキスタンを除いて、インドに世界のどこよりも多くのイスラム教徒(約一億二五〇〇万人−−イギリスとフラン…

それがどれだけ、「健全と思われるある教義」であったとしても、それを「押しつけようとする」のはまずうござんす。

- もちろん、健全と思われるある教義を国民に押しつけようとする欲求は新しいものではなく、また現代に特有なものでもない。けれども、多くの現代の知識人がこのような企てを正当化しようとする議論は新しい。そのいうところは次のようである。およそわれわ…

トインビー「一歴史家の宗教観」 宗教間対話基礎論 

- 今日われわれをとりまいている世界においては、異なった現存宗教の帰依者は相手の宗教的遺産を容認し、尊重し、敬意を表するだけの用意を、従来にもましてもたねばならない。 −−トインビー(深瀬基寛訳)「一歴史家の宗教観」、『トインビー著作集4』社会…