現代仏教

覚え書:「インタビュー 創価学会はどこへ 創価学会会長・原田稔さん」、『朝日新聞』2016年09月22日(木)付。

- インタビュー 創価学会はどこへ 創価学会会長・原田稔さん 2016年9月22日 「東京大空襲で焼け出されました。戦争の悲惨さは忘れません」=早坂元興撮影 理想を掲げる宗教。現実の世界を動かす政治。創価学会=キーワード=はその二つの領域に関わる。巨大…

覚え書:「書評:仏教学者 中村元 植木雅俊著=若松英輔・評」、『読売新聞』2014年09月07日(日)付。

- 仏教学者 中村元 植木雅俊著 角川選書 1800円 評・若松英輔(批評家)知の土壌を耕す 中村元は、二十世紀の東洋思想研究を牽引した碩学である。その研究範囲は著しく広く、残された業績もじつに大きい。彼の著作集は四十巻に及ぶ。古代インド哲学から…

覚え書:「書評:植木雅俊『仏教学者 中村元 求道とことばの思想』(角川学芸出版) 多角的な思想の全軌跡=前田耕作」、『週刊読書人』2014年08月22日(金)付。

- 書評 植木雅俊・著 仏教学者 中村元 求道のことばと思想前田耕作多角的な思想の全軌跡活動的な生涯とその開かれた視線をあますところなく活写 1979年12月末、ブレジネフはソ連軍のアフガニスタン侵攻を許可する書類に署名した。『広辞苑』(第3版・…

覚え書:「書評:仏教学者 中村元 植木雅俊・著 学究の生涯と業績描く評伝」、『中外日報』2014年08月08日(金)付。

- 書評 学究の生涯と業績描く評伝 仏教学者 中村元 求道のことばと思想 植木雅俊・著 本書は、人間ブッダに光を当て、ひろく仏教の魅力を伝えた中村元の生涯と業績をたどりながら、その思想の「輪郭」と「核心」を明らかにした評伝だ。 若き日の中村は、哲学…

日記:2013年度パピルス賞:植木雅俊訳註『梵漢和対照・現代語訳 維摩経』岩波書店。

「制度としてのアカデミズムの外で達成された学問的業績」や「科学ジャーナリストによる業績」を顕彰する「パピルス賞」に、植木雅俊訳註『梵漢和対照・現代語訳 維摩経』(岩波書店)が選ばれたとのこと。昨日十日は中村元博士のご命日。中村先生の最晩年の…

書評というかファーストインプレッション:安部龍太郎『等伯』日本経済新聞出版、2012年。

ほんとは稿を改めて推敲したいのだけど、衝撃だったので、連twのまとめです。 『等伯』(上) 2012/05/17さて、とうとう、読み見ましたよ、上巻だけですが。安部龍太郎『等伯』日本経済新聞出版(直木賞)。評伝なので筋は横に置きますが、久しぶりに「感…

葬式についての雑感(2)

- 私の父は大学を定年引退したあとに熱心な仏教徒になったが、決して寺に行くことも僧侶の話を聞くこともなかった。日本の仏教は戦争犯罪を行い、反省をしていないと考えていたのである。それで父親は死ぬ数日前に、手書きの短い遺言を書いた。自分の死に際…

[現代批評][書籍・雑誌]覚え書:「書評:なめらかな社会とその敵 [著]鈴木健/ルールに従う [著]ジョセフ・ヒース [評者]山形浩生」、『朝日新聞』2013年03月25日(日)付。

- なめらかな社会とその敵 [著]鈴木健/ルールに従う [著]ジョセフ・ヒース [評者]山形浩生(評論家)■社会を変革する遠大な思考実験 『なめらかな社会とその敵』の想定読者は三百年後の未来人。だが古代人たる評者にも、その意気込みはわかる。まったく新しい…

覚え書:「今週の本棚:養老孟司・評 『なめらかな社会とその敵』=鈴木健・著」、『毎日新聞』2013年03月24日(日)付。

- 今週の本棚:養老孟司・評 『なめらかな社会とその敵』=鈴木健・著 毎日新聞 2013年03月24日 東京朝刊 (勁草書房・3360円) ◇生命とネットから現代の思考様式を問う 久しぶりに野心的な本を読んだ。若い世代がこういう本を書く時代まで生きたのは、年…

葬式についての雑感

葬式についての雑感ですが、ブログにまとめて書こうかと思いましたが、気力喪失にて、忘れない内にメモ程度に少しtwに流しておきます。日曜日、妻の祖母が104歳(数え)でなくなり、月曜お通夜、火曜日葬儀となりました。宗派は浄土真宗本願寺派。実父…

現にある宗教と宗教とが互いに磨き合うこと

- 北森 曾我量深先生は私が尊敬する仏教学者の一人ですが、「往生と成仏」という論文で次のようにいっておられます。 われわれはやはりキリスト教でも仏教でも、お互いに語り合うて、そうして別に仏教者がキリスト教にかわるとか、キリスト教が仏教にかわる…

覚え書:「書評:『思想としての法華経』植木雅俊著」、『中外日報』2012年10月23日(火)付。

- 『思想としての法華経』 植木雅俊・著 (岩波書店・3150円)平等や寛容 現代に意義 女性差別批判の再考なども 著者は独学で仏教学の広大な宇宙に踏み込み、中村元博士との出会いに励まされて地道な研究を継続し、8年がかりで『法華経』のサンスクリッ…

覚え書:「今週の本棚:村上陽一郎・評 『肯定の心理学−−空海から芭蕉まで』=熊倉伸宏・著」、『毎日新聞』2012年10月21日(日)付。

- 今週の本棚:村上陽一郎・評 『肯定の心理学−−空海から芭蕉まで』=熊倉伸宏・著 (新興医学出版社・2625円) ◇自他を超えて響き合う「開き」への誘い 自殺願望の女性がひとり。幼児体験の問題を抱えていた上に、最近最も親しくしていた友人を突然失っ…

「これから講義を始めます。体の具合が悪いのでこのままで失礼します」

- 中村元先生の“最終講義” 中村先生が亡くなられたのは、一九九九年一〇月一〇日のことだった。享年八六歳。猛暑で倒れられた先生は、亡くなられる少し前から昏睡状態が続いていた。そんなとき、先生の口から「これから講義を始めます。体の具合が悪いのでこ…

仏教は、知的にも倫理的にも精神的にも歩みを止めない無限の道である。

- 当時、私はマレーシア理科大学の客員教授であり、たまたまペナンのグリーン・レーンにあるマレーシア仏教徒瞑想センターの近くに住んでいた。ある日曜日、私は思いきってそのセンターを訪れ、儀式に参加させてもらえないかと願い出てみた。私は心からの歓…