社会学

書評:松田美佐『うわさとは何か ネットで変容する「最も古いメディア』中公新書、2014年。

松田美佐『うわさとは何か ネットで変容する「最も古いメディア』中公新書、読了。「根も葉もない」とも「火のないところに煙は立たぬ」と両義性をもって扱われるのがうわさ。対極の受容ながらどこか今ひとつわかりにくい。本書は古典的研究を踏まえた上で「…

書評:宮島喬『多文化であることとは 新しい市民社会の条件』岩波書店、2014年。

宮島喬『多文化であることとは 新しい市民社会の条件』岩波書店、読了。グローバル化と人口減少社会の到来は、異なる人々との共存を必然する。違いを認め対等な関係を構築し、相手の立場で考えることが必要になる。本書は欧州の移民問題を研究する社会学者の…

覚え書:「メディア時評 『家族』と『世帯』は違う=徳野貞雄」、『毎日新聞』04月05日(土)付。

- メディア時評 「家族」と「世帯」は違う 徳野貞雄 熊本大文学部教授(農村社会学) 3月は「家族」について考えさせられる報道が続いた。東日本大震災を軸に、北朝鮮に拉致された横田めぐみさんの父滋さん、母早紀江さんと、めぐみさんの娘のキム・ウンギ…

書評:ヴォルフガング・シュヴェントカー(野口雅弘、鈴木直、細井保、木村裕之訳)『マックス・ウェーバーの日本 受容史の研究1905‐1995』みすず書房、2013年。

W・シュヴェントカー(野口雅弘、鈴木直、細井保、木村裕之訳)『マックス・ウェーバーの日本 受容史の研究1905‐1995』みすず書房、2013年、読了。出版部数の2/3はドイツではなく日本で売れた!大正時代から現代まで−−本書は日本のウェーバー研究とその受容…

覚え書:「今週の本棚:本村凌二・評 『マックス・ウェーバーの日本−受容史の研究 1905−1995』=W・シュヴェントカー著」、『毎日新聞』2013年03月10日(日)付。

- 今週の本棚:本村凌二・評 『マックス・ウェーバーの日本−受容史の研究 1905−1995』=W・シュヴェントカー著 毎日新聞 2013年03月10日 東京朝刊 (みすず書房・7875円) ◇分厚い「近代の主導者」研究の源をたどる この国で半世紀以上も生きて…

覚え書:「今週の本棚:養老孟司・評 『豊かさのなかの自殺』=C・ボードロ、R・エスタブレ著」、『毎日新聞』2012年07月29日(日)付。

- 今週の本棚:養老孟司・評 『豊かさのなかの自殺』=C・ボードロ、R・エスタブレ著 (藤原書店・3465円) ◇社会学の視点で発生率変動の要因を探る 自殺に関する書物は二つに大別される。一つは精神医学・心理学に基づき、もう一つは社会学に基づく。…

覚え書:「今週の本棚:松原隆一郎・評 『社会学の方法−その歴史と構造』=佐藤俊樹・著」、『毎日新聞』2011年12月25日(日)付。

- 今週の本棚:松原隆一郎・評 『社会学の方法−その歴史と構造』=佐藤俊樹・著 (ミネルヴァ書房・3675円) ◇「常識」を覆す学問をスリリングに捉える 「社会って何?」と尋ねたら、「なに青いこと言ってんだ」と返されるのがオチだろう。「机の前で考…