2015-01-01から1ヶ月間の記事一覧

覚え書:「アルピニズムと死―僕が登り続けてこられた理由 [著]山野井泰史 [評者]角幡唯介(ノンフィクション作家・探検家)」、『朝日新聞』2015年01月11日(日)付。

- アルピニズムと死―僕が登り続けてこられた理由 [著]山野井泰史 [評者]角幡唯介(ノンフィクション作家・探検家) [掲載]2015年01月11日■死の危険漂う妥協なき人生 山野井泰史が日本登山史上、最も傑出したクライマーであることに異論をはさむ者はいないだろ…

覚え書:「くらしの明日 私の社会保障論 『福祉国家』への事始め=宮武剛」、『毎日新聞』2015年01月14日(水)付。

- くらしの明日 私の社会保障論 「福祉国家」への事始め 日英の戦後70年 宮武剛 目白大大学院客員教授 <お前のことばは大言にすぎるというのであろう。そうだ。それは私も知っている。実のところ、私は一応かくいうことによって、読者諸君の好奇心をそそ…

覚え書:「耕論:子どもの声は騒音か 梅田聡さん、宇野常寛さん、斎藤慈子さん」、『朝日新聞』2015年01月17日(土)付。

- 耕論:子どもの声は騒音か 梅田聡さん、宇野常寛さん、斎藤慈子さん 2015年1月17日 「声がうるさい」と保育園建設に反対が起きたり、子どもを外で遊ばせられなかったり。こんな動きが広がり、東京都は関連の条例を見直します。あなたは、うるさく感じます…

覚え書:「暴力と差別としての米軍基地 沖縄と植民地 基地形成史の共通性 [著]林博史」、『朝日新聞』2015年01月11日(日)付。

- 暴力と差別としての米軍基地 沖縄と植民地 基地形成史の共通性 [著]林博史 [掲載]2015年01月11日 [ジャンル] 国外に約700カ所ある米軍の基地ネットワークは、米国や英仏などの植民地を利用して作られた。プエルトリコ、キューバのグアンタナモ、マーシ…

覚え書:「キャプテンサンダーボルト [著]阿部和重、伊坂幸太郎 [評者]佐々木敦(批評家・早稲田大学教授)」、『朝日新聞』2015年01月11日(日)付。

- キャプテンサンダーボルト [著]阿部和重、伊坂幸太郎 [評者]佐々木敦(批評家・早稲田大学教授) [掲載]2015年01月11日■才気と技術が融合した合作 合作小説という試み、先例がないわけではない。だが、阿部和重と伊坂幸太郎という、当代きっての人気作家二人…

覚え書:「敗者の身ぶり―ポスト占領期の日本映画 [著]中村秀之 [評者]吉岡桂子(本社編集委員)」、『朝日新聞』2015年01月11日(日)付。

- 敗者の身ぶり―ポスト占領期の日本映画 [著]中村秀之 [評者]吉岡桂子(本社編集委員) [掲載]2015年01月11日■重みを消化しようとするしぐさ あの時代の日本社会の空気を知りたくて、手に取った。映画は、新聞の縮刷版とは違うにおいの歴史を見せてくれると思…

日記:非政治的政治性という不断の挑戦

帰宅して調べ物で柳宗悦の『美の法門』再読。民藝の思想的根拠ですが、柳の後半生は、いわば小文字の政治を取り戻すための闘いだったのではないかと推察。正反含め大文字の政治の怒声と、そして実は同根の無関心という対極を退ける非政治的政治性という不断…

覚え書:「特集ワイド:社内失業しないためにも…今年こそ!独学」、『毎日新聞』2015年01月13日(火)付夕刊。

- 特集ワイド:社内失業しないためにも…今年こそ!独学 毎日新聞 2015年01月13日 東京夕刊(写真キャプション)専門書を読みあさり、独学で建築を学んだ安藤忠雄さん 今年こそ何か学びたい! そんな思いで新年を迎えた人も多いのではないか。今、「独学」が注…

覚え書:「日本型クリエイティブ・サービスの時代 [編]小林潔司、原良憲、山内裕 [評者]諸富徹(京都大学教授・経済学)」、『朝日新聞』2015年01月11日(日)付。

- 日本型クリエイティブ・サービスの時代 [編]小林潔司、原良憲、山内裕 [評者]諸富徹(京都大学教授・経済学) [掲載]2015年01月11日 [ジャンル]経済 ■生産者と消費者が「価値共創」 きわめて斬新な経営学書だ。本書は、先進国経済の中で重要性を増す「サービ…

覚え書:「たった独りの外交録―中国・アメリカの狭間で、日本人として生きる [著]加藤嘉一 [評者]島田雅彦(作家・法政大学教授)」、『朝日新聞』2015年01月11日(日)付。

- たった独りの外交録―中国・アメリカの狭間で、日本人として生きる [著]加藤嘉一 [評者]島田雅彦(作家・法政大学教授) [掲載]2015年01月11日 [ジャンル]社会 ■「一般人」、体当たりの論戦 外国で恥をかき捨てた日本人も多かったが、外目には自分たちがどう…

覚え書:「フィルムノワール/黒色影片 [著]矢作俊彦」、『朝日新聞』2015年01月11日(日)付。

- フィルムノワール/黒色影片 [著]矢作俊彦 [掲載]2015年01月11日 [ジャンル] 神奈川県警の元刑事・二村永爾(ふたむらえいじ)は、日本で起きた連続射殺事件の謎と1本の映画フィルムの行方を追い、香港に向かう。フィルムは、戦前の満映、戦後は日活で映…

覚え書:「創作の原点:戦後70年 俳優・仲代達矢さん、作家・柴崎友香さん」、『毎日新聞』2015年01月13日(火)付夕刊。

- 創作の原点:戦後70年 俳優・仲代達矢さん、作家・柴崎友香さん 毎日新聞 2015年01月13日 東京夕刊 第二次世界大戦が終わって今年で70年。あの戦争は創作者たちにどのような影響を及ぼし、また及ぼしていくのか。世代を超えて各ジャンルで活躍する人た…

覚え書:「インタビュー:変貌する途上国援助 エリック・ソールハイムさん」、『朝日新聞』2015年01月14日(水)付。

- インタビュー:変貌する途上国援助 エリック・ソールハイムさん 2015年1月14日(写真キャプション)「2030年までに極度の貧困を根絶するのは大変だが、世界のリーダーが決断すればできる」=パリ、マリー・ギトン撮影 豊かな国が政府の途上国援助(O…

覚え書:「「戦場体験」を受け継ぐということ―ビルマルートの拉孟全滅戦の生存者を尋ね歩いて [著]遠藤美幸 [評者]保阪正康(ノンフィクション作家)」、『朝日新聞』2015年01月11日(日)付。

- 「戦場体験」を受け継ぐということ―ビルマルートの拉孟全滅戦の生存者を尋ね歩いて [著]遠藤美幸 [評者]保阪正康(ノンフィクション作家) [掲載]2015年01月11日 [ジャンル]ノンフィクション・評伝 ■兵士の体験を丹念に聞きとる 1944年6月、拉孟(らも…

覚え書:「見てしまう人びと―幻覚の脳科学 [著]オリヴァー・サックス [評者]三浦しをん(作家)」、『朝日新聞』2015年01月11日(日)付。

- 見てしまう人びと―幻覚の脳科学 [著]オリヴァー・サックス [評者]三浦しをん(作家) [掲載]2015年01月11日 [ジャンル]科学・生物 ■なにが「現実」か、脳の不思議 多くのひとが、自分の目は現実に存在するもののみを映しだしている、と信じている。ところが…

覚え書:「大脱出―健康、お金、格差の起原 [著]アンガス・ディートン [評者]水無田気流(詩人・社会学者)」、『朝日新聞』2015年01月11日(日)付。

- 大脱出―健康、お金、格差の起原 [著]アンガス・ディートン [評者]水無田気流(詩人・社会学者) [掲載]2015年01月11日 [ジャンル]経済 ■進歩と格差の間の終わりなきダンス 風変わりな表題は、1963年公開の映画「大脱走」(The Great Escap…

覚え書:「ひと:遠藤美幸さん 『戦場体験』を聞き続ける」、『朝日新聞』2015年01月14日(水)付。

- ひと:遠藤美幸さん 「戦場体験」を聞き続ける 2015年1月14日 もともと戦争には全く興味がなかった。 きっかけは2001年夏。日本航空の客室乗務員を経て結婚、子育てをしながら慶応大大学院で英国史を研究していた時だ。日航時代に機内で声をかけられ、…

覚え書:「千の証言:スパイ養成、陸軍中野学校を直前に卒業 「秘密戦士」むなしい敗戦 使わぬ兵器背負い帰郷」、『毎日新聞』2015年01月13日(火)付。

- 千の証言:スパイ養成、陸軍中野学校を直前に卒業 「秘密戦士」むなしい敗戦 使わぬ兵器背負い帰郷 毎日新聞 2015年01月13日 東京朝刊(写真キャプション)バロー名誉会長の伊藤喜美さん。92歳の今も話し声は力強い=東京都内で 終戦の前日、名古屋市の軍…

覚え書:「書評:誰がタブーをつくるのか? 永江 朗 著」、『東京新聞』2015年1月11日(日)付。

- 誰がタブーをつくるのか? 永江 朗 著 2015年1月11日 ◆自らを縛る理不尽さ [評者]長岡義幸=ジャーナリスト 日本は「そこそこ自由」ではあるけれど、「ある程度」の自由でしかない。では、その自由とは「どの程度」なのか。著者はこう疑問を投げかける。…

覚え書:「書評:死に支度 瀬戸内 寂聴 著」、『東京新聞』2015年01月11日(日)付。

- 死に支度 瀬戸内 寂聴 著 2015年1月11日 ◆根源的な思想が奔騰 [評者]齋藤愼爾=俳人・文芸評論家 「家出」と「出家」−同じ文字をひっくり返した酷烈な道を二つながら選び、作家として、宗教家として、烈(はげ)しくも真摯(しんし)に生きてきた著者九…

覚え書:「書評:エヴァンジェリカルズ マーク・R・アムスタッツ 著 加藤万里子 訳」、『東京新聞』2015年01月11日(日)付。

- エヴァンジェリカルズ マーク・R・アムスタッツ 著 加藤万里子 訳 2015年1月11日 ◆米国動かす福音派の実態 [評者]越智道雄=明治大名誉教授 本書は、レーガン、ブッシュ父子らの共和党政権の支柱となり、キリスト教右派として悪名高かった福音派(エヴ…

吉野作造研究:〔ご案内〕吉野作造記念館 開館20周年記念式典 基調講演「晩年の吉野作造」(=三谷太一郎先生)のご案内。

〔ご案内〕吉野作造先生のお誕生日の1月29日、吉野作造記念館開館20周年記念式典開催(パレットおおさき、13時〜)。三谷太一郎先生が、基調講演(「晩年の吉野作造 −国内および国際情勢の変化への対応−」)されます。 講演会の参加には、電話での申…

覚え書:「火論:ダブダブの外套=玉木研二」、『毎日新聞』2015年01月13日(火)付。

- 火論:ダブダブの外套=玉木研二 毎日新聞 2015年01月13日 東京朝刊 <ka−ron> 明治・大正・昭和とリベラルな論陣を張ったジャーナリスト、長谷川如是閑(にょぜかん)(1875−1969年)が「敗(ま)けに乗じる」と題した一文を寄せたのは、4…

覚え書:「書評:フランクフルト学派 細見 和之 著」、『東京新聞』2015年01月11日(日)付。

- フランクフルト学派 細見 和之 著 2015年1月11日 ◆ファシズムに抗する思考 [評者]守中高明=早稲田大教授・フランス現代思想 危機の時代に思想はいかにあるべきか。知識人とは何に向き合い、何を課題として引き受け、何を語る存在なのか。この問いに真正…

覚え書:「読書日記:著者のことば 松田哲夫さん」、『毎日新聞』2015年01月13日(火)付夕刊。

- 読書日記:著者のことば 松田哲夫さん 毎日新聞 2015年01月13日 東京夕刊(写真キャプション)編集者の松田哲夫さん=東京都千代田区で2014年11月13日、鶴谷真撮影 ■縁もたけなわ(小学館・1944円) ◇綺羅星のごとき大宴会 本作りに身をささげ…

覚え書:「今週の本棚:養老孟司・評 『アインシュタインの逆オメガ−脳の進化から教育を考える』=小泉英明・著」、『毎日新聞』2015年01月11日(日)付。

- 今週の本棚:養老孟司・評 『アインシュタインの逆オメガ−脳の進化から教育を考える』=小泉英明・著 毎日新聞 2015年01月11日 東京朝刊 (文藝春秋・1620円) ◇人間の基本的な情動から育てよ 奇妙なタイトルだと思われるであろう。アインシュタインの…

覚え書:「ニュースの扉:佐伯一麦さんと歩く神戸・長田区 「復興」が持ち去った下町の根っこ」、『朝日新聞』2015年01月12日(月)付。

- ニュースの扉:佐伯一麦さんと歩く神戸・長田区 「復興」が持ち去った下町の根っこ 2015年1月12日(写真キャプション)大正筋商店街を歩く佐伯一麦さん。シャッターの閉まった商店が目立つ=神戸市長田区 阪神大震災が起きてから、20回目の1月17日を…

覚え書:「安倍政治 その先に:有権者を考える 何となく肯定、変わらない日本 斎藤環さん」、『朝日新聞』2015年01月10日(土)付。

- 安倍政治 その先に:有権者を考える 何となく肯定、変わらない日本 斎藤環さん 2015年1月10日 ――さて、今回の衆院選。様々な視点、論点があったと思います。 「『熱狂なき勝利』とメディアは報じますが、日本の選挙が慣性運動というか惰性で動いていること…

覚え書:「今週の本棚:池澤夏樹・評 『バイリンガルな夢と憂鬱』=西成彦・著」、『毎日新聞』2015年01月11日(日)付。

- 今週の本棚:池澤夏樹・評 『バイリンガルな夢と憂鬱』=西成彦・著 毎日新聞 2015年01月11日 東京朝刊 (人文書院・3024円) ◇支配者の言葉話せる幸運と大きな不運 自分が使う言葉について我々は無自覚である。 ここで言う「我々」は日本人の大半とい…

覚え書:「今週の本棚・本と人:『鹿の王 上・下』 著者・上橋菜穂子さん」、『毎日新聞』2015年01月11日(日)付。

- 今週の本棚・本と人:『鹿の王 上・下』 著者・上橋菜穂子さん 毎日新聞 2015年01月11日 東京朝刊 (角川書店・各1728円) ◇科学で紡いだ異世界の物語−−上橋菜穂子(うえはし・なほこ)さん 土台はこれまで築いてきた独特の異世界ファンタジー。その上…