2014-03-01から1ヶ月間の記事一覧

覚え書:「書評:歌よみ人 正岡子規 病ひに死なじ歌に死ぬとも 復本 一郎 著」、『東京新聞』2014年03月23日(日)付。

- 歌よみ人 正岡子規 病ひに死なじ歌に死ぬとも 復本 一郎 著 2014年3月23日◆自筆稿行方不明の謎 [評者]齋藤愼爾=俳人・文芸評論家 正岡子規の短い生涯に果たした文学的業績は、その光芒(こうぼう)を放つ凄絶(せいぜつ)な詩魂と影響力の強さによって…

覚え書:「書評:滅亡へのカウントダウン 人口大爆発とわれわれの未来(上)(下) アラン・ワイズマン著 鬼澤忍訳」、『東京新聞』2014年03月23日(日)付。

- 滅亡へのカウントダウン 人口大爆発とわれわれの未来(上)(下) アラン・ワイズマン著 鬼澤忍訳 2014年3月23日◆少子化日本、転換モデルに [評者]石弘之=環境学者 本書は、世界的なベストセラーになった『人類が消えた世界』(鬼澤忍訳・同社)につづ…

覚え書:「今週の本棚:白石隆・評 『IMF−世界経済最高司令部 20カ月の苦闘 上・下』=ポール・ブルースタイン著」、『毎日新聞』2014年03月23日(日)付。

- 今週の本棚:白石隆・評 『IMF−世界経済最高司令部 20カ月の苦闘 上・下』=ポール・ブルースタイン著 毎日新聞 2014年03月23日 東京朝刊 (楽工社・各1995円) ◇通貨危機に挑んだ金融政策中枢のドラマ 「アジア通貨危機」は1997年7月、タイ…

覚え書:「今週の本棚・本と人:『民間交流のパイオニア 渋沢栄一の国民外交』 著者・片桐庸夫さん」、『毎日新聞』2014年03月23日(日)付。

- 今週の本棚・本と人:『民間交流のパイオニア 渋沢栄一の国民外交』 著者・片桐庸夫さん 毎日新聞 2014年03月23日 東京朝刊 (藤原書店・4830円) ◇重い示唆を持つ実業人の思想−−片桐庸夫(かたぎり・のぶお)さん 太平洋戦争の影がしのびよる時代、海…

日記:靖国神社で「不戦を誓い、平和の国を誓う」ことは可能なのか?

- 「私はその迫害者に対しても責任を負うている」と述べることで、レヴィナスは、「怨恨」(ルサンチマン)の道徳を覆そうとした。けれども、迫害者に対する責任は無条件な要請ではなかった。「私は私が蒙る迫害に対しても責任を負うている−−、私はある場所…

覚え書:「法王、命がけの財務改革 マフィア反発、報復の恐れも ローマ=石田博士」、『朝日新聞』2014年03月23日(日)付。

- 法王、命がけの財務改革 マフィア反発、報復の恐れも ローマ=石田博士2014年3月23日11時38分(写真・図版)ローマの教会で21日、マフィア犯罪の被害者遺族らと面会したフランシスコ法王(右端)=AP ローマ・カトリック教会のフランシスコ法王は21…

覚え書:「みんなの広場 いじめや差別をなくすために」、『毎日新聞』2014年03月23日(日)付。

- みんなの広場 いじめや差別をなくすために 中学生・13(東京都文京区) 道徳の授業でハンセン病について学習した。私はハンセン病の名前すら知らなかった。ハンセン病はらい菌に感染することで神経に障害が起こる病気だ。感染病ではあるものの感染力が非…

覚え書:「今週の本棚・新刊:『家族難民』=山田昌弘・著」、『毎日新聞』2014年03月23日(日)付。

- 今週の本棚・新刊:『家族難民』=山田昌弘・著 毎日新聞 2014年03月23日 東京朝刊 (朝日新聞出版・1680円) 単身世帯が増えているであろうことは感じていたが、数字で示されると説得力が違う。1950年には、30−34歳の未婚の男性は8%に過ぎな…

覚え書:「今週の本棚・新刊:『原発メルトダウンへの道』=NHK ETV特集取材班・著」、『毎日新聞』2014年03月23日(日)付。

- 今週の本棚・新刊:『原発メルトダウンへの道』=NHK ETV特集取材班・著 毎日新聞 2014年03月23日 東京朝刊 (新潮社・1785円) 福島第1原発事故に至る日本の原子力業界の内幕を、関係者の膨大な証言で構成した。NHKのドキュメンタリー番組の…

覚え書:「今週の本棚・新刊:『変わらない空 泣きながら、笑いながら』=東日本大震災を経験した五十五人の日本人・著」、『毎日新聞』2014年03月23日(日)付。

- 今週の本棚・新刊:『変わらない空 泣きながら、笑いながら』=東日本大震災を経験した五十五人の日本人・著 毎日新聞 2014年03月23日 東京朝刊 (講談社・1260円) 編者の辻本勇夫はNPO「文化交流工房」代表。東日本大震災後に新聞歌壇にあふれた震…

覚え書:「今週の本棚・新刊:『アメリカの少年野球 こんなに日本と違ってた』=小国綾子・著」、『毎日新聞』2014年03月23日(日)付。

- 今週の本棚・新刊:『アメリカの少年野球 こんなに日本と違ってた』=小国綾子・著 毎日新聞 2014年03月23日 東京朝刊 (径書房・1680円) 父親の海外赴任で米国に渡った日本人の野球少年が、現地の野球チームで苦労しながら成長していく姿を、母親の視…

覚え書:「貧者の教会」(上)(中)(下)、『毎日新聞』2014年03月20日(木)〜22日(土)付。

- 貧者の教会:法王就任1年/上 伝統捨てて「南」へ 増す影響力、首脳の訪問続々 毎日新聞 2014年03月20日 東京朝刊(写真キャプション)執務室の窓に姿を見せた法王を写真に撮るフィリピン人女性信徒=バチカンのサンピエトロ広場で2014年3月9日、福…

覚え書:「今週の本棚:内田麻理香・評 『パンダが来た道−人と歩んだ150年』=ヘンリー・ニコルズ著」、『毎日新聞』2014年03月23日(日)付。

- 今週の本棚:内田麻理香・評 『パンダが来た道−人と歩んだ150年』=ヘンリー・ニコルズ著 毎日新聞 2014年03月23日 東京朝刊 (白水社・2520円) ◇類い希なアイドルが社会に投げかけたもの アイドル動物、ジャイアントパンダに翻弄(ほんろう)され…

覚え書:「今週の本棚:張競・評 『憎しみに未来はない−中日関係新思考』=馬立誠・著」、『毎日新聞』2014年03月23日(日)付。

- 今週の本棚:張競・評 『憎しみに未来はない−中日関係新思考』=馬立誠・著 毎日新聞 2014年03月23日 東京朝刊 (岩波書店・2940円) ◇対日世論の推移からみた言論多様化の難しさ 日中関係に関心のある人なら、著者の名前は一度ならず聞いたことがある…

覚え書:「今週の本棚:中村桂子・評 『3・11に生まれた君へ』=「君の椅子」プロジェクト編」、『毎日新聞』2014年03月23日(日)付。

- 今週の本棚:中村桂子・評 『3・11に生まれた君へ』=「君の椅子」プロジェクト編 毎日新聞 2014年03月23日 東京朝刊 (北海道新聞社・1680円) ◇誕生の喜び、再び分かち合える社会を 「日本が息をのみ、言葉を失った『あの日』。筆舌に尽くし難い、…

覚え書:「今週の本棚:加藤陽子・評 『国際メディア情報戦』=高木徹・著」、『毎日新聞』2014年03月23日(日)付。

- 今週の本棚:加藤陽子・評 『国際メディア情報戦』=高木徹・著 毎日新聞 2014年03月23日 東京朝刊 (講談社現代新書・840円) ◇倫理をめぐる戦場の実態に迫る 昨今、会長による就任記者会見や国会答弁など世間の注目をひくことの多かったNHKだが、本…

書評:金成隆一『ルポ MOOC革命 無料オンライン授業の衝撃』岩波書店、2013年、+ 「ムーク続々、日本の大学も 講義を無料ネット配信」、『朝日新聞』2014年03月21日(金)付。

金成隆一『ルポ MOOC革命 無料オンライン授業の衝撃』岩波書店、2013年、読了。Massive Open Online Courseとは無料公開のオンライン講座の意。本書は、創設から利用者まで、現場取材でその現在をまとめたルポルタージュ。 ルポ MOOC革命 - 岩波書店名門…

覚え書:「特定秘密保護法に言いたい:告発者が守られる社会に−−映画監督・周防正行さん」、『毎日新聞』2014年03月20日(木)付、+α

- 特定秘密保護法に言いたい:告発者が守られる社会に−−映画監督・周防正行さん 毎日新聞 2014年03月20日 東京朝刊(写真キャプション)インタビューに答える映画監督の周防正行さん=丸山博撮影 ◇周防正行さん(57) 「気持ちが悪い法律だな」。昨年秋、特…

覚え書:「くらしナビ・ライフスタイル:こだわりの本、小豆島から 神奈川から移住して出版社、浅野卓夫さん」、『毎日新聞』2014年03月20日(木)付。

- くらしナビ・ライフスタイル:こだわりの本、小豆島から 神奈川から移住して出版社、浅野卓夫さん 毎日新聞 2014年03月20日 東京朝刊(写真キャプション)小豆島で出版社を始めた淺野卓夫さん=香川県土庄町甲のサウダージ・ブックスで 瀬戸内海の小豆島で昨…

覚え書:「教誨師 [著]堀川惠子」、『朝日新聞』2014年03月16日(日)付。

- 教誨師 [著]堀川惠子 [掲載]2014年03月16日 [ジャンル]社会 ノンフィクション・評伝 教誨(きょうかい)とは受刑者をさとし善導すること。死刑囚の教誨師は死にゆく人と交流し、死刑執行に立ち会う過酷な任務を担う。中の事象を語ることは禁じられ、近年…

覚え書:「手のひらの音符 [著]藤岡陽子」、『朝日新聞』2014年03月16日(日)付。

- 手のひらの音符 [著]藤岡陽子 [掲載]2014年03月16日 [ジャンル]文芸 全力疾走であがくのは格好悪く見えるかもしれない。それでも、ひたむきに生きていこう、と呼びかける真っすぐな長編。 服飾デザイナーの水樹は45歳、独身。順調に見えたキャリアは突…

覚え書:「パンダが来た道−人と歩んだ150年 [著]ヘンリー・ニコルズ [評者]出久根達郎(作家)」、『朝日新聞』2014年03月16日(日)付。

- パンダが来た道−人と歩んだ150年 [著]ヘンリー・ニコルズ [評者]出久根達郎(作家) [掲載]2014年03月16日 [ジャンル]科学・生物 ■稀少動物と人間の関係を面白く 上野動物園のパンダが発情したらしい。果たして交配がうまくいくかどうか。ファンはかた…

書評:片桐庸夫『民間交流のパイオニア 渋沢栄一の国民外交』藤原書店、2013年。

片桐庸夫『民間交流のパイオニア 渋沢栄一の国民外交』藤原書店、読了。近代日本における資本主義興隆の父・渋沢栄一は、晩年を民間外交に捧げ、「対米・中・韓関係の改善に尽力」(帯)した生涯だったという。本書はその全体像を明らかにする試み。通商関係…

覚え書:「ブックウオッチング:街の本屋さん 番外編 シンポジウム『街の本屋と図書館の連携を考える』」、『毎日新聞』2014年03月19日(水)付。

- ブックウオッチング:街の本屋さん 番外編 シンポジウム「街の本屋と図書館の連携を考える」 毎日新聞 2014年03月19日 東京朝刊 ◇互いの強み生かし相乗効果 NPO法人「本の学校」が主催するシンポジウム「街の本屋と図書館の連携を考える−地域社会での豊…

覚え書:「戦乱の中の情報伝達―使者がつなぐ中世京都と在地 [著]酒井紀美 [評者]保阪正康(ノンフィクション作家)」、『朝日新聞』2014年03月16日(日)付。

- 戦乱の中の情報伝達―使者がつなぐ中世京都と在地 [著]酒井紀美 [評者]保阪正康(ノンフィクション作家) [掲載]2014年03月16日 [ジャンル]歴史 社会 ■意識高い農民の姿うかがえる 備中国の新見庄と京都の東寺は、荘園と領主の関係にあった。寛正2(146…

覚え書:「第五の権力―Googleには見えている未来 [著]エリック・シュミット、ジャレッド・コーエン [評者]原真人(本社編集委員)」、『朝日新聞』2014年03月16日(日)付。

- 第五の権力―Googleには見えている未来 [著]エリック・シュミット、ジャレッド・コーエン [評者]原真人(本社編集委員) [掲載]2014年03月16日 [ジャンル]社会 ■ネット先導者が示す明と暗 インターネット社会の未来を描く本はあまたあるが、本書はそ…

覚え書:「ブラックホールに近づいたらどうなるか? [著]二間瀬敏史 [評者]川端裕人(作家)」、『朝日新聞』2014年03月16日(日)付。

- ブラックホールに近づいたらどうなるか? [著]二間瀬敏史 [評者]川端裕人(作家) [掲載]2014年03月16日 [ジャンル]科学・生物 ■二度と戻れぬツアー、疑似体験 今年の春(つまり今この瞬間にも)、我々の天の川銀河の中心「いて座Aスター」にある巨大ブラ…

覚え書:「昭和の子供だ君たちも [著]坪内祐三 [評者]赤坂真理(作家)」、『朝日新聞』2014年03月16日(日)付。

- 昭和の子供だ君たちも [著]坪内祐三 [評者]赤坂真理(作家) [掲載]2014年03月16日 [ジャンル]社会 ■時代の断層に傷ついた者たち 「世代」をちゃんと定義した世代論を初めて読んだ気がする。物心つく六歳くらいから成人前後にその目に何を映し、どんな空気…

病院日記:自分の外に出るというのは、他なるものを配慮するということ

- レヴィナス 私の本(引用者注−−『実存から実存者へ』のこと)が言おうとしたのは、存在は重苦しい、ということです。 ポワリエ それは無に対する不安ではないのですか。 レヴィナス それは無に対する不安ではありません。実在の《在る》に対する恐怖なので…

「みんなの広場 ことばの怖さ『他山の石』に」、『毎日新聞』2014年03月18日(火)付。

- みんなの広場:ことばの怖さ「他山の石」に 高校生・17(熊本市西区) 「ことばを言った、矢を放った、手紙を書いた、罠(わな)に落ちた」。これは2月21日の「余録」で知った言葉の一つだ。タタール人のことわざでことばは元に戻せぬことのたとえだそ…