2013-08-01から1ヶ月間の記事一覧

覚え書:「みんなの広場 麻生氏発言は安倍政権の本音」、『毎日新聞』2013年08月09日(金)付。

- みんなの広場 麻生氏発言は安倍政権の本音 無職 83(名古屋市守山区) ナチスの手法を例にした麻生太郎副総理の発言が批判されているが、発言の趣旨は安倍政権のひそかな願望をいみじくも表している。 日本国憲法の国民主権、基本的人権の尊重、平和主義と…

覚え書:「戦場の軍法会議―日本兵はなぜ処刑されたのか [著]NHK取材班、北博昭 [評者]保阪正康」、『朝日新聞』2013年08月04日(日)付。

- 戦場の軍法会議―日本兵はなぜ処刑されたのか [著]NHK取材班、北博昭 [評者]保阪正康(ノンフィクション作家) [掲載]2013年08月04日 [ジャンル]歴史 ノンフィクション・評伝 ■形骸化していた「法の正義」 昭和史、とくに太平洋戦争の内実を継承するのに、…

覚え書:「『昭和』を送る [著]中井久夫 [評者]鷲田清一」、『朝日新聞』2013年08月04日(日)付。

- 「昭和」を送る [著]中井久夫 [評者]鷲田清一(大谷大学教授・哲学) [掲載]2013年08月04日 [ジャンル]歴史 ノンフィクション・評伝 ■精神への「圧力」、減圧の工夫 時代の流れにふと、えもいわれぬ違和を感じるとき、あの人ならどう受けとめるだろうかとそ…

日記:山形孝夫『黒い海の記憶 いま、死者の語りを聞くこと』岩波書店、2013年、ファーストインプレッション。

- 私たちは、3・11の大震災まで、近代日本の合理的で安全な国民国家に住んでいると思っていた。そこでは、生活のあらゆる領域に合理性と安全性がゆきわたり、それが政治・経済のシステムを法的に支え、政教分離や福祉・教育行政の専門技術化とあいまって、…

覚え書:「国家はなぜ衰退するのか―権力・繁栄・貧困の起源(上・下) [著]ダロン・アセモグル、ジェイムズ・A・ロビンソン [評者]原真人」、『朝日新聞』2013年08月04日(日)付。

- 国家はなぜ衰退するのか―権力・繁栄・貧困の起源(上・下) [著]ダロン・アセモグル、ジェイムズ・A・ロビンソン [評者]原真人(本社編集委員) [掲載]2013年08月04日 [ジャンル]政治 経済 ■自由・公平な制度が経済発展もたらす 世界には豊かな国と貧しい国…

覚え書:「【自著を語る】『宮沢賢治の菜食思想』 鶴田静さん(エッセイスト)」、『東京新聞』2013年08月06日(火)付。

- 【自著を語る】『宮沢賢治の菜食思想』 鶴田静さん(エッセイスト) 2013年8月6日 ◆清貧イメージ覆す新解釈 一九七六年以来ベジタリアン(菜食主義者)の私は、これまで西洋のベジタリアンであるピタゴラスやプラトンらの言説を借りて菜食の「社会的」効用…

覚え書:「ヘイトスピーチ問題:6割以上知らず…大学生ら意識調査」、『毎日新聞』2013年08月09日(金)付。

- ヘイトスピーチ問題:6割以上知らず…大学生ら意識調査 毎日新聞 2013年08月09日 東京や大阪などで在日コリアン排斥などを掲げる「ヘイトスピーチ(憎悪表現)」デモなどを巡り、大都市圏の大学生ら約1000人に意識調査をしたところ、6割以上がヘイトス…

覚え書:「書評:アジア力の世紀 進藤 榮一 著」、『東京新聞』2013年08月04日(日)付。

- アジア力の世紀 進藤 榮一 著 2013年8月4日 ◆冷静に説く共生への流れ [評者]根井雅弘=京都大教授 歴史の大きな流れを捉えるのは簡単ではない。「アジア力」と聞いても、近隣諸国と尖閣問題や竹島問題などをかかえる日本が「アジアは一つ」(岡倉天心の…

覚え書:「書評:言葉が立ち上がる時 柳田 邦男 著」、『東京新聞』2013年08月04日(日)付。

- 言葉が立ち上がる時 柳田 邦男 著 2013年8月4日 ◆命懸けで紡いだ言葉の力 [評者]姜信子=作家 「言葉への旅に出よう」。柳田邦男さんのその声に、私はあの人たちのことを想(おも)わずにいられない。3・11から一年後のなにもない廃墟(はいきょ)の…

覚え書:「みんなの広場 麻生氏、発言撤回ではすまない」、『毎日新聞』2013年08月08日(木)付。

- みんなの広場 麻生氏、発言撤回ではすまない 翻訳業 62(東京都品川区) 「ナチス・ドイツの手口を学んだらどうか」という耳を疑う発言をして、さっそく国際的非難を浴びた麻生太郎副総理が発言を撤回した。 この種の暴言の常として、撤回の弁明を真意と異…

覚え書:「今週の本棚:鴻巣友季子・評 『ミラーさんとピンチョンさん』=レオポルト・マウラー著」、『毎日新聞』2013年08月04日(日)付。

- 今週の本棚:鴻巣友季子・評 『ミラーさんとピンチョンさん』=レオポルト・マウラー著 毎日新聞 2013年08月04日 東京朝刊 (水声社・1575円) ◇不思議なテイストの旅するコミック その本が日本語で読めたことの幸運に心の中で手を合わせて感謝したくな…

覚え書:「今週の本棚:渡辺保・評 『狂言兄弟−千作・千之丞の八十七年』=茂山千作、千之丞・著/宮辻政夫・編」、『毎日新聞』2013年08月04日(日)付。

- 今週の本棚:渡辺保・評 『狂言兄弟−千作・千之丞の八十七年』=茂山千作、千之丞・著/宮辻政夫・編 毎日新聞 2013年08月04日 東京朝刊 (毎日新聞社・2310円) ◇厳しくもユーモラスな狂言師一家の肖像 舞台へ出ただけで周囲におかしさ、ゆたかさが漂…

書評:ヴィジャイ・プラシャド(粟飯原文子訳)『褐色の世界史 第三世界とはなにか』水声社、2013年。

ヴィジャイ・プラシャド『褐色の世界史 第三世界とはなにか』水声社。第三世界とは地理的・歴史的に限定された場所ではない。帝国主義と植民地主義に規定される現代を超克する思想運動という著者は位置づける。トータルな支配とその暴力に対峙する運動だから…

覚え書:「今週の本棚:池澤夏樹・評 『民族衣装を着なかったアイヌ』=瀧口夕美・著」、『毎日新聞』2013年08月04日(日)付。

- 今週の本棚:池澤夏樹・評 『民族衣装を着なかったアイヌ』=瀧口夕美・著 毎日新聞 2013年08月04日 東京朝刊 (編集グループSURE・2625円) ◇自らの立ち位置を求めた“北の出会い”の物語 我々が日本語にできなかった西欧語の一つに「アイデンティテ…

覚え書:「今週の本棚:持田叙子・評 『ゆうじょこう』=村田喜代子・著」、『毎日新聞』2013年08月04日(日)付。

- 今週の本棚:持田叙子・評 『ゆうじょこう』=村田喜代子・著 毎日新聞 2013年08月04日 東京朝刊 ◇持田叙子(のぶこ)評 (新潮社・1890円) ◇いのちの源の海に向かう少女の成長譚 村田喜代子は、昔ばなしや神話、伝説のこころの影を今の私たちのこころ…

日記:病院日記(7) 「生きていることだけでそれはすばらしい」の意味

今日はキツイ一日だった。2時間睡眠二日酔いにて入浴介助。しかも今日はストレッチャーではなくてキャリー一人介助が多かったので腰に効て、風邪が悪化。そのままGMSの職場へ行くと、冷凍機故障にて商品撤去を独りで。そんで、休憩時間にiPhoneに保存したレ…

覚え書:「今週の本棚・新刊:『それでも彼女は生きていく』=山川徹・著」、『毎日新聞』2013年08月04日(日)付。

- 今週の本棚・新刊:『それでも彼女は生きていく』=山川徹・著 毎日新聞 2013年08月04日 東京朝刊 (双葉社・1470円) 山形県出身で、東北をフィールドにノンフィクションを執筆してきた著者による4冊目の単独作品だ。 東日本大震災の直後から東北沿岸…

覚え書:「ウルトラセブンが『音楽』を教えてくれた [著]青山通」、『朝日新聞』2013年07月28日(日)付。

- ウルトラセブンが「音楽」を教えてくれた [著]青山通 [掲載]2013年07月28日 [ジャンル]ノンフィクション・評伝 1968年、7歳の筆者は「ウルトラセブン」の最終回に衝撃を受ける。愛するダンに自分はウルトラセブンだと告げられたアンヌ隊員。その背景…

書評:小林清美『アウトバーンとナチズム 景観エコロジーの誕生』ミネルヴァ書房2013年。

小林清美『アウトバーンとナチズム 景観エコロジーの誕生』ミネルヴァ書房、読了。緑の党の活躍や脱原発へいち早く舵を切ったことで名高い環境先進国・ドイツ。そのエコロジー的認識が高まったことのは戦後ではなくナチス体制期。アウトバーンと景観建設を切…

覚え書:「青い花 [著]辺見庸」、『朝日新聞』2013年07月28日 (日)付。

- 青い花 [著]辺見庸 [掲載]2013年07月28日 [ジャンル]文芸 「わたしはあるいている」。故郷の東北の線路沿いを独りで歩いている。「妻は死んだのだ。父も母も死んだのだ。子どもたちも死んだのだ。犬も死んだのだ。友だちもずいぶん死んでしまった」。なぜ…

覚え書:「神の島 沖ノ島 [著]藤原新也、安部龍太郎 [評者]角幡唯介」、『朝日新聞』2013年07月28日(日)付。

- 神の島 沖ノ島 [著]藤原新也、安部龍太郎 [評者]角幡唯介(ノンフィクション作家・探検家) [掲載]2013年07月28日 [ジャンル]アート・ファッション・芸能 ■写真と文章で味わう神秘の地 びっくりしたという意味では近年まれに見る本だ。本書は写真家の藤原新…

日記:なごやまつり

さて……。 8月3日の土曜日。 家族旅行で名古屋を訪問しましたが、その日の夜は、少し時間を頂き、古い友達、そして新しい友達と歓談する時間をつくることができました。皆様、お忙しい中、時間をさいてくださりありがとうございました。しかしびっくりのす…

覚え書:「10万人のホームレスに住まいを! [著]青山やすし [評者]渡辺靖」、『朝日新聞』2013年07月28日(日)付。

- 10万人のホームレスに住まいを! [著]青山やすし [評者]渡辺靖(慶応大学教授・文化人類学) [掲載]2013年07月28日 [ジャンル]社会 ノンフィクション・評伝 ■市場原理を活用する自立支援 市場原理を忌避することなく、むしろ適切に活用することで社会問題…

覚え書:「ヨーロッパ文明の正体―何が資本主義を駆動させたか [著]下田淳 [評者]水野和夫」、『朝日新聞』2013年07月28日(日)付。

- ヨーロッパ文明の正体―何が資本主義を駆動させたか [著]下田淳 [評者]水野和夫(日本大学教授・経済学) [掲載]2013年07月28日 [ジャンル]経済 ■解明の鍵は「棲み分け」にあり 鉈(なた)で一刀両断されたような良い意味での重い読後感が残り、あらゆるもの…

日記:「都市は人を自由にする」のか?

村上春樹さんの近著『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年』(文藝春秋)の主人公の生まれ故郷が愛知県名古屋市という設定になっている。高校時代の幸福な学生グループに属した多崎が都内の大学へ進学後、なぜか、そのグループを追放されることになる…

覚え書:「ふたごと教育 [編]東京大学教育学部付属中等教育学校 [評者]川端裕人」、『朝日新聞』2013年07月28日(日)付。

- ふたごと教育 [編]東京大学教育学部付属中等教育学校 [評者]川端裕人(作家) [掲載]2013年07月28日 [ジャンル]教育 ■遺伝と「個の確立」を問う研究 東京大学教育学部付属中等教育学校は「ふたごの学校」として知られる。中高一貫の課程に「ふたご枠」があり…

覚え書:「対話集 原田正純の遺言 [編]朝日新聞西部本社/原田正純の道 [著]佐高信 [評者]田中優子」、『朝日新聞』2013年07月28日(日)付。

- 対話集 原田正純の遺言 [編]朝日新聞西部本社/原田正純の道 [著]佐高信 [評者]田中優子(法政大学教授・近世比較文化) [掲載]2013年07月28日 [ジャンル]ノンフィクション・評伝 ■水俣病患者に学んだ半世紀 福島原発事故によって人も社会も海も被害を受けた…

書評:アダム・スミス(高哲男訳)『道徳感情論』講談社学術文庫、2013年。

風邪薬で仕事が進まなかったので『国富論』で名高いアダム・スミスの処女作、高哲男訳『道徳感情論』講談社学術文庫、読んだ。の著者の処女作が本書。「人間がまず隣人の、次に自分自身の行為や特徴を、自然に判断する際の原動力を分析するための論考」。[:…

覚え書:「幸福の文法―幸福論の系譜、わからないものの思想史 [著]合田正人 [評者]鷲田清一」、『朝日新聞』2013年07月28日(日)付。

- 幸福の文法―幸福論の系譜、わからないものの思想史 [著]合田正人 [評者]鷲田清一(大谷大学教授・哲学) [掲載]2013年07月28日 [ジャンル]人文 ■「問い」を問い直すラジカルな人間論 「幸福だった」というふうに、幸福は失ってはじめてわかる。あるとき幸福…

覚え書:「書評:反・自由貿易論 中野剛志 著」、『東京新聞』2013年07月28日(日)付。

- 反・自由貿易論 中野剛志 著 2013年7月28日 ◆国、文化の多様性が犠牲に [評者]祖田修=農業経済学者 本書は「米豪FTA(自由貿易協定)は、オーストラリアを殺した」という衝撃的な言葉で始まる。オーストラリアの期待に反し、FTAのメリットはなか…