2015-04-01から1ヶ月間の記事一覧

覚え書:「松尾貴史のちょっと違和感 『粛々と進めるだけ』 『問答無用』と権力を使う不快さ」、『毎日新聞』2015年04月12日(日)付(日曜版・日曜くらぶ)。

- 松尾貴史のちょっと違和感 「粛々と進めるだけ」 「問答無用」と権力を使う不快さ 沖縄県の翁長雄志知事が再三再四、いやもっと呼びかけていただろうか、とにかくなかなか実現させなかった会談にやっとの事で菅義偉官房長官が応えたようだ。しかし、やはり…

覚え書:「<メディアと政治>「記憶」としての新聞 戦後70年、自ら検証を=京都大教授・佐藤卓己」、『毎日新聞』2015年04月09日(木)付。

- <メディアと政治>「記憶」としての新聞 戦後70年、自ら検証を=京都大教授・佐藤卓己 2015年04月09日(写真キャプション)台湾沖航空戦の「戦果」を報じる1944年10月20日本紙 東日本大震災から4年が経過した。あちらこちらで「災後」記憶の風…

覚え書:「書評:批評メディア論 戦前期日本の論壇と文壇 大澤 聡 著」、『東京新聞』2015年04月12日(日)付。

- 批評メディア論 戦前期日本の論壇と文壇 大澤 聡 著 2015年4月12日 ◆「商品」としての可能性探る 【評者】井口時男=文芸評論家 「商品としての言論」という見出しから始まる。言論(批評)が「商品」なら、その在り方は生産、流通、消費という一連のシス…

覚え書:「書評:遊廓のストライキ 山家 悠平 著」、『東京新聞』2015年04月12日(日)付。

- 【書評】遊廓のストライキ 山家 悠平 著 2015年4月12日 ◆公娼制度の悲惨さを実証 【評者】渡邊澄子=近代文学研究者 カバーの格子からストライキ成功に万歳する娼妓(しょうぎ)たちが透けて見える装幀(そうてい)が興味をそそる。くまなく調べた地方紙の…

覚え書:「今週の本棚・本と人:『それを愛とは呼ばず』 著者・桜木紫乃さん」、『毎日新聞』2015年04月12日(日)付。

- 今週の本棚・本と人:『それを愛とは呼ばず』 著者・桜木紫乃さん 毎日新聞 2015年04月12日 東京朝刊 (幻冬舎・1512円) ◇誰も悪い人はいないのに 桜木紫乃(さくらぎ・しの)さん 『ホテルローヤル』で直木賞に選ばれたのが、2013年7月。選考当…

日記:単に同情心とか感受性の鋭敏さとかに帰して片づけきれない、人間性の本然の成り立ちに根ざした深い平衡感覚(シモーヌ・ヴェイユ)

- シモーヌ・ヴェイユの伝記については、現在では日本語で書き下ろされたものも何冊かあり(巻末文献表参照)、リースやダヴィなど外国の研究書の翻訳も出版されて、この国の人々にもだいぶ知られるようになったが、それらのどの本にも好んで引用されている…

覚え書:「働く女性、考える映画 派遣切り・性労働…日・韓・比の10人描く」、『朝日新聞』2015年04月09日(木)付。

- 働く女性、考える映画 派遣切り・性労働…日・韓・比の10人描く 2015年4月9日(写真キャプション)上映後、参加者が5人ずつのグループに分かれて語り合った=名古屋市 日本と韓国、フィリピンの女性たちの姿を通じ、「女性が働く」ことを考えるドキュメ…

覚え書:「今週の本棚:池澤夏樹・評 『ピカソ1−神童 1881−1906』=ジョン・リチャードソン著」、『毎日新聞』2015年04月12日(日)付。

- 今週の本棚:池澤夏樹・評 『ピカソ1−神童 1881−1906』=ジョン・リチャードソン著 毎日新聞 2015年04月12日 東京朝刊 (白水社・1万2960円) ◇日記のような細密さと徹底した作品分析 普通ならば本は読み始めて、読み続けて、読み終わるもの…

覚え書:「今週の本棚・新刊:『常磐線中心主義(ジョーバンセントリズム)』=五十嵐泰正、開沼博・編著」、『毎日新聞』2015年04月12日(日)付。

- 今週の本棚・新刊:『常磐線中心主義(ジョーバンセントリズム)』=五十嵐泰正、開沼博・編著 毎日新聞 2015年04月12日 東京朝刊 (河出書房新社・2160円) 気鋭の社会学者2人が編者を務めた異色の地域論。中心に据えた常磐線は東京・上野駅から仙台…

覚え書:「今週の本棚:中島京子・評 『酔うために飲むのではないからマッコリはゆっくり味わう』=谷川俊太郎、申庚林・著」、『毎日新聞』2015年04月12日(日)付。

- 今週の本棚:中島京子・評 『酔うために飲むのではないからマッコリはゆっくり味わう』=谷川俊太郎、申庚林・著 毎日新聞 2015年04月12日 東京朝刊 (クオン・1620円) ◇二人の詩人が共有した大事なもの 谷川俊太郎は、日本の現代詩人の中でも、もっと…

覚え書:「インタビュー:隣国を、見直す 韓国元外交官・長崎県立大学名誉教授の徐賢燮さん」、『朝日新聞』2015年04月08日(水)付。

- インタビュー:隣国を、見直す 韓国元外交官・長崎県立大学名誉教授の徐賢燮さん 2015年4月8日(写真キャプション)「韓日関係はジグザグ行進で、少しずつでも前に進めばいい。私は楽観主義者です」=ソウル、東岡徹撮影 17世紀に活躍した日本人を「外交…

覚え書:「記者の目:安全保障法制の与党協議=高本耕太(政治部)」、『毎日新聞』2015年04月07日(火)付。

- 記者の目:安全保障法制の与党協議=高本耕太(政治部) 毎日新聞 2015年04月07日 東京朝刊(写真キャプション)与党協議会後、記者会見する公明党の北側一雄副代表(左)。右は自民党の高村正彦副総裁=3月20日、矢頭智剛撮影 ◇公明党は存在感示せ 安倍…

覚え書:「本屋大賞:上橋菜穂子さん作『鹿の王』」、『毎日新聞』2015年04月08日(水)付。

- 本屋大賞:上橋菜穂子さん作「鹿の王」 毎日新聞 2015年04月08日 東京朝刊 2015年本屋大賞(同賞実行委主催)に上橋菜穂子さんの「鹿の王」(KADOKAWA)が決まった、と7日発表された。第4回翻訳小説部門の1位にはピエール・ルメートルさん著…

覚え書:「今週の本棚:斎藤環・評 『批評メディア論−戦前期日本の論壇と文壇』=大澤聡・著」、『毎日新聞』2015年04月12日(日)付。

- 今週の本棚:斎藤環・評 『批評メディア論−戦前期日本の論壇と文壇』=大澤聡・著 毎日新聞 2015年04月12日 東京朝刊 (岩波書店・2376円) ◇特異なキャラ消費システム 気鋭の、という表現がしっくりくる新人の登場である。著者は批評史という一ジャン…

覚え書:「今週の本棚・この3冊:陳舜臣 細谷正充・選」、『毎日新聞』2015年04月12日(日)付。

- 今週の本棚・この3冊:陳舜臣 細谷正充・選 毎日新聞 2015年04月12日 東京朝刊 ◇陳舜臣(ちんしゅんしん) <1>黒いヒマラヤ(陳舜臣著/中公文庫/品切れ) <2>阿片戦争 上・中・下(陳舜臣著/講談社文庫/上926円、中・下946円) <3>陳舜…

吉野作造研究:吉野作造と袁世凱

- ここまであえて避けてきたこと、袁世凱の人物を少し述べてしめくくりたい。評伝なのだから、それを真っ先につかまえたうえで、構成を組み立てるのが、むしろ正攻法なのだろう。しかし、ふつつかな歴史家には、とても無理な芸当、知りうる事蹟の客観的な復…

覚え書:「ひと:上橋菜穂子さん=「鹿の王」で2015年本屋大賞を受賞」、『毎日新聞』2015年04月08日(水)付。

- ひと:上橋菜穂子さん=「鹿の王」で2015年本屋大賞を受賞 毎日新聞 2015年04月08日 東京朝刊 本屋大賞:上橋菜穂子さん作「鹿の王」 ◇上橋菜穂子(うえはし・なほこ)さん(52) 「児童文学のノーベル賞」といわれる国際アンデルセン賞に昨春輝いた作…

覚え書:「ひと:上橋菜穂子さん 「鹿の王」で本屋大賞を受賞した」、『朝日新聞』2015年04月08日(水)付。

- ひと:上橋菜穂子さん 「鹿の王」で本屋大賞を受賞した 2015年04月08日 「書店で領収書をもらっても、作家と気付いてくださる方はいません」。知名度がないと謙遜するが、昨年は児童文学のノーベル賞といわれる国際アンデルセン賞を受賞。実力は折り紙つき…

覚え書:「著者に会いたい:闇より黒い光のうたを 河津聖恵さん [文]白石明彦」、『朝日新聞』2015年04月05日(日)付。

- 著者に会いたい 闇より黒い光のうたを 河津聖恵さん [文]白石明彦 [掲載]2015年04月05日 (写真キャプション)河津聖恵さん=白石明彦撮影 ■15人の「詩獣」の生をたどる 15人の詩人が登場するこの詩人論集の副題は「十五人の詩獣たち」。たとえば、治…

覚え書:「ぼくが映画ファンだった頃 [著]和田誠 [評者]細野晴臣(音楽家)」、『朝日新聞』2015年04月05日(日)付。

- ぼくが映画ファンだった頃 [著]和田誠 [評者]細野晴臣(音楽家) [掲載]2015年04月05日 [ジャンル]アート・ファッション・芸能 ■映画の快楽伝える記憶の蓄積 どこの町にも映画館があった頃、映画というものは単なる娯楽を超え、20世紀文化の華であった。劇…

覚え書:「保阪正康の昭和史のかたち [八紘一宇]『世界支配』正当化の理念」、『毎日新聞』2015年04月11日(土)付。

- 保阪正康の昭和史のかたち[八紘一宇] 「世界支配」正当化の理念 いささかでも昭和史に関心をもっていれば、「八紘一宇」という語にふれると、瞬時にして2、3の史実には思い至る。国会でこうした語が吐かれたと知ったとき、まさか今は昭和10年代では…

覚え書:「クローズアップ2015:「指導要領解説」念頭に教科書編集 にじむ安倍カラー」、『毎日新聞』2015年04月07日(火)付。

- クローズアップ2015:「指導要領解説」念頭に教科書編集 にじむ安倍カラー 毎日新聞 2015年04月07日 東京朝刊◇「領土」倍、社会情勢変化受け 文部科学省が6日に検定結果を公表した来春から使われる中学校の教科書は、竹島(島根県)や尖閣諸島(沖縄県…

覚え書:「宰相A [著]田中慎弥 [評者]蜂飼耳(詩人・作家)」、『朝日新聞』2015年04月05日(日)付。

- 宰相A [著]田中慎弥 [評者]蜂飼耳(詩人・作家) [掲載]2015年04月05日 [ジャンル]文芸 ■制度と図式に対抗する小説 田中慎弥の小説『宰相A』は、コッポラ監督の映画「ゴッドファーザー」やカフカの小説「城」、三島由紀夫にも言及しながら、人間を取り巻く…

覚え書:「生活合理化と家庭の近代−全国友の会による「カイゼン」と『婦人之友』 [著]小関孝子 [評者]武田徹(評論家・恵泉女学園大教授)」、『朝日新聞』2015年04月05日(日)付。

- 生活合理化と家庭の近代−全国友の会による「カイゼン」と『婦人之友』 [著]小関孝子 [評者]武田徹(評論家・恵泉女学園大教授) [掲載]2015年04月05日 [ジャンル]社会 ■家庭が奉仕すべき「公共」とは 本書が議論の対象とする「全国友の会」は雑誌「婦人之友…

覚え書:「遊廓のストライキ−女性たちの二十世紀・序説 [著]山家悠平 [評者]中村和恵(詩人・明治大学教授・比較文学)」、『朝日新聞』2015年04月05日(日)付。

- 遊廓のストライキ−女性たちの二十世紀・序説 [著]山家悠平 [評者]中村和恵(詩人・明治大学教授・比較文学) [掲載]2015年04月05日 [ジャンル]歴史 ■労働者としての娼妓の姿 1920年代から30年代初め頃、日本各地の遊廓(ゆうかく)で、娼妓(しょうぎ…

日記:「賀川豊彦と吉野作造 貧しき者、弱き者のために」展 於・賀川豊彦記念松沢資料館、4/28〜6/27 開催告知

- ともにキリスト教者だった賀川豊彦と吉野作造は、当時の未熟な資本主義社会の中で困窮する人々を助けるため、様々な社会事業に取り組みました。日本のセツルメント活動の草分け的存在となった2人の事跡から、大正デモクラシーの中に芽生えた相互扶助の心…

覚え書:「耕論:イラク派遣の教訓 先崎一さん、山崎拓さん」、『朝日新聞』2015年04月03日(金)付。

- 耕論:イラク派遣の教訓 先崎一さん、山崎拓さん 2015年04月03日 与党が基本方針を決めた新たな安全保障法制では、自衛隊の海外派遣の活動が広がると同時にリスクも高まる。12年前のイラク派遣に関わった制服組トップと政権幹部に、当時の教訓と、これか…

覚え書:「病を引き受けられない人々のケア [著]石井均」、『朝日新聞』2015年04月05日(日)付。

- 病を引き受けられない人々のケア [著]石井均 [掲載]2015年04月05日 [ジャンル]医学・福祉 糖尿病は血液中のブドウ糖濃度が高くなる病気だが、ほとんどはすぐに症状が出ない。そのため、患者から多くきかれるのは「私は病気ですか」。病を自分のものとして…

覚え書:「火花 [著]又吉直樹 [評者]宮沢章夫(劇作家・演出家)」、『朝日新聞』2015年04月05日(日)付。

- 火花 [著]又吉直樹 [評者]宮沢章夫(劇作家・演出家) [掲載]2015年04月05日 [ジャンル]文芸 ■苦しむ漫才師が苦悩を相対化 これは、若いミュージシャンの話であってもまったく違和感がない。美術家でもいい。小劇場の俳優でもいい。 それでもなお、漫才師の…

覚え書:「後美術論 [著]椹木野衣 [評者]五十嵐太郎(建築批評家・東北大学教授)」、『朝日新聞』2015年04月05日(日)付。

- 後美術論 [著]椹木野衣 [評者]五十嵐太郎(建築批評家・東北大学教授) [掲載]2015年04月05日 [ジャンル]アート・ファッション・芸能 ■音楽との関係解読、ジャンルの解体へ 本書の第一印象は、20世紀のポピュラー音楽を美術的な文脈から解読するものに見え…